←63鞍目 64鞍目・一人ではまだ
(2002.5.2 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
65鞍目→
ゴールデンウィーク10連休(!)の相方と無職の私、平日の今日は相方の母(つまり私から見てお姑さん)を連れて乗馬に行くことにしました。
前日から相方の実家に泊まり、渋滞を見込んで朝から車で日の出乗馬倶楽部へ。しかし意外とスムーズに道が流れて、予約の13時よりも2時間も早く倶楽部についてしまいました。
今日の騎乗馬はロゼッタ、相方はモンブラン。モンブランにはそのあと、義母が乗ることになります。
義母を馬房へ案内していると、そこへI野先生が「今日は保護者同伴?」と冗談をいいながらやってきました。ちょうど良かった、先生にお願いしたいことが。
「先生、今日は馬が大丈夫なら駈歩やらせてもらいたいんですけど」
「おお、馬はなんだ?」
「私はロゼッタです。ダンナはモンブラン」
「それなら大丈夫だな、駈歩やろう」
一度だけ調馬索で回してもらって駈歩をやっていますが、できれば感触を忘れないうちにまたやりたい。でもまだちょっとびびってるけど。

前のレッスンから上がってきてウィンダムの手入れをしていたNさんが、「あそこに出来た弁天橋へはもう行った?時間があるなら行ってらっしゃいよ」と勧めてくれたので、倶楽部の外へ出て秋川渓谷を散策することに。
帰ってくるとちょうどお昼で、義母が作ってくれたお弁当をクラブハウスで広げます。
12時半、まだ少し早いですがロゼッタの馬装へ。彼はいろいろ装着具が多いので。

ロゼッタの馬房に入り、無口を見せると鼻を寄せてきたので、無口をつけて馬繋場に出します。
まずひづめの裏掘り。そろそろあたたかくなって虫が出てきたので、馬が後ろ脚で払う仕草を見せるようになりましたが、ロゼッタはちょっと違う。脚に触れている間、蹴りたいのを一生懸命我慢して脚がぷるぷるしているんです。でも蹴らない。脚を下ろしてやると安心して蹴るんです。いい子だなぁ。
ブラッシング、相変わらずぼさぼさのロゼッタの毛で黒いTシャツが真っ白になってしまいました。

時間がきたのでハミをかけ、馬場に出ます。
騎乗の補助をしてくれたスタッフのK村さんが、「今日はモンブランじゃないんですか?」と言うので、「うん、たまには」「かわいそう、モンブラン」別に私が騎乗馬選定してるわけじゃありませんよ(笑)
「モンブランとロゼッタのどっちかって話だったんだけど、ロゼッタにうちの相方乗せたらかわいそうじゃん」
今日のレッスンはロゼッタと私、モンブランと相方、スタッフのTさんが乗るロッキーの3頭。
騎乗を終えた3頭を見ていたI野先生が、「じゃあ今日はモンブランから、次ロッキー、ロゼッタで」
左手前、常歩で蹄跡に出ます。

ロゼッタはおっとりした馬なので、常歩でも歩様の大きいモンブランと歩くのが速いロッキーについていくのはけっこう大変。でも今日は駈歩やらせてもらうんだから、頑張って動かすぞ。
脚だけでは足りないので、ときどきムチを使って元気良く歩かせるようにします。「高階さん、ロゼッタはムチの平べったいところを肩に当てて、音で動かすんだぞ」そうだった。私のムチは先に平革がついているので、面が馬の肩に当たるようにして当てると、大した力でなくても大きな音がします。するとロゼッタ、がぜん元気が良くなる。もう一度ムチを鳴らすと、速歩になりました。「よーしよし、まだ速歩じゃない、速歩じゃないよー」手綱を控え、速歩ぎりぎりの常歩のところまで馬を持っていきます。以前はここまで持っていくのに40分かかっていたけど、今日は10分でできたぞ。

常歩のまま「順次巻き乗り」ははは、モンブランから比べたら冗談みたいに簡単に曲がってくれる。
ふたたび「巻き乗り」の指示、順次に巻き乗りに入ろうとして、違うことに気がつきました。ただ巻き乗りと言われたら「各個に10メートルの巻き乗り」のことでした。まずいまずい。
「歩度を詰めー、速歩」指示から3〜4歩で速歩が出ました。ロゼッタで速歩を出すのに1周以上かかっていた私にとっては大変な進歩です。
ロゼッタの反動は、モンブランほどではないものの高めなので、正反動でついていくのがちょっと大変。
「軽速歩とっていいぞ」の指示で、安心して軽速歩で走ります。

速歩のまま巻き乗り、巻き乗りの途中で速歩に落としたら、そのまま常歩に落ちてしまいました。脚の使い方が足りなかっただろうか。
次の巻き乗りの指示では、どうにか速歩のままいけましたが、あんまりきれいな蹄跡を描けませんでした。
軽速歩で手前を替え、線上でお尻を2回ついて手前を変換・・・したつもりが、違ってた。蹄跡に出てしばらくしてから間違っていることに気がつき、あわてて手前を合わせ直したら、「手前をちゃんと合わせろよー」と言われてしまいました。

「軽速歩の歩度を伸ばせ」
ムチと脚で追って歩度を伸ばしたつもりですが、まだモンブランとロッキーには少し離されぎみ。
「ロゼッタもっと歩度を伸ばせ、そんなことじゃ駈歩なんか出ないぞ」
「はい!」
先生の檄に、ムチを派手に鳴らして追うと、ロゼッタも頑張って走ってくれました。ロッキーに追いつきそうとまでは行きませんが、差を1馬身にまで縮めることができました。
「常歩におとせ、全員停止」ロゼッタは止まる指示にはとても敏感で、手綱を引いたら次の瞬間には急停止してくれるので、上体をちょっと持って行かれてしまいます。
「5秒間停止、1、2、3、4、5。速歩すすーめ」
速歩発進も、そんなにすぐには出ず、2歩ほど歩いてからようやく出る感じです。
しばらく速歩をして、また停止。今度は「3歩バックして、速歩。ロッキーはしなくていいぞ、駈歩出ちゃうから」なるほど、馬の力を後ろにためるようにして前に押し出す速歩発進を強力にしたようなものなんだな。今度は速歩がすぐ出ました。

「ロゼッタ、中に入ってきなさい。ほかの二人は蹄跡を歩いていなさい」
先生が調馬索を手にしています。いよいよ駈歩レッスンです。
ロゼッタに調馬索が取り付けられ、手綱を短めに持って、右手には一緒にサドルホルダーを持ち、左手には一緒にムチを持ちます。
「よし、やってみよう。内方の脚はその位置のまま、外方はすこし引いて、かかとでこすりあげる」
まず軽打してロゼッタに速歩を出させて、言われたとおりかかとでこすりあげるようにしてみますが、駈歩は出ずにものすごく速い速歩になってしまいます。
「一度止めなさい。もう一度」
内方姿勢の取らせかたが弱いんだろうか。内方の手綱をさらに短くしてやってみます。でも、なかなか出ない。
「少し手綱を緩くしていいぞ。じゃあもう一回」
手綱をゆるめにしてかかとをこすったら、ようやく出ました。出たはいいものの、内方の脚を踏み込んだまま両脚をこすりあげるというバランスがうまくとれず、上体が左右にふらふらします。これじゃあまだ、サドルホルダーがないと落馬しそうだなぁ。
一度速歩に落として、もういちど駈歩発進。やはりすぐには出せませんが、どうにか駈歩になりました。今度は上体をちゃんと起こして、鞍にちゃんと座って腰で反動についていくよう努力。途中で速歩に落ちそうになるのを、脚(というか、かかと)を使ってみると、駈歩がつづきました。
一度馬をとめて、「よし、じゃあこれで最後。今度は先生何もしないからな、自分の力だけで駈歩出してみなさい」あら、上手くいくと思ったら今までは先生が追いムチで走らせてくれていたのね。
とにかく今までと同じ体勢をとって、かかとを使ってみます。最初の2〜3歩は速歩でしたが、駈歩が出ました。「おお、出たじゃないか」なんだか、駈け続けるのも楽になってきた。あんまり調子よく走れているので、駈けながら「先生、これって止めるのはどうしたらいいんですか?」
先生大笑い。「今さら何を言ってるんだろうな、止めるのは手綱を引くのに決まってるじゃないか」
あ、そうか。いや、手綱を強く引くと余計速く走っちゃったりするかなと思ったんですぅ。

馬を止めて、先生が調馬索を外します。今度は相方が馬場の内に呼ばれ、交代。
ロゼッタを蹄跡に戻すと、「奥さんは自分で駈歩が出せるかどうか、やってみなさい。おーいTさん、ロゼッタが駈歩やるから避けてやりなさい」
自分でなんて出るかなぁ。しかも調馬索のあとは馬場が広く感じる。とりあえず内方の手綱を短く持って、かかとを強く使ってみます。速歩は出ますが、駈歩にはなりそうにありません。ムチも使って、かかとでこすり上げているつもりなんですが、何が違うんだろう。出ないなあ。
相方が調馬索でレッスンを受けている7〜8分の間、1度だけ駈歩を出しそうになったのですが、1歩だけですぐ速歩に戻ってしまいました。うーん、難しい。

時間がきたので、相方も蹄跡に戻って沈静化。
先生から、「駈歩出たか?」と聞かれましたが、「出ませんでした」。早く自力で出せるようになりたいなぁ。
馬場中央に馬を並べて挨拶、下馬。ロゼッタを馬繋場に上げます。
ロゼッタはこのあと仕事がないので、脚を洗って手入れをして馬房に戻さなければなりません。ロゼッタの手入れをしていると、馬場のほうで義母がモンブランに乗る様子。思わず手入れの手をとめて見に行ったら、K村さんに「自分が乗るより怖いんじゃないの?」と言われ、「うん、どきどきするー。でもモンブランだからね、愛馬に任せるよ」
ロゼッタの手入れを終えて馬場のほうに出てみると、調馬索で常歩をしているところ。結局この日義母は、初めてにもかかわらず軽速歩まで教えてもらい、きっちり馬にはまって帰っていきました。

↓日の出乗馬倶楽部の馬場

←63鞍目 65鞍目→

乗馬日記トップへ / トップページへtop