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(2002.5.11 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
外乗→

モンブラン。バカでかわいい、もうほんとに。
前日は大雨で、「もしかしたら明日は乗れないかもねー・・・」とあきらめかけていたのですが、朝起きてみるとなんとか雨は上がったよう。それでも空は重そうでしたが、なんとか保ってくれることを願いつつ倶楽部へ。
倶楽部に到着し、ホワイトボードを確認すると騎乗馬はモンブラン。しょっちゅう乗っている馬だけど、ここのところ他の馬にあたっていたので3鞍ぶり。前のレッスンでEさんが乗っているので馬装はありません。
着替えをして、前のレッスンが終わる時間に馬繋場でモンブランが入ってくるのを待ち、入ってきたモンブランに頭絡の上から無口をかけてつないでおきます。

Eさんとしゃべっていると時間が来たので、「乗るの見せてもらいますー」とEさんに見送られて馬場に出ます。(そんな上級者じゃないねんよ、私・・・)
馬場に出ると、踏み台は他の人が使っているので、頑張って踏み台なしで騎乗してみようかな、と鐙革 を伸ばそうとしたところにK野さんが踏み台を持ってきてくれたので、踏み台を使わせてもらいました。外乗とか競技会とか考えると、踏み台なしで乗れた方がいいと思ってるけど、モンブランは背が高いし、乗るときに動いたりするのでちょっときついかなー。今度ロゼッタで試してみよう。
騎乗して鐙や腹帯をチェックしていると、I野先生が出てきたのでまたずるずる動くモンちゃん。馬場中央にせっかく3頭きれいに並んでいたのに、ずれちゃったじゃん。軽くバックの扶助をしてみましたが下がらないので、強めにするとしぶしぶ1歩だけバック。
「じゃあモンブランから、アルフォンス、JRで行こうか」
先頭、左手前で蹄跡に出ます。つづいて相方のアルフォンス、FさんのハイセイコーJR。

常歩で蹄跡を歩きますが、モンブランは歩くのはさっさと歩くくせに、蹄跡の内め内めを歩こうとします。最近の日の出乗馬倶楽部の馬場には蹄跡が2重にできていて、内側の蹄跡はほぼ正円ですが(左図参照)、外側はラチに沿って四角形にちょっと角丸がついているかな、という感じです。普段から内側の蹄跡を通っているようじゃダメ、と言われているので、できるだけ外の蹄跡に持ち出そうとするのですが、ちっとも外に出ようとしない。ちょっとわがままされそうだな、今日は。

常歩のまま斜めに手前を替え、の指示で内方を踏み込み、外方の手綱を押しますが、モンブランは曲がろうとせず、曲がるポイントを通り過ぎようとします。ふざけんなよ、というイキオイで内方の手綱も引き、外方の脚の壁も強くすると、どうやら曲がってくれました。「入るの遅いぞ」分かってるんですぅ、先生。曲げられなかっただけなんですぅ。
でもここであきらめて曲がらせるのをやめると、あとはわがままのし放題になってしまうので、ここでちゃんと曲がらせられて良かった。
蹄跡に戻り、どうにか外を回らせたいのですが、全然上手くいかない。ついにみかねた先生に「いつまで内の蹄跡通ってるんだ、初心者用だよそこは」と言われてしまう。言われる前に直したかったけど、上手くいかないなぁ。

「速歩するぞ、歩度を詰め」
脚を強めに使い始めると、もう今すぐにでも走り出しそう。「はやあーし」で軽打すると、簡単に走り出してくれました。速歩で反動が高くてつらいモンブランですが、前回F田さんに言われたように、私としてはちょっと姿勢が悪いくらいのつもりで腰の力を抜いて乗ると、かなりついていける。
モンブランは反動以外は非常に楽な馬なんだけど、速歩でもぜったい外の蹄跡に出ようとはしない。走りながら、ずっと内方脚を押し、外の手綱を開いているつもりなのですが、ごくたまにしか成功しない。あんまりモンブランが言うことをきかないので、楽しくなってきちゃいました(笑)。
「角にきたら外に出すんじゃなくて、角の前から外に出していけよ、外にバランス持っていって」
外に出そうと思って内方を踏み込んで圧迫していたけど、もしかして私のやりかたでは内方に曲がりたくなるのでは?そう思って、外方の脚を強く踏み込み、ただし脚が馬体に密着しないようにして(密着したまま踏み込むと馬体を圧迫してしまう)みると、モンブランが外にそれてくれました。自分でもすこしズルしたような気はするけど、バランスの問題だったらしい。同じ鐙を踏み込むのでも、脚を強く使うために踏み込むばかりではなくて、バランスを変えるために踏み込むってのもできるんだな。本当は正しい扶助だとは思いませんが。

内方からムチで押し込んだり、自分のバランスを外側に持っていくことで、だいぶ外の蹄跡を回せるようになってきました。外の蹄跡に出られたらすかさず、首をたたいてほめてあげます。これで、少しでも外に出た方がいいんだと分かってもらえたらいいんだけど。
最初は曲がるのが嫌いだったモンブランも、だんだん素直に言うことをきくようになってきて、巻き乗りのときも内方脚と押し手綱だけで曲がるようになってきました。ちょっと手綱を張りすぎかな、と思いながらも、これ以上短くすると曲がるときに言うことを聞かせられないしなぁ。
手綱から拳にかかる重さが、今日はけっこう感じるなぁ、と思ってふと見ると、モンブランの首丸くなっているような気が。これ、もしかして屈撓してるのかなぁ。(モンブランが屈撓なんて高級なことを知ってたのかっ?)だったら嬉しいんだけど。別に苦しがってるようでもないので、悪くはないのでしょう。

先生が横木を準備しはじめました。ここのところ、よく横木またぎをレッスンに組み込まれています。どうにかして障害に行かせようと思ってますね、先生。
まず蹄跡に渡された横木を常歩でまたぎます。がこっ。モンちゃん、後脚でちょっと引っかけてしまいました。次の周ではひっかけずにまたげたので、すかさず褒めてやります。
蹄跡から速歩を出して、速歩で横木に向かいます。「蹄跡で勢いつけていけ。入る直前から速歩でいけよ」横木の寸前から速歩にしたものの、やはり障害練習としては2ポイント(前の鞍参照)でやってみたいので、横木の上で立ち乗りをしてみます。前回よりはすこし耐えられるようになってる。

横木の片端が台に乗せられ、斜め障害になって少し高さが出ます。横木を越えるとき、モンブランがとても分かりやすく首を伸ばしました。そういえばララミーの競技会のとき、先生から「飛ぶ前に馬が首を伸ばすからそれに合わせて拳を前に出してやって、馬の動きさえ邪魔しなければ飛べる」とおっしゃっていたのを思い出しました。
それで次にまたぐときは、立ち乗りのまま、越える瞬間に拳を前に出してみることに。スムーズに越えられたような気がします。考えてみると前回、サドルホルダーを持ったまま飛んだのはとんでもなかったな、拳を固定してた。あれで良くアルフォンスも飛んでくれたものです。
どのタイミングで拳を出したらいいのかなぁ、と思って飛ぶ瞬間にモンブランを観察していると、モンブランが首を伸ばすのとほぼ同時に前脚が上がるのが見てとれました。このタイミングでいいのかな?

モンブランも調子が上がってきたらしく、横木を越えたあとにちょっと追うと気持ちよく走っています。アルフォンスがボロで止まってしまい、つづけざまにJRもボロで(しかも横木の上で。何すんねん。)止まってしまったりして、先頭だったモンブランが2頭の後ろに追いついてしまいました。巻き乗りをして前の2頭に追いつかないように調節しますが、ちょっと内方を踏み込んだだけで軽く巻き乗りができる。なんだか今日の前半とは別の馬みたいだ。
斜め障害になっていた横木のもう片端にも、先生が台を置きました。横木の両端を台に乗せたので、完全に地面から浮き、これは立派な15センチの高さの障害ではないですか。飛べるのかしら、私。
しかし実際飛んでみると、斜めに置いたときと手応えはそう変わらない感じ。なんだか楽しくなってきたぞ。

「常歩に落として、手綱伸ばしていいぞ」レッスン終了の合図です。
蹄跡を常歩で回りながら、横木を戻している先生に聞いてみます。「先生、拳を前に出すタイミングは、馬の前脚が上がるときですか?」「いや、その前から出してていいよ。あんまり考えなくても、馬の動きについていけてたから自然に覚えるよ」
常歩で回っていると、歩くのが速いモンブランは前の2頭に追いついてしまいそうなので、ここでも巻き乗りをして追いつかないようにしよう。思いついて、手綱は伸ばしたまま、脚だけで巻き乗りの扶助を出してみることにしました。・・・曲がるじゃん!最初の曲がらなさから考えるとまるで別馬、脚だけで曲がってくれるなんて。
偶然かもしれないので、もう一度試してみましたが、やっぱり脚だけで巻き乗りをしてくれました。

15センチとは言え障害らしいものを飛んだことも楽しかったけど、最初にあんなにわがままだったモンブランが最後には脚だけで言うことをきくようにできたので、この日のレッスンは非常に楽しかったです。

↓日の出乗馬倶楽部の馬場

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