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(2001.5.5 千葉・オリンピッククラブ)
8鞍目↓
グース、蹄洗場にて 前回、足が痛かったのはなんとか前日までに治ってました。ひねっただけなのね。
今日も朝8時に秋葉原集合、バスで現地へ。
現地に到着し、今日の騎乗表を見に行くがまだ掲示されていなかった。しばらく待って、掲示が出たので見たら、今日の騎乗予定馬は「グース」。

午前中4鞍のうち、私は1鞍目と3鞍目のグループなので、馬装からやらなければなりません。
はじめて一人で馬装をやるので、レッスン開始の30分前に馬房にグースを迎えに行きました…が、馬房が空。あれ〜?

馬房から一番近い蹄洗場を見に行くと、馬が2頭つながれています。
たぶんどっちかがグースなのではないかと思いましたが、馬が自分で名乗るわけじゃなし…
手近にいたスタッフさんを呼んで、「この子がグースですか?」と聞いてみたら
「たぶんそうですね、馬装しますか?」と言っているうちに、他のスタッフが飛んできて
「あ、グース乗ります?」「はい、10時半からなんで、馬装やりたいんですけど」
「すみません、この子その前に騎乗予定入ってますんで、ちょっと急いでこっちで馬装やっちゃいますね」
グループレッスンの前にグースに乗るメンバーの人がいて、その人がちょっと遅くなっちゃったみたいだったのです。
どっちにしろ、今日は私は馬装をやる必要はなかった訳だ。早く覚えたいので、やりたかったんですけどねぇ。
そんなこんなで私はヒマになってしまい、うちの相方が馬装を始めたので用具を出すのを手伝ったりしていたら、隣の蹄洗場に馬をつないでもらっていた女性が救いを求めるような視線でこっちを見ている。
「研究生の方ですか?」
手伝いとかしていたので、そう思われたらしいんですね。
「いいえ、私今日ライセンス2日目なんで、ひとりで馬装やったことないんですよ」
「そうですか…(いかにも困った風情)」
「あの、私ヒマなんで鞍とか持ってきてあげますよ」

鞍を持って戻ってきたら、彼女はまだ困った顔でうろうろしてました。
「馬装しちゃいます? ブラシとかもうかけました?」
「まだなんです…」
どうも、馬に手が出せないらしいんですね、彼女。馬房から蹄洗場に連れてくる間に、よっぽど怖い思いをしたんでしょうか。

「じゃぁ、手伝いますからやっちゃいましょうよ」
ブラシを渡そうとしたら「えっ、私が…?」「えっ、そりゃ自分でやらないと」「そうですよね…でも…(困惑)」
そうこうしてるとレッスンの時間も近づいてきたので、
「じゃあ半分は私やってみますから、あと半分やって下さいね」とやってあげることにしました。(自分がやってみたかっただけとも言うが…)

馬体の左側だけ私がブラシをかけ終わり、右半分を彼女にやってもらおうとしている所に ちょうどスタッフの人が来て、
「できません?」「あの、ちょっと…」
「じゃあ時間ないんで僕やっちゃいますから、次は自分でやってくださいね」
ちゃっちゃっちゃと手入れをやってしまい、あとの馬装指導も教えるというより手伝わせるという感じでさっさと終えてしまいました。
意外とドライなもんですね。

さて騎乗。
私の騎乗するグースは、メンバーレッスンですでに1頭で馬場に出ています。
グループの他の人たちは自分の馬を引いて馬場に出なければいけませんが、私はグースに飲ませる水のバケツを持って馬場に出ます。

先に乗っていた女性がグースから降りて、
「ちょっと待ってくださいね、あっちの方がいいですから」とラチ(馬場の囲い)のところまでグースを歩かせると、グースはラチのパイプをがじがじしていました。
「ここがポジションなんですか?」
「ここだと落ち着くみたいなんですよ、安全だし。今のうちに乗っちゃって下さい」

グースは前回のパトリシアよりだいぶ背が低く、背中の高さが私の目線くらい。これはいけるかもしれない。
パトリシアの時のように、鐙を吊っている皮の長さを一番長くして、左足をかけてみると、ふとももの上の高さくらい。これで騎乗しようとしたら、かえって鐙がぶらぶらしてしまいジャンプができませんでした。
先の女性がずっと手綱を押さえてくれていたので、「失敗。やり直します。」と申告したら、
「あ、そういうもんですよね。長すぎてもかえって乗りにくいですよね。」
なんだか優しいお姉さんです。

今度は鐙の高さを腰のあたりに調節。(良く考えたら、トライアルの時にそう聞いたような気がする)同じ手順でジャンプしたら、自分の腰が鞍に乗っかった。
ここまで来たら、踏み台を使ってるときと同じだから…乗れた〜!
グースがおとなしい子で、私が鞍の上でじたばたしてるときにじっとがまんしてくれていたということが大きいみたいですが。でも嬉しいぞ。

さて今日の1鞍目。
グループは6頭で、私の騎乗するグースは1番騎(先頭)と指定される。ということは、このクラブのやり方から考えるとグースはかなりおっとりちゃんで、暴走もしないけど前に進まない子だと予想されます。
隊列になって、「蹄跡を並足から」という指示にグースの脇腹をかかとで圧迫してスタートの合図を送るが、やっぱり動かない(笑)
「蹴っていいから、その子の場合」
軽く蹴っても進まず…結局指導員さんがおしりに軽く鞭を入れると動き出す。

しかしこの指導員のAさん、声があまり通らない人で、後ろから何か言われてもあんまり聞こえないんだよね。私は一番騎だから、最初に動かなければいけないんですが、「中央線から手前を変えて」という指示が良く聞こえず(聞こえていても意味がわからなかったと思う)
中央線(だ円形に周回しているところの、長い方の直径に当たるライン)には入れたものの、出るときにどうしていいか分からず、振り返っても指示がないので自分の判断で行った方向は、指示と反対側だったらしい。
「一番騎、間違えましたね」と怒られてしまい、ちょっとむっときて「すみません、聞こえませんでした」と反発してしまいました。

ここで「手前を変えて」というのは、
今まで左回りをしていたなら右回り方向へ、右回りだったら左回り方向へという指示だったみたい。そんなの聞いてないも〜ん。
5級ライセンス試験に出る課題のようなので、ちゃんと覚えないといけないんですけどね。

グースはスタートの合図にも鈍感だったけど、並足から軽速歩を出すときにもかなり苦労しました。
指導員さんが口で「チッ、チッ」と言いながら鞭を入れるとようやく動き出すという始末。
今日の1鞍目は、あまり軽速歩にならずに終わりました。
やってること、前回からあんまり進歩がないような…


8鞍目・イメトレは大切やね
(2001.5.5 千葉・オリンピッククラブ)
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今日の2鞍目、指導員は変わってFさん。
この人の指導は、そのとおりにしてみると、なんだか自分が上手くなったような気になれるところに特徴があります。
私は今日の1鞍目と3鞍目でしたが、さっきのお姉さん(1鞍目の騎乗を手伝ってくれた人)が2鞍目だったので、グースの手綱を持って待っててくれました。
また騎乗まで馬を押さえててもらい、踏み台無しで騎乗成功。なぁんだ、できるじゃん。

今度も常歩から軽速歩。
それぞれ個人指導が入り、私はちょっと前に体が出ていると言われる。なるほど、背筋を伸ばして、手綱を短めに持ってコントロールしようということばっかり気にしてるから、体が前傾になってしまうんですね。

もう一度軽速歩。
手綱をもった拳を、馬の動きに合わせて前後させること、肩と腰とかかとを一直線上に置くこと、をイメージして歩度をつめ、軽速歩。
今度は馬にうまく伝わっているらしく、馬が軽速歩のままずっと動いてくれている。
今まではちょっと走るとすぐ常歩に戻ったりしていたのに、軽速歩が1周、2周と続く。気持ちいい。

「皆さんいい感じで走れてますね、サドルホルダー(鞍の前の方についてる、初心者用の手すりのようなもの)をつかんでる人は、できるだけ離してみると馬をコントロールやすくなります。せめて両手でなく片手にしてみてください」
というFさんの声に、ふと気がついてみると私、サドルホルダーつかんでないじゃん!
前回までは、常歩のときは良くても、軽速歩になると怖くてサドルホルダーに頼っていたのですが、今回は始めからすっかりサドルホルダーの存在を忘れていました。
なんかちょっと上達した感じで気分良かったっす。

そんなこんなで今日の騎乗も終わり、今日は馬装解除をしなければなりません。
さっきのお姉さん(お名前を伺わなかったので、お姉さんとしか書けない…失礼)が、「馬装解除するの?」と聞いてきたので、
「したいけど、まだ一人でやったことないんですよ」
「じゃあ手伝ってあげるね」
手伝ってくれるどころか、ほとんどやっていただいて、私が手伝ったようなものですが、
「じゃぁ鐙皮をまとめましょう…ここを通して、ここをこうして」みたいなことはちゃんと教えてくださいました。優しい人だ。
グースは午後もお仕事があったので、馬装解除のみで手入れはなし。
馬房に連れて行くところまで、そのお姉さんにやっていただきました。

帰りのバスを待っている間、馬房めぐりをしてうろうろしているとき、1鞍目に手入れを手伝ってあげたお嬢さんに出会いました。
隣の角馬場で乗っていたのは見ていたので、「ちゃんと乗れてたじゃないですか」と声をかけると、「そちらもきれいに乗れてますよねー」と言ってくれました。
そのあと、さっきのお姉さんを見かけたんですが、就学前くらいの男の子を連れていました。
お母さんライダーだったのか…ますますかっこいいぞ。

余談ですが、ここのクラブで良く見かける人に、
全身黒と赤でコーディネートしたかっこいいおばあちゃんライダーと、
テンガロンハットで外乗に出かけるかっこいいおじいちゃんライダーがいらっしゃいます。

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