←7〜8鞍目 9鞍目・今日はフルコース
(2001.5.19 千葉・オリンピッククラブ)
10鞍目↓
マーちゃんと私の後ろ姿




すごい流星ですが、別にノーザンテースト産駒でも
ホワイトマズルでもありません(たぶん)。 マーちゃんのアップ
今日も午前中の騎乗予定。
現地に到着し、今日の予定を確認。今日乗る子はマーメイド・アイという鹿毛の牝馬。
午前中レッスン5鞍のうち、2鞍目と4鞍目が自分の順番だったので今日は馬装しないのかな…と思ったら、1鞍目グループではマーメイド・アイに乗ってる人がいない。しかも5鞍目グループにも乗る人がいない。間の3鞍目にもいない。
ってことは、今日は馬装から騎乗、馬装解除までフルコース?この子と一日べったりでいいの? 嬉しい(^^)

というわけで、一人で馬装をやるのは初めてなので早めに馬房に迎えに行きました。
馬房の中にいるマーちゃん(さっそく命名)に声をかけて、ニンジンを見せるとすぐこっちを向いてくれました。もしかして、5鞍目で落っこちちゃった(笑)パトリシアと同じくらいの大きさ? 少なくともグースよりは大きい。
グースには踏み台なしで乗れたけど、今日はちゃんと乗れるだろうかという不安を抱えながら、マーちゃんに無口頭絡をかけ、引き綱をつけて馬房を出ます。(簡単に書くけど、頭絡をかけるのにも四苦八苦…)
まず蹄洗場に繋いで手入れをしなければいけませんが、屋根のある蹄洗場が満員。ちょっと離れたところにある、屋根なし洗い場につなぎます。
さて、何をするんだっけ?(^^;

ブラシ2種類、鉄爪(蹄の裏を掘る道具)を持ってきて、とりあえずはブラシからかけてみる。(これ、5鞍目で習った順序と違いますね)
ブラシかけは先日もやっているのでそんなに難しくないものの、蹄の裏をかき出すのは初めて。まず前左足から上げさせて…上げさせて…上げてよぅ(泣)
やり方が下手なので、なかなか脚を持ち上げてくれず、持ち上げてもすぐ下ろしてしまいます。裏掘りはかなりおざなりで済ませてしまいました。ほんとはダメなんだけど。

さて馬装。この辺から、スタッフの人が手伝ってくれます(きっとあまりにも頼りなかったんだろう…)。
マーちゃん用の鞍が手近に置いてなかったらしく、鞍は他の子のを借りて。
鞍の下に毛布とジェルパッドを置くところまでは自分でやってみたんですが、「ジェルパッド逆ですね」と指摘されてしまう。こないだ使ったのと形が違うんだもん〜(と言い訳)。

無事に鞍を載せ、腹帯を締めて、今度はハミをかけます。これはスタッフの人が手伝ってくれたので、難なくかけられました。
しばらくするとレッスン時間になったので、引き綱をひいて馬場に出ます。他の馬は1鞍目グループで出ているので、今から出るのはマーちゃんだけ。

今日の指導員さんは、イメージ指導の上手なFさんです。
私がマーちゃんに乗馬する間、手綱を押さえていてくれていました。
今度も踏み台なしで、意外と簡単に乗れた。慣れの問題かしら。
で、馬上から腹帯を締めるやりかたを教えてもらい、自分でやった鐙の長さをチェックしてもらう。

今日は6頭で隊列を組み、マーちゃんと私は三番騎。
常歩で、左手前から中央線(だ円形の蹄跡の、長い方の直径)に順に入って、出るときは「奇数騎は右、偶数騎は左」これをやると順々に左右に分かれていくわけですね。そのまま半周し、「中央線でもとの隊列に戻る」もとの順番どおりに、中央線に入っていく。やはり馬によって早い遅いがあるので、前の馬が中央線に入るのをちょっと待たなければならなかったりするんですが、「これが待たずに入れるようになると綺麗ですよ、上から見ると感動しますよ」

今日は新たな指示がもう一つ、「3湾曲蛇乗り」。角馬場を三分割する感じで蛇行するというもの。馬の細かいコントロールの訓練って感じですね。
前回、グースは軽速歩でカーブの指示を出すとすぐ速度を落とした(いや、これは私の扶助が悪くて、 カーブの指示を出すことに気を取られて、軽速歩の指示をやめてしまってるんだと思う)んですが、マーちゃんはちゃんと軽速歩のままカーブしてくれました。
わりとマーちゃん、前の馬が走り出したら「あっ、あたしも走る!」と思うタイプの子みたい。

今日の一鞍目終了、他の馬は次も騎乗予定がありますが、マーちゃんは休憩。
馬場から引き出して、今度は屋根のある蹄洗場が空いていたので、そこに繋ぎます。
「じゃぁマーちゃん、ここで待っててね」


10鞍目・風が強い!
(2001.5.19 千葉・オリンピッククラブ)
11〜12鞍目→
マーちゃん、蹄洗場にて
45分の休憩の間、蹄洗場で待たせていたマーメイド・アイに水を飲んでもらおうと思ったんですが飲まないので、ニンジンの小さいのだけあげて、馬場に引いて出ます。
馬場に出る道は、けっこう急な坂になっているのですが、マーちゃんはここが嫌いなのか、引いてもちょっとしか動いてくれようとしません。
「マーちゃん、お仕事いやなの? 行こうよぅ」と、なだめすかそうとしてマーちゃんの鼻面を抱えたその時、マーちゃんの鼻面が「がくっ」という感じで私の胸に当たりました。
マーちゃんの体勢はすぐ元に戻ったんですが、私もそばにいたスタッフさんも一瞬びっくりして、私が「こけた?」と聞いたら、スタッフさんも「そうみたいですねぇ」
このあとマーちゃんは、照れ隠しなのか、やたらと私の胸に鼻をこすりつけて来ました。かわいいじゃないか!

さて、馬場に入って再び騎乗。
なんだか、さっきよりも風が強くなってきました。雲行きも怪しい。
今度も乗馬は上手く行きました。指導員は変わってAさん。
前にAさんに「指示が聞こえませんでした!」と言い放ったことがあるのですが、常歩を初めてからAさんが「今日は風も強くて、指示が聞こえにくいかもしれませんが、私も頑張って言いますから皆さんも頑張ってください」みたいなことを言っていて、もしかしてAさん、私が前言ったの気にしてたのかな? (^^;

今度はマーちゃんと私は6番騎(一番後ろ)。
常歩での行進で、Aさんの「止まれ」の合図で6頭ともぴたっと止まる。おお!
この間までは、止まれの合図から2〜3歩は動いてしまっていたんです。みんなでレベルが上がってるってことでしょうか。

マーちゃん、風が強いのがイヤだったんでしょう。常歩のとき、やたらと頭を下に向けてぐいっとやるので、 こっちも手綱を取られて、前に体が引っ張られる感じ。
これを軽速歩の途中でやられたら投げ出されるかもなぁ。

あまりの風の強さに、馬場の外に見学用に置いてあるイスが倒れてしまいました。
その音で、マーちゃん「きゃー」って感じでちょっと走り出してしまいました。
今考えれば、よくリカバーできたな、我ながら。いや怖かった。
とっさに『乗馬ライフ』で読んだ、「膝で締め付けて、手綱を左右交互に引く」というのをやってみたら、 わりとすぐに落ち着いてくれました。
でもこっちも怖いんだよ…

軽速歩で馬場を周回しはじめましたが、なんか違和感がある。
さっき、怖いと思ってしまったのでこっちの体が固くなってるのかな、と思いましたが そうでもなさそう。
馬場の四隅に目印のパイロンが立ててあって、それに引っかかってるのかなとも思いましたが、パイロンが倒れていないのでそれも違うみたい。
特に左回りのとき、角を回るときになんだか「がくっ」と来る感じがあるのです。

でも走れているので、そのまま走らせてるものの、だんだんその違和感が強くなる。
右回りに変わったときには、やたらとラチ(馬場の囲い)に寄っていくようになって、馬体の左側がラチにぶつかりそうなくらい。
ちょうど鐙の踏み込みがゆるくなっちゃった時(これは私のミス)にそれをやられて、鐙がラチに引っかかって、左足から外れてしまいました。
慌てて手綱を引いて止まらせて、鐙を踏み直したものの、”こりゃー馬が倒れるのが早いか、私が落馬するのが早いか、どっちかだなぁ”と思う位でした。
でも我ながら不思議と落ち着いていた。

風が強いので、今回は蛇乗りなどはせず、軽速歩で周回しただけでこの鞍は終わりでした。なんとか落ちずに済んだ。
マーちゃんはこれで午前中のお仕事は終わりなので、蹄洗場に戻って馬装解除、厩舎に帰ってお昼ゴハンです。

指導員のAさんが蹄洗場に来たので聞いてみる。
「あの、馬装解除はやってもいいんですか?」
「やりますか?」
「やったことないんで、やりたいです」
いちから馬装解除をやるのは初めてなので、手順を覚えていなくてもたつく私。Aさんはお昼休憩だったはずなのですが、ちゃんとひとつひとつ教えてくれました。
なんだ、いい人じゃん。こないだ反抗して悪かったなぁ。(単純な私)

やっぱり足回りの手入れがうまくいかなくて、特に後ろ足を上げさせるのが全然ダメ。
見かねた相方がひととおりやったあと、さらにAさんがやり直してくれました。
「蹄の裏は特にきれいにしてあげないと。どれくらい綺麗にかというと、こうして蹄の裏に水をためて、その水が飲めるくらい」
左手で馬の蹄を持ち上げ、右手でタワシと水のホースを持ってごしごしするのって、これは慣れないとやっぱり上手くできなさそうです。
あれ、左後ろ脚の爪が少し割れてるかも…

脚をタオルで良く拭いて、蹄の裏にイソジンをスプレー。
これ、調子悪いときだけでいいって聞いたと思うんだけど、Aさんは当たり前のように指示。

手入れをしながら、Aさんに聞いてみようと思い、
「さっきこの子、なんか左手前のときに調子が悪かったんですよ。なんかがくっと来るような感じがあって。私のバランスが悪いせいですか?」
「左手前ですか?」
「(そう改めて聞かれると自信のない私)えーと、左回り…」
「左手前ですね」
「なんか、左側に向かってがくってくるんですよ」
「ああ…それは、足が痛かったんでしょうね」
(は?)
「人間でも、どっちかの足が痛かったら、あんまりつかないようにするでしょ。それと同じですよ」
「はぁ。左の後ろ足をどうかしたかな、と思ってたんですけど」
「そうでしょうね」
って、馬の足が痛いっていうと、つい球節炎とかフレグモーネとかを想像してしまう私。
そんなあっさりでいいのかー、なんて思ってしまいました。

なんとなくAさんとコミュニケーションがとれない私ですが、こっちから歩み寄ってみようと思っていろいろ聞いてみることにしました。
「こんなおとなしくしててくれるけど、そうじゃない馬もいるんでしょう?」
「そうですね、若駒は大変ですよ。最近はあんまりないですけど、前に2歳馬が入ってきたときに担当したんですけど、死ぬかと思いましたよ。命がいくつあっても足りないですよ。」

濡れタオルで、マーちゃんの顔を拭いてあげます。
Aさんがやると、マーちゃんはあくびなんかして気持ちよさそう。
半分は私がやらせてもらいました。なんか、馬とコミュニケーションしてるってのを実感できるひととき。
この子は基本的に甘えんぼなので、「はい美人になったよ」と鼻をこすってやると、またすりすりしてきました。

バスで秋葉原に到着し、電車で帰る途中から雨が降り出し、自宅の最寄り駅に着いたときには嵐になっていました…
というわけで、駅のそばの居酒屋で、雨宿りをして帰りましたとさ。いやぁ、スポーツの後のビールはうまいねぇ。

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