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(2001.6.16 千葉・オリンピッククラブ)
12鞍目↓
ママのアップ
ママ。競走馬名はイチマサグリーン。S57.4.10生まれ




ママに騎乗
いつもうちの相方と同じグループでレッスンを受けているのですが、今日はお互いの騎乗写真を撮ろうということで、「同じ午前の部の、違う時間で」ということで予約をしておきました。

朝、雨の音で目がさめる。
何しろ梅雨だから当然なんだけど、私の体調が今いちということもあって、
「キャンセルしようかー…」
オリンピッククラブでは、当日キャンセルはキャンセル料が発生しますが、雨の場合だけは当日キャンセルも無料でOKとなっています。
でも法事などで3週間も間があいてしまったので、未練たっぷりな私たち。決めかねて準備だけしているうちに、小降りになって、降ったりやんだりという程度になってきたので、とりあえず出かけることにしました。

秋葉原のバス発着所に着くと、雨はほとんど止んでいました。
1時間半かけてクラブに着くと、足下はべちょべちょ。馬場をのぞくと、ほとんど田んぼ状態です。
6月にしてはえらく寒いし(20度くらいだったでしょうか)。

クラブハウスで今日の騎乗予定を確認すると、午前中4鞍のうち、相方は1鞍目と4鞍目、私は2鞍目と4鞍目。
4鞍目は違うグループになっていましたが、私たちは写真を撮りたかったので、同じ時間じゃ意味がないんだってば(笑)

相方が馬の手入れや馬装をするところを写真に撮っているうち、私も自分の馬の準備をしなければならない時間になってしまいました。
相方が乗っている時間は、私は自分の馬の馬装時間にあたっているので、相方の騎乗写真は撮ってあげられないことが決定。なんてこったい。

馬房に今日の騎乗馬を迎えに行きます。名前はママ、栗毛の牝馬。
なんか、ものすごく毛がぼさぼさしてるぞ(笑)
ママはすごく素直に無口頭絡をかけさせてくれました。
引き綱をつけて、蹄洗場に連れて行きます。
蹄洗場でブラシをかけていると、ほんとにママはぼさぼさで、いっぱい毛が飛ぶ。
スタッフさんが来たので、「この子、冬毛ですか?」と聞いてみると、
「もう今は冬毛ってことはないでしょうけど、毛深い子っているんですよ。トシのせいもあるかもしれないし」
「年?いくつですか?」
「ママは20歳ですかねぇ」
「ハタチかぁ…お年寄りなのね、ママちゃん」
するとママちゃんは、ブラシをかけているところを振り返って噛みつきそうな素振りを見せました。
これはこれは、レディに対して失礼を申しました(笑)

そのスタッフさんの助けを借りて手入れを何とか終わり、馬装。
鞍をかけて、腹帯(鞍を馬体に締める帯。鞍から馬の腹を渡して締める。写真だと鐙の下で見えにくいかも)を締めようとしたら、腹帯が留め具まで届かない。どうなっちゃってるの?
「腹帯だけ別のと付け替えたかもしれませんね…長いのを探してきます」
と、そのスタッフさんが別の腹帯を探してきてくれて、鞍につないでみるのですが、やっぱり届かない。
近くにいた指導員さんに指示を仰ぐと、
「鞍が新品で堅いので、帯が締まりにくいみたいですね。鞍下を外してみましょう」
鞍を着ける場合、上のほうから、鞍・ジェルパッド・鞍下(あんした。鞍の形をしたウールやムートン)・使い古しの毛布、という四重構造にして馬の背中を守るのが普通です。
今日の場合、鞍がまだ馬の背中の形になじんでいないため、腹帯が締まらなかったんですね。その堅い鞍で、鞍下を外したら馬が痛そうですが、でも腹帯が締まらないと鞍が着けられないので、背に腹は代えられない。
馬装が終わると、ママちゃんは下乗りのため馬場へ連れて行かれました。
(下乗りとは、全ての馬にするわけではありませんが、初心者が乗る前にやることが多いようです。馬の体をほぐしたりするためだと思います。主にスタッフさんやクラブ歴の長いメンバーさんがします)

さてレッスンの時間。今日の1鞍目はAさんの指導。
馬場に出てみると、もともと馬場の土が軟らかいので、今にも田植えができそうなくらいです。馬のところに歩いただけで、ブーツがくるぶしまで泥にまみれてしまいました。
その泥まみれブーツで騎乗したので、ママの肩のあたりが泥で派手に汚れてしまいました。

騎乗してから、馬上から腹帯をもう一度締め直すのですが(鞍を体重で押さえることになるので、腹帯がちょっとゆるむため)、やはり新品の皮は固くて、馬上からなかなか締められない。
Aさんが近くにいたので、
「皮が固いので、腹帯締め直すのを手伝ってもらえませんか」と頼んだところ気軽に来てくれました。
腹帯を締め直そうとして、
「馬の首を向こうに向けてもらえますか」と言われました。
「はい?」
「怖いので」
「あ、咬むんですか、この子」
怖いのでっつーのはいいなー。正直で。

常歩から騎乗開始。ぽつぽつ雨が降り出してきてしまいました。
6頭の部班のうち、私は5番騎でした。指示は聞き取れなかったんだけど、4番騎までが動いたときにAさんがこっちを見たので、動いてみたら注意されなかったのでそう判断しました。違ってたかも。

「では先頭から、斜めに手前を変え。(これは命令形。決まった言い回しらしい)…皆さん、手前を変えるのは習ってます?」
あれ?そんなの、1日目に習ったんだけど…でも、先頭の人はできてない。習ってないんだ。
「あ、やってないですか、説明します。」
ってことは、周りの人たちはみんな1日目か2日目ってことですね。私はこれで4日目なので、ちょっとさかのぼって復習することになります。
そうか、相方と別の時間にしてもらったせいで、調整が難しくて下のレベルのクラスに入れられちゃったんだ(あとで相方に確認してみたら、相方のほうはレベルが同じくらいの人ばかりだったとのこと)。

4日目の自分にとって、1〜2日目のレッスンはとても余裕を持って臨めるので、いろいろと観察する余裕もありましたが、自分も1〜2日目のときはああだったんだなぁ、と改めて自省することもさまざま。


12鞍目・ダート 不良
(2001.6.17 千葉・オリンピッククラブ)
13〜14鞍目→
ママに騎乗2"
写真に撮ってもらうとよく分かりますね。これは特にダメ。
鐙が馬体から離れているし、拳が浮いてしまっています。




馬房内のママ
「もういや、こんな生活. . .」
2鞍目のレッスンの指導員はIさん、この方に習うのは初めて。さっき、馬装のときに鞍下を外す指示をした指導員さんです。

いつも通り周回を始めますが、やっぱりレベルが違うんだな、と思ったのは、「止まれ」の合図に3歩以内で止まれない人がほとんどということと、なかなか軽速歩が出ないし、続かないこと。
自分もそんなに言えるほどレベルが上がっているわけではないのですが、10鞍より多いと少ないではやはり違うんだなぁ、と思ってしまいました。
というのは、ある乗馬ツアーのパンフで、初心者と経験者のボーダーラインが10鞍だったので。

トライアルのときに、「脚で馬体を包み込むように」という指示に対して、ガニ股の感じでかかとを馬体につけると上手くいったような気がしていたのですが、この鞍でIさんに注意されました。
「足、つま先が外向いてますね。足は馬体と平行に、かかとを踏み下げるように」
今まで違う形で覚えてしまっていたので、いざ変えようとなると、全体のバランスも上手くとれなくなってしまいました。

タダでさえ田んぼを走っているようなものなので、しょっちゅう泥が飛んでくるのですが、ママの前にいた馬が蹄に届くくらいしっぽが長く、しかもそのしっぽを振り回すので、顔まで泥が飛んできます。
ママもその泥を嫌がって首を振るのですが、それでも前の馬についていこうとする…どっちやねん。

周りがまだ、軽速歩が5メートルと続かないので(バランスが悪い、扶助が悪いなどで、最初のうちは軽速歩を続けるのは難しかったです、私も)、いろいろと考えたり、姿勢を試したりする余裕がたくさんありました。
あんまり走れないのはつまらないけれども、最初から自分の騎乗を考え直すチャンスと腹をくくることにしました。

でも走れなくてつまらなかったのはママちゃんも同じだったらしい。
ちょっとでも前の馬と間があくと、すぐ首を上下して走りたそうな気配になります。
常歩から軽速歩を出す前は、馬の歩様を活発にしてから軽速歩の合図を送りますが、ママちゃんは黙ってても歩様がすぐ活発になってしまいます。
でも前の馬が軽速歩が続かないから、すぐ前に追いついてしまって、こっちも軽速歩が続けられない。

自分としてはちょっと不完全燃焼のまま、今日のレッスンは終了。
蹄洗場に馬を連れて行く順番が一番最後だったので、順番を待っている間にIさんに話しかけてみました。
「ママちゃん、走りたがってしょうがなかったみたいで」
「ああ、足抜きが良かったんですね、こんな天気だから」
おお、重いダートが足抜きがいいとはこんな状態のことを言うのか!
「ママはそんなに大きくないから、足抜きがいいと喜んで走りますね、体が軽い馬は。大型馬だと駄目なんですよ、足が滑っちゃって帰って走れなくなる」

蹄洗場に連れて行き、馬装解除。
鞍がすこしずれている。やっぱり馬体になじんでないせいかなぁ。
このクラブでは、鞍は各馬専用になっていますが、買い換えだったんでしょうね。

ママちゃんは午後もお仕事ということで、馬装解除のみで手入れはなし。
そのまま馬房へ連れて行きましたが、あとから思うと、あの泥まみれの脚や肩くらいはきれいにしてあげれば良かったなぁ。

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