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(2003.4.6 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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土曜日に騎乗予約していたのですが、どしゃぶりになってしまったので日曜日に振り替え。
で、日曜日の11時の騎乗予約で、10時半前に倶楽部に到着。ホワイトボードを見ると、やっぱり昨日の振り替えが多いのか混み合っています。私の騎乗馬はロゼッタ、相方はアルフォンスです。当然のように拍車を使うことにして、着替えをしてロゼッタの馬房へ。
ロゼッタの馬房に行ってみると、馬房が空。あれ? また脱走したわけじゃないだろうな。見ると、馬房の表札が変わっています。「Pelcian Blue」あ、馬房が変わったのか。ってことは、もしかしてペルとロゼッタが入れ替わりかな。

反対側(左図で左下)の馬房に行くと、すでにアルフォンスの馬房ではスタッフのK村さんがアルにハミをかけていました。順序としては逆ですが、噛みつき癖のあるアルフォンスのハミかけは一苦労なので、あらかじめかけてくれているらしい。そこへ「ロゼどこ行ったのー」と声をかけると、「そっちの一番奥だよ」と言われました。やっぱり、今までペルシアンブルーがいた馬房に入ったようです。
馬房の入り口に立つと、ロゼッタが馬房から顔を出してこっちを見ていました。同じ芦毛なので、遠くから見るとペルかと思っちゃうけど、近づいてみると馬格が全然違います。
顔を寄せてくるロゼッタに無口をかけて、引き手をしゃぶらせておいて馬詮棒を外し、外へ連れ出します。

馬繋場につなぎ、蹄の裏掘り。ふと馬場を見ると、今4頭馬場に出ていて、このレッスンが終わったら全部入ってくるとすると、入りきれないことに気がつきました。ってことは、急いで馬装終えないと。
ブラシをかけると、いつものように右のたてがみの下を「ここがかゆいのー」とこすりつけてくるロゼッタですが、「悪いけどロゼ、時間ないから」と簡単にすませます。ブラシを終えて、鞍を取りに行こうとすると、K村さんが「ロゼッタの鞍置き、そこになったんだけど、そっちの左の下」「えーと? あ、これか」「うん、その鞍の上にかかってる毛布とタオル、そいつ専用だからそれ使ってね。じゃないと毛だらけになるからさ」「わはは、毛だらけね、なるほど」ロゼッタはなんだかとっても毛深い馬で、抜けても抜けてもまだ毛が抜けるんです。ゴム腹帯や専用のブラシはもう、びっしり白い毛が生えたようになっているくらい。他の馬と共用にすると大変だから、ロゼッタ専用の毛布にしたそうです。

装鞍を終え、ハミをかけようとしていると、馬場のほうから「ロゼッタとアルフォンス、もう出していいよー」という声がかかります。レッスン開始まではまだ5分あるけど、「もう出していいよ」というより、馬繋場が混むので早く出して欲しいんだろう、やっぱり。ロゼッタはハミは簡単にかけさせてくれるのですが、ハミが口に入るとアゴをがちゃがちゃやって、なかなか鼻革を締めさせてくれません。「じーさん、いいかげんにしなさい」とムリヤリ鼻革を締め、手綱を引いて出そうとしましたが、しれっとした顔で動こうとしないので、手にした長鞭でお尻をつつき、やっと動かします。
馬場に出るまでの坂も、ゆーっくり歩くロゼッタ。引っ張ってもしょうがないだろうから、歩調を合わせて馬場に出ます。
馬場の中央に馬を止め、マルタンを装着したり腹帯を締め直したりしていたのですが、踏み台を持ってきてくれそうな人がいない。踏み台なしで騎乗できないこともないけど、先週は熱発回避したので、あんまり体力使いたくないなー。と、K野さんが馬場に入ってきたので「踏み台が欲しいなー」と訴えてみると、持ってきてくれました。
そのままK野さんの補助を受けて、騎乗。騎乗してから腹帯を締めなおそうとしてくれたK野さんが、「あれ? 鞍って誰がつけました? 」「誰って、あたしだけど」「へぇ、上手くなりましたね」へへ、誉められた。
待機している間、ちょっと鐙の上に立ってみると、お尻と鞍との距離がなさすぎ。長めにして乗ろうと思ってはいるものの、これはいくらなんでも長すぎたかと思い、1穴短くします。

今日の部班はモンブラン、ウィンダム、相方のアルフォンスと私のロゼッタの4頭。全員が騎乗し、K野さんが「じゃあモンブラン先頭で行きますから、…あとはロゼッタ、ウィンダム、アルフォンス最後で」
モンブランが歩き始めたのを見計らって、ロゼッタに軽く脚を入れると、一瞬駈歩を出すときのように耳を絞るようにし、歩き出しました。ロゼッタにしては珍しい反応だなぁ。
左手前の常歩で蹄跡へ。常歩で歩いていると、K野さんが私に「ちょっと立ってみてください」というので、常歩のまま立ち乗り。それを見て、「まぁいいです」というので、「鐙、長そうだった? 」と聞くと、「いや、短かそうだったんだけど、まぁいいかな」という返事。それを聞いて、伸ばそうかなとちょっと思いましたが、なんとなくそのままにしました。後で馬場の鏡に横から映してみたら、膝がすごく曲がっているというほど短くはないけど、かかとがこんなに下がるってことは、やっぱり短めではあるみたい。

「じゃあ速歩いきますよー、歩度をつめて」準備段階として、拍車を強めに入れてみましたが、あまり反応しません。拍車を使わないときよりはちゃんと歩けているけど、これで速歩になるんかいな。「はやあーし」かるーく長鞭を入れながら脚で軽打すると、「よーいしょ」という感じで速歩が出ました。あら、思ったより歩度つまってたのね。
前のモンブランのほうがなかなか速歩が出ないので、追いつきそうになると勝手に止まろうとするロゼッタに拍車を入れ、ゆっくりな速歩でもいいから続けさせようとします。それでもときどきは止まっちゃうんだけど。
軽速歩をとって走らせますが、モンブランの歩度がなかなか伸びないみたい。ロゼッタでモンブランにつっかかりそうになるなんてことは、半年前には考えられなかったことだけど、拍車恐るべし。

「軽速歩のままでいいんで、巻き乗り。途中で馬止めないで」巻き乗りの途中で馬の勢いを殺してしまうのか、よく馬が常歩に落ちてしまうのですが、こんな乗りやすい馬でそれをやっちゃいかんだろー、と内方の拍車をカンカン入れたつもりだったのですが、前のモンブランが止まるのを見たロゼッタが自発的に「じゃ、ボクも」と常歩に落ちてしまいました。くそー、次は止まらせてやらないからな。
今度は速歩に落としてから、巻き乗り。今度は鞭や舌鼓も使いながら、ロゼッタが止まりたそうなそぶりを見せた瞬間に叱り、どうにか一度も常歩に落ちずに巻き乗りができました。来週は試合だって言うのに、こんなレベルで苦労してていいのかしらん。

軽速歩で走っていると、倶楽部の入り口に子供の集団が見えました。
近くの幼稚園児が先生に引率されて、馬を見に来たようです。どうも、ときどき来ているらしいのですが、馬は子供の甲高い声がキライだし、子供は集団になると大声をあげたがるもの。昨年のアジア大会で、日本選手の演技の際に観客の幼稚園児が集団移動をはじめ、馬がおびえて演技にならなかったという話を思い出して、ちょっといやぁな気持ちになりました。
子供達と先生は無邪気に見学に来ただけなので、文句をいう筋合いはないのですが、馬が不審な動きをしたらすぐ対応できるようにはしておこう。そこの近くを通るときは、できるだけ拳を狭くして手綱を馬の首にくっつけてやり(そのほうが馬が安心するのだと、以前I野先生に言われました)、「ほーほー」と声をかけながら、そちらに気を向かせないようにします。
倶楽部のスタッフが先生に注意したらしく、子供達は馬場入り口近くにしつらえられた観覧席に陣取って、あまり大声を出すことなく見学しています。しかしやはり子供のこと、だんだん声が高くなってくるので、思わず指で「しーっ」をしてしまいました。
風が強いこともあって、ロゼッタもその近くを通るのはイヤそう。それでもロゼは私の扶助に従い、ちゃんと蹄跡を走りますが、前を走るモンブランはビビリなので、そこの近くの蹄跡は外れて横に流れて行っている感じ。
しばらくして、ようやく子供達が観覧席を離れ、倶楽部を出ていきました。悪いけど、かなりホッとした気持ち。

来週が試合ということもあるので、できるだけ隅角はきっちり回すようにして軽速歩。試合の時には、隅角をショートカットしないできっちり回すと点数が高いと聞いているので。でもそうすると距離をかせいでしまうので、拍車を入れてスピードを出していきます。
「ロゼッタ、あと1センチ手綱短くして」1センチって、うーむ。とりあえずちょっとだけ手綱を繰ってみます。しかし軽速歩から速歩に落とすと、手綱が短いままだと上体も前に持って行かれてしまうので、すこし手綱を送ってから上体を後ろに倒します。
また軽速歩をとってしばらく走っていると、「また手綱ゆずってる、ゆずらないで我慢して」とK野さんに注意されました。ロゼッタはハミ受けを知っている馬だから、手綱を控えて控えて、拍車で追えば収縮するんじゃないのかなー、と思って試してみますが、これが収縮している状態なのかどうかを感じることができません。

K野さんの号令で、軽速歩をいったん常歩に落とします。
「モンブラン、中に入ってきてください。ロゼッタ、そこからアルフォンスのところまで駈歩」先頭のモンブランが抜けて、ロゼッタが先頭になります。アルフォンスは私とロゼの2つ後ろにいるので、これは1周して追いつくところまで駈歩をしなさいという指示です。
左手前で蹄跡にいるので、左の手綱をちょっとだけ控え、左の拍車をぐりぐり腹に入れます。ロゼッタの耳と首は反応して駈歩をする気になっていたのですが、速歩が出てしまい、いったん止まらせます。「ちゃんと外方(脚)引いて、内方離しちゃだめですよ。出なかったら一度鞭入れて」
長鞭で軽くロゼッタの肩をたたき、反応したのを見てもう一度内方の拍車を入れ、外方脚を引きます。ロゼの耳と首が反応してから、馬体が動き出すまでの間が長く感じられ、「また速歩になっちゃうか? 」とも思いましたが、そのまま内方を入れつづけたら、ゆっくりとした駈歩が出ました。あ、これは先々週よりもいい感じだぞ。
前回は鞍の上でお尻が跳ねて駈歩が続かなかったので、今日はできるだけ鞍の上で我慢。1完歩、2完歩、どうにかお尻が鞍から離れずに駈歩が続いています。しかし5完歩くらいのところで、ロゼッタがぱたっと止まり、その反動でか鞍からお尻を跳ね上げられて、体を前に持って行かれてしまいました。うーん、くやしい。
「もう一回、駈歩」ふたたび駈歩発進は成功、「余計なことしないで、脚だけ、脚だけ」拳であおったりするなってことかな。拳をどうしようとか考えず、内方のかかとを馬体から離さないことだけ意識してみましたが、やっぱり5歩もいかないうちに歩様がくずれ、止まってしまいます。さっきもそうだったけど、またジャンプしたみたいな変な止まり方だったな。
「膝しめたりして、踏歩転換なんかさせちゃダメ」…あっ、これって踏歩転換だったのか!! ロゼッタは踏歩転換を「知っている」馬なので、何か私の扶助のバランスが崩れたときに、それを「踏歩転換しなさい」という扶助だと受け取ってしまった、ということだったようです。道理で、なんかジャンプしたような歩様になったわけだ。
とりあえず駈歩発進し、内方を教え続けるつもりで内方の拍車を当て続けながら駈歩。お、今度は少し続いてるかな? と思った瞬間、また踏歩転換され、馬を止めます。今のはロゼッタが前脚を入れ替えたのが良く分かって、あぁ、これが踏歩転換ってものね、と納得がいったものの、それがしたいわけじゃないんだよぅ。えーと、踏歩転換をさせないためにはどうしたらいいんだ? K野さんにさっき言われたように膝をこころもち鞍から離すようにして、内方の座骨を意識しながら駈歩。おっ、けっこう続いてるじゃん? 半周くらい駈けて、アルフォンスまであと2馬身、というところで「追いついちゃったから、もういいじゃん? 」って感じでロゼッタが自発的に駈歩をやめてしまいました。ちぇ。

次はウィンダムの番。1周して追いつくとは言っても、他の馬も常歩を続けているので、厳密には2周くらいすることになります。
ウィンダムが駈けているとき、前のアルフォンスがいきなり尻っぱねをしました。ロゼはあんまり近づいてなかったのでとばっちりはなかったけど、何もないところで何を跳ねてるんだろう。相方もただのわがままと判断したらしく、こっぴどく叱っていました。
ウィンダムが終わり、アルフォンスも駈歩。こういうとき、前にいたアルフォンスが駈歩を始めたからと言って決してつられたりはしないロゼッタ、のんびりと歩いています。ちょっとは元気良く歩こうよぅ。

アルフォンスも駈歩で1周し、ふたたびロゼッタ、ウィンダム、アルフォンスの隊列に戻ります。「ロゼッタ半巻きして、手前換えましょう。蹄跡から駈歩」右手前の駈歩って、私うまくできるんだったけなー。鞭を内方に持ち替え、右の手綱をすこし控えて駈歩発進。出ないかな、と思ったけどちゃんと出ました。今度は膝を締めないように気をつけて、できるだけ走らせ続けたい。途中で速度が落ち、止まりそうだと思ったのでまた拍車を強くします。「外方引いて、外方引いて」急いで左足を後ろに引きましたが、やっぱり止まってしまいました。でもさっきと違って、踏歩転換で止まったわけではないので、まだマシか。ふたたび駈歩発進、今度はどうにか駈歩を続けたまま、アルフォンスに追いつきました。追いついた時点で、またロゼッタが自発的に速歩に落としてしまったけど、よしとするか。

ウィンダムとアルフォンスも駈歩を終え、ふたたびモンブランが蹄跡に出てきて隊列を組みなおします。「じゃあもう一度、速歩いきますよー」モンブランは集中力が切れたらしく、ちょっと速歩が出にくいようですが、出たらちゃんと続いています。ロゼッタも、今は首を下げたりもしないで動いています。そのまましばらく軽速歩をしていると時間が来たので、常歩に落として手綱を伸ばし、沈静化。手綱のコンタクトがあるときには、ちゃんと蹄跡を歩いていたロゼッタですが、手綱を伸ばした途端に蹄跡を外れて内側を歩きたがります。沈静化で厳しくしてもしょうがないし、K野さんからは好きに歩いていいと言われているし、もうあんたの好きにしてちょうだい。
数周して馬場中央に馬をならべ、「お疲れさまでした」「ありがとうございました」馬を愛撫し、下馬。ロゼッタを馬繋場に連れて行きましたが、ロゼは午後もお仕事があるので蹄の裏掘りだけして馬房に戻し、昼飼いをあげました。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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