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(2003.8.23 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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久しぶりに夏らしい暑い休日となりました。今日は夕方から倶楽部でバーベキューをやるので、午前中に騎乗して午後からはバーベキューの準備です。10時からの騎乗予約ですが、9時すぎに倶楽部に到着するはずの電車に乗り損ねてしまい、1本後の電車で倶楽部へ。
倶楽部に到着したのは9時半、着替えや馬装の時間を考えるとあまり時間がありません。ホワイトボードで確認すると、今日の騎乗馬はロゼッタ。ここのところロゼッタが多いかも。急いで着替えをし、スポーツドリンクをかかえてロゼッタの馬房へ向かいます。

ロゼッタの馬房を覗くと、ロゼはちょっと耳を倒してる感じ。あれ、どうしたの、なんか怒ってる? まぁこのヒトは、ちょっと疲れてて外に出るのがいやー、とか言って怒るときがあるので、あまり気にしないことにして馬詮棒を外します。馬詮棒を外している間に機嫌を直してくれたらしく、鼻をこすりつけてきたので無口をつけ、引き手をつけて外へ。
馬繋場につないで、蹄の裏掘りとブラシかけ。馬装にかかりますが、前肢につけるプロテクターが見あたらないなー、と思っていたらスタッフのA木さんが持ってきて装着しはじめてくれたので、装鞍にかかることに。
汗取りタオルと毛布、ジェルパッドを置いてから鞍を取りにいったら、あれ、ロゼの鞍置きに鞍がない? K野さんに聞いてみると、馬繋場のほうから「あっ」と別の声が。「ごめん、これだ」って、Almoさんがアルフォンスに乗せていたのでした。そりゃ鞍置きは隣同士だけれども(涙)。するとK野さんが「そのままでいいですよ、ロゼッタは僕の鞍使ってください」と言ってくれたので、K野さんの鞍を取りに別の鞍置き場へ。鞍下がなかったので、ウレタンパッドを借りて装鞍。鐙の長さを調節したところでラジオの時報が鳴り、「早く出してくださいねー」とK野さんの声にせかされながらハミをかけ、馬場へ。

今日の部班はモンブラン、アルフォンス、相方のハイセイコーJRと私のロゼッタの4頭。ほかの3頭はすでに馬場に出ていて、私が一番最後でした。マルタンや腹帯を調整しながら待っていると、K野さんが踏み台を持ってきてくれたので騎乗。腹帯を締め直してもらい(K野さんの鞍はロング託革なので、鞍の上からは何もできません。まぁロングじゃなくてもやってもらってるけど)、蹄跡へ歩き出します。「モンブラン先頭で、JR、アルフォンス、最後ロゼッタで」部班の一番後ろにつくと、それなりに動きやすいはず。
しかしいざ歩かせてみると、いやーこのヒトやる気ないわ。できることなら止まりたい、というような歩き方をするので、拍車を使って、たまには軽打しながら歩かせます。「自分の思うとおりに動かないならムチを使って叱らなきゃ。自分がわがままなんじゃなくて、馬がわがまましてるんですよ」

速歩はまぁ割と素直に出たのですが、やっぱりなかなか歩度が伸びません。「ロゼッタちゃんと前に出して、出ないならムチ」ぴしゃっとムチを入れると、ちょっと首を上げるので反応はしているみたいですが、反応するなら前に向かってしてくれよ。上に向かわれても意味ないのよ。
「ロゼッタちょっと中に入ってきて」と言われて、馬場の内側で馬を止めると、「ちょっと1回降りましょうか」。あれ、そんなに重かったのかしら、乗り変わってくれるのかしらと思ったらそうではなく、「鞍がずれてるんですよね」あらら。一度腹帯を外して装鞍しなおしてもらい、足上げしてもらって再騎乗。さっきから気になっていたので「鐙短いと思う?」と聞いてみましたが、「いや、そんな風には見えませんでしたよ」と言うので、ちょうどいいことにしました。「速歩で後ろについて」蹄跡に出て、部班の後ろにつきます。
先頭の馬だけが巻き乗りして最後尾につく、ということを繰り返し、ロゼッタが先頭になる順番が回ってきました。前の馬が抜ける前から脚と拍車で気合いをつけていたのですが、それでも先頭になるとやる気をなくすロゼッタ。ぱたっと止まられてしまったので、うなるくらいムチを使って叱りますが、1回目では動こうとしない。2度目はさっきほど強く入れませんでしたが、動き出しました。前にI野先生が、「ムチを使うなら馬が跳ねるくらい使わないと効果がない」とおっしゃっていたのは、こういうことだよな。
軽速歩をとって走りますが、また立つときに拳が上がり気味になるみたいで、「立つときの重心、もっと下」と言われてしまう。でもだんだん調子が出てきて走れるようになってきたので、速歩に落として「歩度つめて」と言われたときに、ちょっとハミ受けを求めてみました。受けた! という感じはなかったけど、鏡で見る限りはそれなりに丸くなっていた、と思うんですが。
しかし右手前でも左手前でも、なんか右足ばっかり鐙が外れるなー。ってことは、右の膝が縮まってるのじゃないか、私。

「モンブラン、馬場の内側入ってきて。あとの3頭、駈歩」割とおおざっぱな号令やんけ…(笑)。3頭とも割と距離が離れていたので、その場から駈歩発進。1歩目はダメでしたが、止めてやり直したら簡単に出ました。あ、そういえば今右手前だな。私は自分で右手前が苦手だと思っていたので、意外。「ロゼッタそれじゃ止まる止まる、ちゃんと脚使って、ムチも」反動ごとにかかとを踏みこむようにして脚を使い、速歩に落ちようとしたロゼッタの駈歩をどうにか維持。前に追いついてしまったので、ロゼが自発的に止まってしまいましたが、また発進させると素直に駈歩が出ました。
あまりやる気がないらしいJRとアルフォンスをよそに、2周、3周とどんどん走れているロゼッタ。「手綱ちょっと伸ばして」えっ、それじゃ前に出ちゃう。「だってこれでも速いよー?」「速くないのー。もっと前に出す」き、キビシイ。1センチほど手綱を緩めてみましたが、やっぱり前に出ちゃうじゃん(泣)。ロゼッタは身体が小さいから、ちょっとくらいスピードが出ても大したことはないのでしょうが、なぜか体感スピードは速いんだよね。アルフォンスと同じスピードだったら、ロゼのほうが速く感じるはず。そのままじゃ反動が高くなって座れないので、やっぱり少し控えたいな。「ロゼッタ拳かたい、もっとやわらかく」そっか、手綱を引っ張るんじゃなくて、馬の首の動きにあわせて、ひじから引いて拳で随伴するようにしてみます。

けっこう好調に駈けつづけられるようだし、タイミングをはかって巻き乗りしてみるか。前のアルに追いつきそうになり、後ろのJRは7〜8馬身離れているな、と思ったところで、馬場中央に止まっているモンブランもちょっと離れて、目の前の隅角がぽかっと空きました。よーし頃合い頃合い。頑張って内方脚を使いながら、すこし内方の手綱を開き、外方をきっちり張って壁にしてあげると、進入成功。問題は、巻き乗りの途中で速歩に落ちないか。どうしても勢いが殺されるので私の弱い内方脚だけでは足らず、内方で軽くムチを入れながら、声でも「はいっ、はいっ」と気合いをつけながら巻き乗り。以前Y先生に「『はい』っていう扶助はありませんよ」と言われたことがちらっと頭をかすめましたが、この際仕方ない。その甲斐あって、どうにかこうにかだけど駈歩のまま巻き乗りができました。後ろを振り返って蹄跡を見ると、だいたい8メートルくらいの巻き乗りができてたみたい。よしよし。
「ロゼッタ手綱1センチ伸ばしてー」う、何気に手綱を短くしちゃってたの、バレてた。ちょっとだけ手綱を伸ばします。「座るのは前だけど、体重は後ろ」後ろね。後ろ。気持ちとして、自分の腰の後ろが重いようなつもりで座るようにします。

「なみあーし、各個に半巻き」常歩におとして半巻き、左手前に変更。「はい蹄跡から駈歩」で、駈歩発進をしますが、あんまり上手く出ない。いったん止めてムチを入れ、もう一度駈歩発進。出ないことはないのですが、2〜3歩しか続かない。おかしいなぁ、私自分で左手前の駈歩のほうが得意だと思ってたんだけど。I野先生がラチの外から、「外方、ちゃんとかかと下げて」と注意。脚を引くとき、膝から引いちゃってるとかかとが上がり気味になる、ということがあって、右手前のときは気をつけてたつもりなんだけど、左手前でできていなかったのか。さっきから右の鐙がよく外れると思っていたけど、やっぱり右の膝が縮みやすいのかもな。
かなり頑張ってチャレンジしてみたつもりですが、せいぜい半周くらいしか続かない。ほかの2人は駈歩の出にくい馬に苦心しているらしく、「まだ5分しか経ってないですよー、頑張って」とK野さんに檄を飛ばされます。

ようやく「はやあーし」の号令がかかって速歩にすると、「中で小さく輪乗りしてて。モンブラン蹄跡に出て」モンブランは駈歩用の馬ではないので、蹄跡で軽速歩をしています。しばらく馬場の内側で速歩しますが、ロゼッタは馬場の内側に入ってしまうと「もう運動しなくていい」ということが分かるのかどうか、速歩の歩度が全然伸びません。飽きさせないようにと思って、常歩で少し斜め横足をやらせてみますが、あんまり上手く行かない。「ロゼッタ、前に出さなきゃ意味ないですよー」とK野さん、あらバレてたか。「どんどん前に出して」すっかりやる気をなくした風情のロゼッタを拍車と鞭で追い、少し前に出たところで「小さく巻き乗り」ですが、常歩に落ちてしまいます。全然前に出てなかったんだな。
ロゼッタ、もう速歩もなかなか出なくなってしまいました。「ロゼッタ、中で止まってていいですよ」あれ、なんでだっけ。これから何かやるのかな、と思って馬場中央できちんと停止をします。止まってからやっと気がついたのですが、私息が上がってるし、頭がくらくらしてる。自分では気がつかなかったんだけど、K野さんは私の様子を見て、これ以上運動させるとやばいと判断したみたい。ロゼを止まらせたまま、休止します。
モンブランが軽速歩での周回を終え、常歩。「えーとどうしようかな、じゃあみんな手綱伸ばして歩いてください。お疲れ様でした」で蹄跡に戻り、手綱を伸ばして常歩。「大丈夫ですか?」と気遣ってくれるK野さんに、「うん、馬から落ちるほどじゃないから」。「別に蹄跡歩かなくていいんですからね、日陰のところで巻き乗りしててもいいですよ」ということで、わずかな日陰を求めて巻き乗り。手綱は伸ばしたままなので、脚と座骨だけで巻き乗りの指示をしますが、やもすると蹄跡のほうを歩きたいらしいロゼちん、日なたに出ちゃうじゃん。じいさんよぅ、お互い体力は大事にしようよ。
しばらく歩かせて、馬場中央に馬を並べて挨拶。ロゼッタはこのまま、Almoさんちのチビ馬くんが引き馬で乗ることになったので、K野さんに手綱を渡して先に馬繋場に上がり、その間に水分補給とプチ休憩。

引き馬を終えて上がってきたロゼッタを受け取って、馬繋場につなぎます。ロゼは今日はもうこれでお仕事が終わりなので、丸洗い。洗い場には水のホースが1本しかなくて、私もぐったりしているので、他の人にゆずって待ち。Almo夫人にもらった、ごくうすーいポカリスエットをごくごく飲んで、おとなしく待つロゼッタです。その間にA木さんが「これで脚だけ洗っといてー」と持ってきてくれた水のバケツで、蹄だけ洗います。洗っている最中にホースの順番が回ってきたので、ホースでぬるま湯を出してロゼッタの身体を洗い始めました。すると、ホースの先をおいかけて顔を向けてくるロゼッタ。もしかして水が飲みたいのかな? と思って口にホースを向けてみると、とびつくようにホースに口を押し付けてきます。いつまでも飲むのをやめようとしないので、「洗えないからもうダメー」と取り上げ、尻や背中を洗います。
身体の前半部分に戻ってきて、首やなんかを洗い始めると、ロゼッタが前掻きをはじめました。おなかすいたー、で前掻きをする馬ではないので、これはまた水が欲しいのか。試しに口角にホースを押し付けてみると、頭を下げて嬉しそうに口をつけています。大して量を飲んでいるようではないのですが、口の中に水が入るのが気持ちいいのかもな。しかもこのヒト、冷水のときよりぬるま湯のときのほうが反応がいいような気が…じじいだからな。

洗い終わって汗こきをし、タオルでふいてやります。「こいつけっこうピンクだねぇ」とA木さんが言うので見ると、確かに肌がピンクっぽいところが多い。芦毛は毛は白くても、地肌は黒いものですが、ロゼッタの地肌はけっこう白いところが多いみたい。鼻面も、たぶん栗毛とかだったらでっかい作があるんだろうなぁ、と思わせる真っ白な部分があるし、鼻端もまだらにピンクの模様が入っています。そんな観察をしながらブラシで毛並みをととのえてやり、乾いてから馬房に戻しました。
今日は夕方から、クラブの有志でバーベキューなので、Almo夫妻と一緒に準備(いや、ほとんど夫妻がやってくれたような気がするが)。夕方、暗くなりかけたころからバーベキュー開始。楽しみましたよん。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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