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(2003.8.30 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
北海道旅行
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今日もいつものように、10時の予約で日の出へ。天気予報では午後から雨ということでしたが、武蔵増戸の駅に着いてみると、もう今にも降り出しそう。まぁあと2時間くらい保ってくれればいいんだし(私は。相方は夕方に障害レッスンを入れているけど、それは知らないことにする)。
日の出に到着してホワイトボードを見ると、私はロゼッタ、相方はホクト。ここのところ、本当にロゼッタが多いなぁ。

着替えをして、ロゼッタの馬房へ。無口と引き手を持って「ロゼー」と声をかけると、少しだけ耳を倒して、ご機嫌ナナメそうなロゼッタ。でも絶対に人に噛みついたりはしない馬なので(ほんっとーにこの子は、乗馬としての躾がゆきどといている。ロゼがいたララミー牧場の調教に感服)、無口を近づけてみます。すると頭を下げてきたので、無口をつけてから馬栓棒を外し、外へ。
馬繋場につなぎ、蹄の裏掘りとブラシかけ。簡単に終わらせて、馬装にかかります。あらこの人、右目の上をすりむいてるわ。かゆくて、馬房の壁にでもこすりつけてしまったのでしょうか。ブラシをかけていると、左の肩にこすったような小さな血の跡。その周りに怪我らしい怪我はないので、右目の上を左肩でこすったのか? そんな器用な。
鞍を置き、マルタンを装着して腹帯を締めます。鐙革を調節しようとすると、これがずいぶん長い。私の腕の長さに合わせると、5穴縮めなくてはいけませんでした。いったい誰が乗ったんだ。

時間がきたので、ハミをかけて馬場へ。A木さんが踏み台を持ってきてくれたので、補助を受けて騎乗。あ、この鞍ってAlmoさんが言ってたとおり大きいんだな。座ったとき、お尻がはまる感じがぜんぜんありません。腹帯を締めなおしてもらい、鐙の長さをみるために鐙の上に立ってみると、まだ長い。1穴長くして、ようやく合いました。計6穴かよ。「私の前、誰が乗ったの?」とK野さんに聞いてみると、「あ、昨日Almoさんが乗りましたね」なるほどー! たぶん彼と私とでは、身長が30センチくらい違うもんな。
今日の部班は、相方のホクト、ジュンヨー、私のロゼッタ、アルフォンスの4頭。その順番で蹄跡に出ます。

昨日動いているからか知らないけど、こいつはさっぱりやる気がないな。さっそくK野さんに「ロゼッタもっと前に出してー」と言われてしまう。できるだけふくらはぎの下の方だけで動かそうと思うんだけど、それでは全然前に出ないので拍車、それでも前に出ないのでムチ。そこまでやると一応反応して、速歩が出そうなくらいの常歩になるんだけど、5歩も保ちません。
元気なホクトとジュンヨーにどんどん置いていかれ、仕方ないので速歩を出して追いつきます。せっかく追いついたのに、またすぐ引き離される。ショートカットしたりして追いついても、なかなか前に出せない。「ロゼッタ、前まえ。そんなんじゃ速歩出ませんよー」今ちょっと出したから、出なくはないとは思うが、でも出ても苦労しそうなのは確か。最初にびしっと行っとかないと、と思って前に出ないときは強めのムチを使っていきます。

速歩を出し、軽速歩にすると安心したかのように歩度が伸びるロゼッタ。前の2頭に追いつけるようになってきたので、隅角をきっちり深く回らせたいんだけど、それは上手くいかないみたい。特にうまくいかないのが右手前でのクラブハウス出口側。ここは先日の工事で木が切り払われ、外の風景が丸見えになってしまいました。おっとりが身上のロゼも、さすがに物見しちゃってるのかな。
うーん、脚がうまい位置におさまらないな。写真で見る上級の選手のように、腰が張れてて、でも脚は引けてるっていうふうになりんたいんだけど、どうして腰を張ると脚も前に出ちゃうんだろう。
軽速歩で「脚パタパタしないで、立つときも足つけとくんですよ」自分の騎乗している写真なんか見るとよく分かるんですが、私は軽速歩で立つ時に脚が馬体から離れがちなんです。膝で馬体に頼っていたせいじゃないかと自分では分析していて、だいぶマシになったつもりなんだけど、うーむ。足の長さも関係あるかもだし。

「ロゼッタだけ巻き乗り」で、巻き乗りしようとしたら反抗されました。あーあ、全然前に出せてなかったんだ。ここで曲げないのは自分にも馬にも後々よろしくないと思うので、必死ですべての扶助を使ってようやく曲がらせます。蹄跡から離れさえすればあとは素直に回ってくれるのですが、速歩にはならない。
アルフォンスの後ろに入り、蹄跡へ戻るところから速歩、今度は「順次、軽速歩のまま巻き乗り」の指示。それだと馬の勢いをあまり殺さずに巻き乗りできるので、今度は成功しました。次は速歩に落としての巻き乗り。「内方脚使って、脚」と言われながら、どうにか成功。
「3回に1回くらいは、ちゃんと脚入ってるんですけどねぇ」じゃあ3回に2回は、ぜんぜん効いてないってことかい…。

速歩から常歩に落とすと、ロゼッタはぱたっと前に出なくなる。この子って、速歩や駈歩がいくら調子が良くても、常歩はほんとに難しい。脚や拍車をガンガン使っても全然前に出ないので、うなるくらい強いムチを腹の下に入れるとちょっとは効くんだけど、少しの間しか持たない。これじゃ振り出しに戻ってるじゃん。そもそも脚の使い方が間違ってるのかと思い、馬の腹を絞り出すように脚を使ってみますが、これもあんまり効かない。これじゃまた速歩なんか出ないじゃないのよ。
速歩に移行、出ないことはなかったけど1歩目が重い感じ。速歩から停止、停止から速歩発進。あーもう全然ダメ。前に出る力をためるどころか、ぜんぜん前に出ようとする力を感じない。

それでも軽速歩、速歩とやっているうちに調子が出てきて、前に出せるようになってきました。「前に出して、出しても手綱にかかる重さはいつも同じなんですよ。内方の手綱1センチ伸ばして」あれ、強く持ちすぎたかな。
軽く舌鼓すると、すっと歩度が伸びた瞬間がありました。今までさんざん、拍車だムチだ舌鼓だと使ってきたのですが、こういうのが以前Y先生に言われたことなのかな(曰く、「重い馬には最初に全ての扶助を使って前に出してやれば、その後はどれかの扶助だけで動くようになる」ということでした)。
速歩ではちゃんと歩度が詰まるし、軽速歩では拍車を早め早めに入れればちゃんと歩度が伸びる、あぁ、なんかハマったな。何がどうなってなのか分からないけど、たまにロゼッタって、何かがハマる瞬間がある。この状態だったら駈歩もうまく出せそうなんだけどなぁ、今日は駈歩やらないのかなー。

常歩に落とし、「はい、手綱伸ばしてゆっくり歩いてください。お疲れ様でした」しばらく蹄跡を常歩で歩かせていると、後ろが詰まってきました。「おじいちゃん、邪魔だって。どいてようか」と、巻き乗りしてアルフォンスの後ろへつくと、それが聞こえたらしいMさん(旧姓)が笑って「若いのにジャマにされたんだね」「そうなのよ、ロゼはもうおじいだから」ロゼは19歳だけど(詐称という噂もあるが)、追いついてきたホクトもジュンヨーもまだ10歳にならない子だし。
「中に入ってきていいですよー」という指示で馬場中央に馬を止め、挨拶して下馬。「ロゼッタだけ手入れ」と言われて、ロゼを連れて馬場から上がります。

馬繋場に頭から入って、自分を中心にぐるりと一回転させて正面を向かせたとき、「いてっ」踏まれたぁ! 私の(まだ)大事な革長に何をすんねん。指のほとんど入っていないところを踏まれたのでケガはありませんでしたが、でもちょっと痛かったぞ。くそぅ。でもこれ、ゴム長で踏まれていたらケガしてたかも。
気を取りなおしてロゼッタをつなぎ、馬装解除。丸洗いは、M野さんが手伝ってくれました。ぬるま湯で洗い始めると、今日もお湯を飲みたがるロゼッタ。あぁ、お前はお湯が好きだからねぇ、じいさんや。
汗こき、タオルで拭くのもMさんに手伝ってもらい、乾かしてから馬房へ戻しました。

クラブハウスでI野先生とおしゃべりをしているとき、さっき気になったことを伝えてみました。「どうして腰を張ろうと思うと、脚が前に出ちゃうんでしょうねぇ」「前に出ちゃう?」「出るというか、自分の思う位置に引けないです」「それはなぁ、乗馬用の下着に替えてみるといいかもしれないよ。先生は男だから分からないけど、誰かが乗馬用の下着にして良くなったって言ってたよ」「そうですかぁ。まぁ痛くなくはないし、買ってみます」自分の技術的なことではなく、下着でプロテクトすることを言われるとはちょっと意外でした。なかなか女性に対してこういう話題ができる先生は少ないと思うけど、そこはやっぱりI野先生の年の功に感謝。さっそく買ってみたので、次回の騎乗が楽しみ…って、次は外乗やん(笑)。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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