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(2003.9.23 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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土日は台風接近で乗れなかった(けど日の出には行った)ので、祝日の今日は2鞍の予約。秋晴れの風が涼しい、乗馬日和です。
今までは夏時間で、11時〜15時の間は乗れなかったんですが、今日からはそれも解除。倶楽部に着いてホワイトボードを見ると、11時からはアルフォンス、15時からはコスモ。おぉ、どっちも久しぶりだ。前回アルフォンスはえらく重かった記憶があるけど、あれは夏バテのせいだと思うから、涼しくなった今日は動いてくれるといいなぁ。

着替えをして、アルフォンスの馬房へ。スタッフK村さんに挨拶がてら、「今日のアルのご機嫌はどう?」「うん、いいんじゃない。昨日放牧してるし、動いてるから」「それで気が済んで、動かないっていうパターンもあるけどね」なんて言いながら、アルの馬房を覗いてみます。首まわりにだけ虫除け馬着をかけたアルが、きょとんとしてこっちを見ていました。扉を開け、無口をかけて外に連れ出します。こんなに簡単に外に出せるようじゃ、まだ夏バテ中なのかなぁ。
無口を鎖に繋ぎ、馬着の金具を外そうとすると、アルが振り返って私に噛み付こうとしました。すかさず避けて、肩をひっばたいて叱りましたが、内心では噛み付くくらいのほうがアルは調子いいのよね、と少し嬉しくなってみたりして。

蹄の裏掘りをして、左半身にブラシをかけ、右半身へ。首から胸前、肩ときて背中にかかったとき、アルが体を弓なりにねじ曲げてお尻を向けてきました。最初は何ばたばたしてんの、と思って押し戻しましたが、こりずにまたお尻から寄って来て、首も曲げて私に向けています。…その何か訴えるような目は、お尻がかゆいんだね? ブラシをお尻に当てると、しっぽも持ち上げて「早く掻いて〜」のポーズ。はしたないわねー、もう。
装鞍を終わるころ、前のレッスンの人馬が上がってきました。なら早くハミかけて、馬場に出ちゃうか。無口を外して勒をあてがうと、いつものように頭を高く上げて逃げようとするアル。その鼻をぽこんと叩いて叱り、もう一度勒をかけようとすると、今度は顎をぐぐっと巻き込むようにしてハミから逃げます。むっ、新しい技を覚えたな。その顎を上げさせ、左手の親指を口角に突っ込むと、今度はかけさせてくれました。

馬場へ出て、K野さんの補助で騎乗。この時間は相方のジュンヨーと私のアルフォンスの2頭部班です。 2頭とも準備ができたので、ジュンヨーのあとについて蹄跡へ。最初はいつもの半馬場(左図で右半分)て歩いていましたが、K野さんの指示で全面使用に変更。アルは(いや、日の出の馬はほとんどそうだけど)、普段使わないほうの馬場(左図で左半分)が嫌いみたいで、今までも何度か跳ねられているのがちょっとイヤな感じだけど、まぁ今日はなんとか歩いているかな。
私はつい手綱を固めてしまうクセがあって、それでアルみたいな重い馬はますます動かなくなるのでは、と思っていたところだったので、今日は自分で思うよりも手綱を1センチ長く持って、できるだけやわらかく持つことにします。「アルフォンスもっと元気よくー」拍車は使っているつもりだけど、やっぱ効いてないのか。「拍車で言うこと聞かないならムチ使って」長鞭を腹に入れますが、それでも反応が鈍いなぁ。

しばらく歩いて速歩に移行、思ったよりスムーズにいけた。でも前のジュンヨーがちゃっちゃか走れる馬なので、どうしても遅れてしまいます。アルフォンスが重い馬とは言っても、動けない馬じゃないはずなので、脚と拍車をどんどん使って前に出していきます。
しばらく軽速歩と速歩で走り、ちょっと調子が出てきたかな? あまりジュンヨーに置いていかれなくなってきました。速歩で歩度を伸ばすと座れなくなるので、速歩のときは歩度をつめますが、軽速歩では早め早めに脚を入れて、どんどん走らせます。いやー、全馬場だと長蹄跡が長くて気持ちいいなぁ。おや、ジュンヨーに追いつけてるじゃないの。後で相方に聞くと、「アルが追いついてきたから、今日のジュンヨー遅いのかなって思った」そうじゃないんだって。

スタッフA木さんが乗るリトル・フロスティが出てきたので、K野さんの指示で全馬場から半馬場へ変更(A木さんはいいよと言ったのだったけど)。道路側(左図で左側)の反面を使用して、速歩と軽速歩を続けます。先週習ったように、視線は馬の耳と耳の間に据えて、遠くを見るようにします。
「各個に巻き乗り」しまった、今ちょっと自分の世界に浸っていたもんだから、指示は聞こえていたのに反応するのが遅れてしまいました。一拍遅れて巻き乗りの進入をすると、先に巻き乗りを始めていた相方が私の外側を回ろうとします。あれ、各個だよ? その位置だと順次になっちゃうんだけど。結局行き場をなくしてしまい、常歩に落ちるアルフォンス。「止まらせないのー」とK野さんに怒られてしまいました。
次は「軽速歩のままでいいですから、順次巻き乗り」それでも巻き乗りの頂点辺りで、常歩に落としてしまう私。あーかっこ悪い。

速歩で、また全馬場使用に戻りました。いやー今日のアルは調子いいぞ、これなら駈歩も問題なく出るかも。
「ジュンヨー、巻き乗りしてアルフォンスの後ろ」うげ。さすがK野さん、そう甘やかしてはくれなかった。アルフォンスが動けているのは他馬の後ろにいるからで、そうではなくて自分で前に出してみろと、そういう意味の指示なのに違いない。ジュンヨーが巻き乗りして後ろに行き、当然のようについて行こうとするアルフォンスを脚と手綱で押しとどめ、なんとか先頭に出しますが、どうにも内側によれていく。早速わがままされてしまっています。
蹄跡に出るといきなり歩度が伸びなくなったので、蹴るような脚に切り替えたのですが、それでもさっきの勢いはどこへやら。常歩に落ちそうになったので、長鞭を腹に入れた瞬間、ぴたっと停止しました。は? 鞭入れたら走るでしょ、普通。あんた何やってんの。もう一度強めの鞭を入れましたが、反応する気配もなく、まったく動こうとしません。こうなると蹴ってもダメで、まさに膠着してしまいました。あー、またすねちゃった。考えてみたらこの馬、あんまり鞭が好きじゃないみたいで、前にも鞭を入れた瞬間に止まられたことがあったっけ。だからって鞭を入れないわけにはいかない、彼が言うことを聞かないのだから。鞭と蹴りと舌鼓で、しぶしぶ前に出たアルフォンスですが、やっぱりいくらも行かないうちに止まってしまいます。くそー。

どうにか速歩まで持っていっては、またすぐ止まられる。クラブハウスの前で止まられ、I野先生がラチの外から「何のために鞭持ってるんだ」と叱咤されるのと同時、ビシッと強い鞭を入れます。こういうの見ると初心者さんが嫌がりそうだから、クラブハウスそばではあんまりやりたくないんだがなー。すごい音がしたと思ったら、鞭は私の長靴のかかとに当たったのでした。それでも音で効果があったのか、どうにか前には出せましたが。
最初は止まられてから鞭を使っていましたが、もういい加減腹が立ってきた。次に止まられたらやってやる。案の定、1周も速歩しないうちに止まってしまいました。後ろでジュンヨーを止めた相方を振り返って「アル蹴るかもしれないから、ちょっと下がってて」と言った私の顔は、我ながら鬼の形相だったに違いありません。左手に手綱をまとめて、右手のムチで思いっきり馬の腹をたたきました。ちょっとくらい跳ねられても蹴られても、と思っていましたが、アルフォンスときたらちょっと首が動いたくらいで、ほとんど反応しないのです。お前、叱られてるって分かってるか?

かなり苦労して、どうにかこうにか速歩が続くようになってきた頃、「アルフォンス巻き乗りして、ジュンヨーの後ろ」あー助かった。これ以上馬とケンカしたくないよ。
速歩で「アルフォンスだけ巻き乗り」どうにか止まらせないように、と思ったのですが、やっぱり巻き乗りの頂点あたりで止まってしまう。推進が足りないんだってことは頭では分かってるけど、脚も使ってるつもりなんだけどなぁ。「内方脚当たってないですよ」…うーむ。
今の巻き乗りで、ジュンヨーから10馬身ほど遅れてしまいました。前に馬がいなくなるとまた動かないだろうから、一生懸命前に出します。いったん常歩に落としてから、「ジュンヨー速歩、アルフォンスは駈歩」むっ、そう来たか。とにかくジュンヨーのいるところまで駈歩、と思って内方脚で押し、外方を引きましたが、アルが反応しません。扶助がうまくなくても、反応してれば速歩くらい出るだろうに、速歩にもならない。「アルフォンス駈歩ですよー」分かってるんだけどさぁ。反応しない、ということは言うことを聞こうとしていない、ということなので、鞭を入れます。それで駈歩発進してみると、速歩は出るのですがやっぱり駈歩にならない。「鞭、外方に持って」と言われて外方に持ち替え、内方脚を使って外方脚を引くと同時に、外方で軽く鞭を入れてみましたが、やっぱり駈歩は出ない。あー、なんかまた悪循環に陥りつつあるな。前はあんなに簡単に駈歩出せたのになぁ。

かなり頑張ってみましたが、K野さんに「いっぺん下りましょうか」と言われて下馬します。「疲れちゃった?」と言いながら乗り変わってくれたK野さんに、「うん、脚つりそう」。今日は涼しいというのに、息も上がってるし。
アルフォンスにまたがって少し動かすと、「こりゃー重いわ」と言いながらも、駈歩を始めたK野さん。馬上から相方にも駈歩の指示を出し、ジュンヨーの後ろで駈歩しています。駈歩のまま、「斜めに手前を換えー」左手前で正駈歩をしているわけだから、このまま斜めに手前を換えたら反対駈歩になります。ほう、反対駈歩をやらせようというのかな? 見ていると、線上はうまく駈けていた相方ですが、蹄跡に出るときに速歩に落ちて、蹄跡からまた駈歩を出し直していました。反対駈歩のまま、やってみれば良かったのに。後ろに続くK野さんは、当たり前のように反対駈歩で蹄跡に出ていました。

私のところに戻ってきて馬を止め、「じゃあ乗りましょうか」とK野さんが下馬。足上げしてもらって再騎乗。「ちょっと行きたがるかもしれないから、手綱しっかり持って」いやー、軽くなったのなら嬉しいけど。
またがってK野さんから鞭を受け取ると、「1回ムチ入れて」と言われて、鞭を入れます。すると速歩でとととっと前に出ました。うん、軽くなってる。そこから蹄跡に出て、駈歩発進。すると速歩が出ました。さっきより速歩は出やすくなってるけど、そうじゃないんだってば。いったん止めて、常歩から駈歩発進。一瞬駈歩が出るかな、と思うときがあっても、1歩も続かない。
速歩からなんとなく駈歩が出そうな時があったのですが、「いい加減に出しちゃダメ〜」とK野さんに叱られ、止めて再発進、やっぱり速歩が出る。繰り返すうちに、だんだん速歩も出なくなってしまい、まったく扶助に対して無反応になってきました。また悪循環にはまった…。
「アルフォンス、じゃあ速歩にして」と言われて、脚を戻して速歩発進するものの、もう速歩さえ出なくなっています。馬が完全にすねちゃったんだな。どんなに蹴っても舌鼓しても、頑固に常歩。もうジュンヨーは駈歩をやめて沈静化に入っていますが、「アルフォンスは速歩出るまで続けて」脚、鞭、舌鼓、全部使ってどうにかこうにか速歩を出しても、全然続かない。さっきの状態に戻っちゃった。

どうにかこうにか速歩で1周して、「常歩、手綱伸ばしていいですよ」と沈静化の合図。あーもう、全然納得いかないわ。蹄跡を歩かせていると、上の方の馬繋場から「苦労したねー」とSさん。彼の顔を見てようやく笑えたけど、本当に今日の私はかなり怖い顔つきになっていたに違いない。しばらく歩かせて馬場中央に入り、馬を並べて挨拶。
アルフォンスは午後にもお仕事があるということだったので、蹄の裏掘りだけして馬房に戻します。馬房に戻ったとたん、お約束のおしっこ。これだけは、馬房の中に昼飼いがあっても優先されるらしい。おしっこが終わってから私の方を見るので、「ほら、そこ」と飼い桶に誘導してやると、やっと昼飼いを食べ始めました。
私たちのほうも、クラブハウスに戻ってお昼。今日は涼しいので、I野先生が「今日はあんまり汗かかなかったろ」とおっしゃるのですが、「かきましたよ! たくさん!!」実際、こんなに汗をかくと思っていなかったので着替え持ってきてないのだ。あーほんと、納得行かない。次の鞍でリベンジだ。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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