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(2003.10.25 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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先週のホットな運動会が嘘のような、寒い土曜日。いつものように日の出乗馬倶楽部に10時過ぎに到着。ホワイトボードの騎乗表を見ると、いや、空いてるなー。みんな運動会でエンジン切れたかな。
私の騎乗馬はロゼッタ。あいつも先週さんざん馬場馬モードにさせたから、今週は疲れてて重いかもなぁ。

着替えをして、ロゼッタの馬房へ。ロゼはいつもどおり、馬栓棒の上から顔を出して人のいるほうを見ているので、そのまま無口をつけて馬栓棒を外し、馬繋場へ出ます。
蹄の裏掘りをして、ブラシかけ。装鞍にかかりますが、ロゼッタ用の鞍は大きいので、スタッフK村さんに「ロゼの鞍大きいから、アルの借りていい?」と聞くと、「ああ、大きいだろうね。いいよ、どれでも使って」ということで、アルの鞍を乗せました。腹帯を締めてみると、うーんちょっと長めか? 痩せ型のロゼッタに、けっこうしっかり肉がついているアルフォンスの腹帯を使うことに無理があったかもしれないが、まぁギリギリなんとかなるだろう。
10時半すぎ、30分だけのレッスンだったらしいNさんが、ウィンダムを連れて馬場から上がってきました。馬繋場がいっぱいになったので、まだ馬場にいるもう1頭が上がってきたら入れないな、急いで出すことにしよう。

11時10分前、レッスンが終わったようです。ロゼッタにハミをかけて、馬場へ出ます。と思ったら、あれ? 馬繋場いっこ空いてるじゃん。手入れの終わったマスラオが馬房に入って、その馬繋場が空いたのに気がつきませんでした。なぁんだ、急いで出ることなかったか。まぁいいや、少しでもロゼッタを動かしておいて、レッスン開始までによく動ける状態にしておきたいし。
さっきのレッスンが終わるか終わらないかのうちに、もう次の馬(私)が出てきたので「早いですねぇ」とぼやき気味のK野さん。「いやー、馬繋場が混むと思ってさー」悪いねぇ、貴重な休憩時間を奪っちゃって。
補助を受けて騎乗し、「じゃあ回ってていいですよ」ということで、蹄跡に出ます。レッスンに使うのは馬場の3分の2くらいですが、まだレッスン開始前なので全馬場使っちゃえ。

拍車を使って歩かせますが、やっぱりちょっと重めだな。拍車で反応しないときは鞭を使って、どんどん前に出るようにします。レッスン開始の時点で、勢いとしては駈歩が出るくらいにまで持っていきたいものだ。
私が早めに出たせいか、他の2頭もけっこう早めに出てきて、蹄跡で運動をはじめています。時間になったので、全馬場を使って運動していた私も半馬場の蹄跡に入ります。K野さんからロッキー、ロゼッタ、コスモの順を指示され、ロッキーの後ろへ。
いざロッキーの後ろに入ってみると、常歩で追いつけないじゃないか。強めの脚と鞭を使って、ときどきは速歩が出てしまうくらいにしていきます。
「ロゼッタ、それでもまだ前に出すのが足りないですよ」とK野さん、「そ、そう!?」こんなに頑張っててもですか。前に出す努力をしているのは認めてくれているみたいだけど、常歩で前に出すのはほんとに難しいよう。

「歩度をつめ」できちんと手綱を持ち、ハミを当ててあげます。「はやあーし」で速歩に移行、よしよし上手く出た。先頭ロッキーから離されてしまっているので、追いつくくらいのつもりで歩度を伸ばしていきます。油断すると首を下げて(屈撓するのとは違う、首を下へ伸ばしてしまうって感じ)しまうので、そういうときには軽く鞭を入れながら行きます。
軽速歩をとって走っていると、「立つとき脚が離れないように気を付けて」そうなんだよねぇ…。分かっているのにどうしても治らない私のクセで、軽速歩で立つときに脚が外に突っ張ってしまい、馬体から離れてしまうんです。
速歩に落とし、少し歩度を詰めます。でもいい調子で回れているな、巻き乗りにもいつもより勢いがあるし。

隅角や斜め手前変換で、「外方で曲げるんですよ」とK野さん。えーと、方向転換のときには外方の脚を引いて馬の腰を押さえるようにしているけど、あとは外方の手綱で壁を作れってことだろうな。
「ロッキー巻き乗りして、ロゼッタ先頭」部班で先頭になると突然重くなるのが常だけど、そうはさせないよーロゼ。ロッキーが蹄跡から外れるのと同時に内方の手綱を張り、ロッキーについていかないようにして鞭で前に出します。一瞬内側によれそうな素振りを見せましたが、すぐ持ちなおして蹄跡を前へ。しばらく走っていると、先頭なりに調子が出てきたようです。以前なら先頭で歩度を伸ばすなんてほとんどできなかったけど、ここのところ馬場で1頭乗りしていたわけだから、動けないわけはない。
「拳ゆずらないで、重いかもしれないけど我慢して」確かに、拳にかかる重さがずっしりと重くなっています。ここで緩めてしまうと動かなくなることは1課目のときに分かっているので、そのまま我慢、我慢。ほかの馬よりも、ハミをしっかり持ってあげた方が動く馬だから。

「じゃあ長蹄跡で歩度伸ばして、短蹄跡でつめていきましょう」うまくつめるためには、歩度が伸びていなければ無理だと思ったので、まず長蹄跡で拍車と鞭で歩度を伸ばしていきます。隅角から体を起こし気味にして拳を控えめにし、歩度を詰めていきます。つぎの隅角、長蹄跡に入るところから一発鞭を入れて拳を控えるのをやめ、拍車を使って前に出していきます。
長蹄跡の半ばで「もうすこし前からつめるようにして」と言われ、隅角の3メートル前くらいで「このへんで詰めていい?」「そう、そのへんで」隅角曲がってから歩度をつめていたら、短蹄跡終っちゃうもんな。短蹄跡でも脚は使いながら、でも拳は控えながら走ると、長蹄跡に入るところで「そこで拳ラクにしてあげて」あ、そっか。これだけ拳で抑えてるんだから、これを許してあげれば前に出るに決まってるよな。
短蹄跡でつめにつめて、長蹄跡で拳を許すようにすると、ぽーんと前に出る。いやぁ、おもしろいなぁ。気がついたら、後ろのコスモを短蹄跡ぶん引き離すくらい、すいすい走っていました。つめて、伸ばして、つめて、伸ばして、という流れがうまくハマれば、馬がやる気になるもんなのね。

「ロッキーとコスモ、蹄跡の中に入って。ロゼッタ、そのまま駈歩」蹄跡で、右手前の常歩から駈歩。お、簡単に出た。そのまま蹄跡を駈けていると、蹄跡の内側でロッキーとコスモがそれぞれ小さい輪乗りを始め、その中で駈歩をやっているようです。相方がこの間コスモに乗ったとき、扶助が強すぎてか大暴走されていたから、そういうことのないように小さい輪乗りで駈歩をするんだろうな。
3頭それぞれが違うルートで駈歩、まるでフリー騎乗みたいになってきました。自分で納得のいくように駈歩しなさい、ということなのだと判断して、そのまま右手前で駈歩。速歩に落ちそうになったら軽く腹に鞭を入れて、けっこう駈歩が続くようになってきました。よし、この辺で駈歩のまま巻き乗り入れてみるか。巻き乗りでは勢いが殺されてしまうので、ある程度出しておいてから巻き乗り。外方の手綱を壁にすると、すーっと蹄跡を外れて巻き乗りを始めましたが、しまった小さすぎたか。あと2歩で蹄跡に戻る、というところで速歩に落ちてしまいました。
「ロゼッタ半巻きして、手前換えましょう」と言われ、左手前で駈歩。出すのは簡単に出せるんだけど、あれー、ちっとも座れないや。ちょっと控えれば座れるかな、と思ったけど、あんまり控えると速歩に落ちてしまうし。と思っていたら、ロゼッタに踏歩転換されてしまいました。あーごめんよ、私が悪かった。鞍上で全然座れていなくて私のバランスが崩れたのを、「できる」馬であるロゼッタは「あ、踏歩転換ね?」と思ってフライングチェンジしてくれたのでした。一瞬だけ、このまま反対駈歩やってやろうかと思いましたが、できないことやってもな。いったん常歩に落として、また駈歩発進。発進は楽なのですが、走っているうちに踏歩転換。右手前のときはぜんぜんこんなことなかったのに、私ってほんとに左手前がヘタなんだなぁ。

ロッキーとコスモが蹄跡に戻ってきて、もとの順番(ロッキー、ロゼッタ、コスモ)になって蹄跡で速歩。ロゼッタは駈歩のあとのほうが調子が出る馬なので、速歩でもけっこう前に出てくれるので、少し歩度をつめていきます。
あれ、すこし巻きこんでるかな? 通りすがりに鏡を見ると、やっぱり口が中に入りすぎています。こういうときに手綱を緩めても意味がないだろうし、どうすればいいんだっけ。「推進が足りなさすぎても巻きこむ」というようなことを本で読んだような気がするので、前に出せばいいのか。はいはい頭起こして、というつもりで、拍車でむぎゅーっと腹を押しあげるようにすると、ちょっと頭を起こしてきました。うん、これでうまくやれば戻せそうだ。何度かやっているうちに、巻き込まなくなってきたようです。さすがロゼ。

しばらく手綱を伸ばして歩かせ、沈静。そこから馬場中央に歩かせ、中央で停止させるときに、できれば四肢をきちんと揃えて停止させたいな。半減却を使ってゆっくり止まらせようと思ったら、その前に馬が自発的に止まってしまいました。足元を見ると当然四肢がバラバラなので、もう2歩だけ前に出して、今度はちゃんと止まらせたつもりだったんだけど、足元をのぞき込んでみたら後肢が不揃いでした。ちぇ。「足揃えて止まらせるの難しいねー」とK野さんに言うと、「ちゃんと脚使ってないとね、それは」脚が足りなかったか。ううむ。
挨拶して下馬するとき、K野さんが「駈歩巻き乗りできました?」あら、ちゃんと見てたのね。「いや、最後のところで速歩に落ちちゃった」。マルタンガールを外し、鐙をまとめるために馬の右側に回ると、こんなに涼しい日なのにいっぱい汗をかいているロゼッタ。そんなに汗っかきな馬でもないので、これは今日はちゃんと動けた証と見てもいいのではないかしらん。ちょっと嬉しい。

今日はロゼッタはこれでお仕事が終わりなので、「足だけ洗ってお昼あげてください」というK野さんの指示。馬繋場に上げて、足を洗って拭きます。
汗をかいていてかわいそうなので、耳の周りとかを濡れタオルでこすってやると、顔をこすり付けてくるロゼッタ。やっぱりかゆかったんだね。ついでに唇の先で、私の腕をはむはむしています。毛づくろいのお返しのつもりなのか、それとも「もっとやって」のおねだりなのかな。
拭いた後にブラシで毛並みを整え、馬房に戻して昼飼いをあげました。自分もクラブハウスに戻ってお昼ゴハンを食べながら、I野先生に「私、左の駈歩がちょっと苦手みたいなんですけど」と言ってみると、「そうかい? 珍しいな」やっぱり珍しいですよねぇ。普通は左手前から練習するから、左のほうが得意な人が多いですよねぇ。
そのあとでK野さんにも「私、左の駈歩苦手かもしんない」と言ってみると、「あー、そうかもしれないですね」だって。やっぱ見てて分かるくらいなんだな。今日はけっこうちゃんと馬を前に出せたので満足できる騎乗ではあったのですが、課題もつきないことでありまする。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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