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(2004.3.21 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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アル駈歩
た、たぶん駈歩のときの写真だと思うんですけど…。
すっごく勢いなさそう。
土曜日の朝、倶楽部に行くつもりで電車に乗ったのですが、雨が本降りになってきたため途中から引き返しました(笑)。倶楽部に電話して、翌日に振り替えてもらいましたが、午前中は混んでいるとのことで13時と15時の予約に変更。
翌日の日曜は気持ちよく晴れて、きっちり乗馬日和。先週の落馬で靭帯を傷め、しばらく乗馬ができないかわいそうな相方も、とりあえず倶楽部には行くというので(このへんが準スタッフと言われる所以…)、一緒に倶楽部へ。到着して配馬表を見ると、13時はアルフォンス、15時はダンス。ダンスに乗るのは初めてで、乗ってみたかったので嬉しいけど、重い馬同士じゃんかよ〜。しんどそう。

レッスンは午後イチになるので、12時半ごろアルフォンスの馬房へ。すこし早めに昼飼いをもらっていたアルフォンスは、すでにプラスチックの飼い桶を馬房の外に蹴り転がしていました。しょうがないやつ。
「小僧、お仕事だよ〜」と声をかけながら馬房の扉を開けると、特にイヤそうでもなく、素直に無口をつけさせてくれました。あぁ、馬房に入った瞬間戦っていたあの日々は一体なんだったんでしょう。
ブラシかけをしていても、どうしてもこの子が噛み付き馬だったころの記憶で身構えてしまうのですが、全く噛み付くそぶりも見せない。この豹変ぶりは昨年末に怪我をしてからなので、怪我でみんなが心配してかまってくれたことで、人間嫌いが治ったんじゃないかというのがみんなの見解。

右後肢が腫れてるのは相変わらずだけど、気にしないことにして肢巻きをします。でも肢の太さが左右で違うから、なんか巻きにくい。
装鞍を済ませて、頭絡をつけようとしていると、クラブハウスのほうから「そろそろ馬出せよー」とI野先生の声。無口を外してハミを噛ませようとすると、アルフォンスが頭を高く上げてハミから逃げました。くそ、噛まなくなったとはいうものの、いたずら小僧であることには変わりないか。鼻面を頭絡の額革でとらえ、引っ張って頭をさげさせます。そうやってハミを噛ませようとすると、また頭を上げる。面白がってるな、お前。何度目かの攻防の後、鼻面を平手でたたいたらようやくハミをかけさせてくれました。

馬場に連れ出して、腹帯をもう一度締めなおし、S田さんの補助で騎乗。鐙に立ってみると短いような気がしたので、1穴長くしてから蹄跡に出ます。
午前中に1鞍出ているから、少しはやる気があるかなーと思ったのですが、やっぱりやる気はなさそう。ところが、先に蹄跡に出ていたホクトの後ろにつけたら、急にさくさく歩き始めました。あー、やっぱりお前はそういう奴だよ。
今日の部班はホクトとアルフォンスの2頭。指導は、当初の予定ではO先生のはずだったのですが、急に別の仕事が入ってしまったから…あら、馬場に立っているのはI野先生。I野先生にご指導いただくのは久しぶりです。それにしてもホクトとアルフォンスって…ホクトの常歩=アルフォンスの速歩っていうくらい、スピードが違う馬なんですけど。

最初の常歩でも、当然ホクトに置いていかれるので、ときどき速歩を出したり、ショートカットしたりしながら追いつかせます。あんまり離れてしまうと、びたっと膠着してしまう子だもんね。
速歩の号令で、速歩に移行。うわー、やっぱりホクトについていけないや。軽速歩をとって、軽速歩の立つタイミングで鞭を入れていきます。こうすればトモ脚が上がるときに鞭が入って、効果があるはずなんだけど。
アルフォンスをのたのた走らせていて、ホクトに追いつかれでもしたら、もう絶対膠着して1歩も動かないに違いない。アルフォンスにとって、1/3周以上の馬間距離はもうやる気なくなるゾーンらしいので、とにかくそれ以上開かないようにバシバシやっていると、なんかけっこう伸びてきたような。お、いい感じなんじゃないの?

アルフォンスの動きが良くなってきて、ショートカットもあまり派手にやらなくて済むようになってきました。ホクトについていけてるなんて、大したもんじゃないのアルフォンス。やればできるじゃないの。
順次に巻き乗り、速歩に落とすとやっぱりペースは落ちるし、ちょっと内側に入りたがるものの、なんとか常歩には落ちずに回せました。これは私がアルの速歩で全然座れないからいけないんだけど。
「各個に、巻き乗ーり」巻き乗りに入る前に、軽く鞭で気合をつけて進入。巻き乗りの最初の2歩くらいまでは調子良かったのですが、3歩目あたりでぴたっと止まられてしまいました。「くそー、調子いいと思ってたのに!」思わず叫ぶ私。アルにしてみれば、巻き乗りの3歩目あたりで「オレの目の前に馬がいない」とはたと気がつき、止まってしまうんでしょうが、油断大敵ですねぇ。

速歩に落として周回。私アルフォンスの反動が苦手で、なかなか座れない。歩度が伸びていなければ少しは座れるんですが、それじゃ全く意味がないので、歩度は伸ばさないと。でも伸ばすと座れない。
「脚、もっと引かなきゃダメだぞ。その馬は出にくいからいいけど、もっと出る馬に乗ったときにその脚じゃついていけないぞ。もっと根元から引けないか?」あー、また速歩の動きについていけなくて膝でしがみついていたかも。速歩しているとだんだん脚が前に出ていくクセがあるみたい。
「体が小さくて股関節が小さいから、しょうがないけどなぁ…」とI野先生はおっしゃるが、でも私より小さい子供でも上手く座れる選手がいるんだから、それは言い訳にできないんですよね。ふぅ。

左手前の常歩から、「じゃあ駈歩いくぞー」お、駈歩だ。前回アルフォンスで駈歩出せたときは、ほとんどN子先生の追いムチで出してもらったし、それ以来アルの駈歩を出せていないので、自力で出せるかどうかちょっと自信ないな。
前のホクトに置いていかれたらもう絶対出ないので、ホクトが駈歩を始める前から駈歩の扶助。首がちょっと上下して、駈歩が出そうな反応、お、いけるか? でも1歩だけで、速い速歩になってしまいました。でもこれ、いつもより反応いいかも。もうちょっと頑張れば出そうじゃないか。
でもホクトが前に行ってしまい、半周以上距離が離れてしまったので、もうアルは動きたくなくなったらしい。速歩も出なくなったので、いったんホクトに抜いてもらって、その後ろで駈歩発進。よっしゃー、出るじゃないか! ちょっとどったんどったんしてはいるが、駈歩になりました。あらっ、でもこれってもしかして反対駈歩か? ちょっと不安になって、鏡の前を通過するときに鏡を見ようとしたら、速歩に落ちてしまいました。あらら。

そこから駈歩発進しなおそうとしても、もう前のホクトがだいぶ先に行ってしまっていて、アルにとっては「目の前に他馬がいない」状態になってしまっているので、「ひとりで動くのイヤッ!」モードに突入。
仕方ないので、追いついてきたホクトに抜いてもらい、追い抜かれざま(ヘンな言葉…)に駈歩発進すると、これが出るんだなぁ。出たから、今度は止めるまいと思うのですが、クラブハウスから鏡へかけてのゆるーい登り坂を登り切ったあたり(左図でいうと、赤い点を上から下へ)で歩度が落ち、鏡の前でぴたっと止まってしまいました。
ホクトの後ろで発進しなおして、1歩ごとに鞭を使っていくと、けっこうホクトの駈歩についていけていると思うんだけど、そのポイントに来ると止まられる。なんでやろ。仕方ないので、またホクトが追いついてくるのを待って、周回遅れで駈歩発進。出るのは出るんだけどなぁ。出るだけマシだけど。

今度は止めないぞー、と気合を入れて、必ず止まられる鏡の前のポイントで鞭と舌鼓を使うと、どうにか通過。このポイントさえ通過できれば、ここから先は下り坂だから大丈夫そうだ。
そこでI野先生から「ちょっと手綱が長いぞー、それじゃ馬に持っていかれるぞ」と注意。アルフォンスのこの速度なら、いっそ馬に持っていかれるくらいになってみたいものだが(笑)、とりあえず手綱を2〜3センチ短く持ってみます。するとそこで、やっぱり止まった。かなりの勢いでびったり止まるので、お尻を跳ね上げられて鐙が外れてしまうくらいです。
走りながら何かやるとダメなんだな。基本的に走りたい子ではないから、スキあらば止まろうとしてるんだもんな、お前は。

いったん速歩に落として、右手前でふたたび駈歩。アルフォンスは右手前が苦手なハズなんだけど、なぜか今度はスムーズに出ました。右手前だと鏡の前でも止まらないし、けっこうちゃんと走れているではないですか。
でもホクトから距離が開くとやっぱり止まるし、その状態で駈歩発進しても出ない。本当に前の馬がいないと何もしないんだよなぁ、お前は。それどころか前進することすらイヤがって、またなんちゃって後肢旋回してるしさー。
I野先生が近づいてきて、「ちょっと拳固めてろ」と言うと、アルフォンスの腹の下にぴしっと長鞭をくれました。当然ながら反抗して後ずさるアルフォンス、おっとっと、ラチに後肢から突っ込むのは危ないからやめてちょうだいよ。拳を緩めて上体を倒し、これ以上後ろに下がらないようにします。

I野先生がもう一度軽く鞭を入れ、「今拍車入れろっ」とおっしゃるので、どんと蹴りつけます。叱る脚を使えということだと思ったので、そういう風に。「もう1回」蹴りつけると、「よし、それで前に出るはずだから前に出せ」と言われて前に出そうとしましたが、何かから逃げるように2〜3歩速歩になっただけで、すぐ常歩に。
「そこでムチでも拍車でも入れて、速歩でもいいから前に出せ。このまま終わったら馬のためにならないぞ」くー、前に馬がいない状態でアルフォンスを前に出せなんて、I野先生もムズカシイ注文を。
ムチをくれて脚を使うと、どうにか速歩が出ました。でも今にも止まりたそうなので、軽速歩をとって、1歩ごとに鞭を入れながら前へ。ようやく蹄跡を1周したところで「もう1周」。ホクトはすでに内蹄跡で停止しています。そのホクトの側を通り過ぎるときに絶対止まると思ったので、鞭を入れながらどうにか前へ。
おお、アルったら前に馬がいなくても走れるじゃないの。歩度は全然伸ばせないけど、ひとりでは常歩もしたがらないこの馬としてはよく頑張っている。
2周したところで、「よーし常歩。手綱伸ばして歩いていなさい」と、沈静化の指示。はひー。

アルフォンスはすぐ次のレッスンで使うことになっていたので、時間ぎりぎりまで沈静化をして下馬。すぐに次に乗る人が馬場に出てきたので、そのまま騎乗補助をしてクラブハウスに引き上げました。
みんなからは、「今日のアルフォンスはよく動いていた」とお褒めにあずかりましたが、I野先生だけは「あんな甘えた乗り方してるようじゃダメだなぁ、もっと鍛えなおすべきかね?」と相方に言っていました。「そうですねー」っておい相方、調子合わせてんじゃないっつーの。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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