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(2004.4.25 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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今週は日曜日で11時と16時の予約。16時は馬場レッスンを入れています。
クラブに到着して配馬を見ると、どっちもダンスになっていました。わぁい、1日ダンスくんとらぶらぶ(笑)。

ダンスくんはなかなか馬房から出せない子なので、早めに迎えに行きます。
扉を開ける前に「ダンスくん(正確に表記すると「だんしゅくん」という発音になっている。おいおい大丈夫か、私)、あそぼー」と声をかけると、扉越しに鼻を擦り寄せてくるのです。それでしばらく遊んでおいて、無口の匂いもかがせておいてから扉を開けたのに、中に入ろうとすると突然耳を伏せてそっぽを向き、お尻を向けてしまいます。こうなると蹴られる危険性があるので、馬房に入れない。
この子はもしかして、どこかでひどい扱いを受けてきたか、いじめられでもしたのか? っていうくらい、いつもこう。馬繋場に繋がれることや、外に出ること自体はキライじゃないようなのに、馬房に入ってこられることをかなり嫌うみたいです。

こいつは持久戦に持ち込むか、と思い、こっちを向いてくれたときのご褒美のために、ポケットにヘイキューブを忍ばせておきます(最初からあげたりはしない。「もらえるからこっちを向いた」より「こっちを向いたからもらえた」のほうが建設的な気がする)。
そのまま扉のところに立ち、「ダンスくん、こっち向いてー」と声をかけつづけていると、高校生スタッフのCちゃんがやってきて「ダンス、大丈夫だからおいで」と決死の覚悟で馬房に入り、ようやく無口をかけてくれました。
無口をかけて引き手をつけさえすれば、すっごく素直に馬房から出てくるのになぁ。馬繋場につなぐと、甘えてくるくらいなのに。
馬装をはじめると、Cちゃんが「半減却つかえる?」と聞いてきました。「習ったけど、使えてるかどうかは自信ない」と言うと、「今この子、何でも半減却使って教えてるから、できるだけ使って。使えば動くから。あと隅角きっちり回らせてね。できたらちゃんと褒めてやって」とこまごまとした指示(笑)の後、「ぜったい荒い乗り方しないでね」。「C、知ってんでしょ? 私荒い乗り方なんかできないよ」。ダンスくんはまだまだ、調教中の馬なんです。

レッスンの始まる時間になったので、ダンスくんを連れて馬場へ。今日はけっこう混んでいて、5頭部班。騎乗して、まだ全員揃うまで時間がありそうだったので、自発的に常歩で蹄跡に出ます。
しばらく歩いていると、他の馬が出そろったようで、馬場中央に並んでいます。O先生に「なんか1頭足りないなと思ったら」とからかわれながら列に入り、停止。こうして他の馬と並んでみると、まぁダンスくんのでっかいこと。背が小さい私なのに、他馬を軽く見下ろすような感じ。
ジュンヨー、ロッキー、ダンス、コスモ、ロゼッタの順を指示され、常歩で蹄跡へ。よしよし、ちゃんと歩いてね。ダンスくんは、こっちが何もしなければ、それはそれは重い馬なのですが、根気よく指示を出してやれば前に出るようになる馬です。でもスロースターターだけどね。

速歩への移行はスムーズ。ここからは軽速歩で、1歩ごとに鞭を使いながら前へ。よしよし、調子出てきたな。うーん、がんばればもっと前に出せるはずなんだけど、これが部班の限界。隅角を深く回らせるくらいしかできないな。
前のレッスンで砂が掘れて、蹄跡ができていますが、できている隅角はけっこう角度が浅い。ダメだよダンスくん、この通りに走ったりしちゃ。君はこの蹄跡より、深く隅角通過するの。
左手前だと、軽く誘導するだけできちんと深い隅角通過ができるのですが、右手前だとまるでダメで、できている蹄跡どおり走ってしまいます。それでも砂の浅いところなら、できている蹄跡より外めを回らせることができるのですが、やっぱり砂の深いところはダメだなぁ。まるで隅角と反発しているかのように、奥に入れようとすると壁を感じる。

5頭部班のうち、ロゼッタとロッキーの2頭だけ抜けて、残り3頭で輪乗り。抜けた2頭は、ちょっと離れた場所でN子先生がみることになりました。
「では、この3頭で順次に駈歩。前の馬が駈歩になってから、駈歩発進してくださいね」ということで、私は前のジュンちゃんが駈歩になるまで待ちます。何度目かのトライでジュンちゃんが駈歩になったので、私も置いていかれないうちに駈歩発進。半減却使って、すかさず内方の座骨で推し出す、と。お、駈歩出そう。駈歩にはなりそうだったけど、移行が甘かったので「シッ」と声を使ってみたら、すぐ駈歩になりました。よしよし。
でも駈歩の持続がうまくできなくて、途中で速歩に落としてしまいました。速歩からもう一度駈歩発進をして、出たことは出たのですが、なんかヘンかも。「ダンス反対ですよー、直して」ありゃ、反対手前だったか。そう言えば今のは、内方姿勢のとらせ方が甘いまま発進しちゃったしなー。一度速歩に落とし(でもこういうときの下方移行はなかなか上手くいかない)、駈歩発進しなおします。

いったん常歩に落とし、今度は1頭ずつ駈歩。私の順番が来たので、左手前で駈歩発進。発進はうまくいきましたが、駈歩しながらぐいっと首を落としてくる。下手うつとこのまま尻っぱねしてしまいそうな形。ハミに反抗してる? 珍しいなぁ、あんまりハミを持っていったり反抗したりする子じゃないんだけど。
駈歩しながら私が上体を起こすと、首は起きてきました。が、曲げたいところで曲がれない。おかしいなぁ、駈歩で巻き乗りもちゃんとできる子なのに、まるで曲がろうとしてくれない。かと言って力で引っ張ったってどうせムダだし、逆効果だろうしなぁ。駈歩は素直に出たのに、この頑固さはなんなんだ。なんか拗ねてるような感じさえ受ける。
このまま曲がれずに、初心者班の輪乗りのど真ん中に突っ込んでしまうよりは、その脇の蹄跡に逃げることにしよう。初心者班を教えていたN子先生に「N子先生すみませーん、そっち蹄跡に突っ込みます」と叫ぶと「いいよー」と返事があったので、初心者班の外側の蹄跡を走らせてもらいました。いやー、曲がれないわ下方移行はできないわ、ひどいな私。

いったん速歩に落として、駈歩発進。常歩から半減却を使って発進すると、すんなり駈歩が出ました。おお、今までやったうちで一番スムーズな駈歩発進じゃなかったかい。
今度は首も下げないし、ちゃんと曲がってくれるので、落ち着いたのかな。落ち着いたら落ち着いたで、今度は駈歩の持続が問題になってくるんだけど。以前Sさんが「毎歩駈歩発進」と言っていたように、歩ごとにきっちり座骨で推して上げないと(足りなければ脚入れないと)、速歩に落ちそうになる。
それでも4〜5周は止めずに走って、先生の指示で常歩に。ここで半巻きし、右手前にします。

コスモ、ジュンヨーと右手前で駈歩をし、次はダンスくんの番。「この馬の場合、右手前は難しいかもしれませんが頑張りましょう」と言われた割には、すんなりと駈歩に移行できました。いやー、今日はほとんど「シッ」に頼らず駈歩ができてるなぁ。でもなー、ずいぶん内側に倒れこむように走っている気がする。なんか左右のバランスが悪いな。
走りながら「これって手前合ってますか?」とO先生に聞くと、「おいおいおい、馬場を踏む人がそれくらい分からなきゃー。今のは合ってます」そ、そうですか。いったん速歩に落として、もう一度駈歩発進。そこでO先生が「自分で、今は合ってると思います?」う、そう聞かれるってことは合ってないのか? でもなぁ、別に乗り心地ヘンじゃないし。「え、えーと、合ってるような気がするんですけどぉ」としどろもどろに返事すると、「ダメですよ、簡単に誘導尋問に引っかかっちゃ(笑)。合ってます」せ〜んせ〜い、ひどぉ〜い(泣)。

常歩に落としたところで、「駈歩の手前が分かる最大のコツって、何か分かります?」とO先生。すると私が悩んでいる間に、相方が「座り」だか「騎座」だかと答えたらしい。「そうです。ちゃんと座っていれば、お尻の下で分かるようになります。それにはやっぱり、しっかり座れることですね。ヒップセンサーっていうようなものですかね」。うーんと、言われていることはよく分かる。でもその域に近づくには、練習あるのみだぁ。
「それを踏まえて、あと2周くらい駈歩しましょう」と言われて、右手前でふたたび駈歩発進。発進もすんなりできたし、ちゃんと走ってはいるけど、途中で自分が、足を長く使っていないことに気がついて、膝を伸ばすようにします。でも走っているうちにまた膝が縮こまってきていることに気がついて、膝を伸ばす。
「今の駈歩、非常に良かったですけど、ひとつだけ挙げるとすれば…自分の駈歩の欠点、分かってますよね?」「今膝が上がってましたぁ」「そうです、踵が上がってるしね」膝が上がってるのも、踵が上がってるのも、つまりは同じこと。どうしても膝で馬にしがみついているんだろうな。もっと柔らかく乗れないとなぁ。

時間が来ていたので、手綱を伸ばして沈静化しながら、5頭部班に戻ります。「列へ」で馬場中央に馬を並べ、挨拶。ダンスくんはよく頑張ったので、いっぱい褒めてやってから下馬。こどもだからね、まだ。
あとで聞いたところによると、私の前にダンスに乗った人が、けっこう荒っぽい乗り方をしていたらしい。どうりでCちゃんに「荒い乗り方するな」と念押しされたわけだ。駈歩の最初でハミに反抗したりしたのも、どうもその名残りだったみたい。
でも、この間まであんなにつまずきやすかったのに今日はほとんどつまずかなかったし、駈歩が出やすくなっているし、他馬とすれ違うときに怒らなくなったし(笑)、彼なりに成長はしているのよね。大事に乗ってあげないといけないなぁ。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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