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(2004.4.25 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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さて本日2鞍目は、3級の経路練習のため馬場レッスンです。3級の試験を受けるのは6月の予定で、経路練習はこれで2回目。前回は駈歩発進だけで練習が終わってしまった感があるので、今日はすこしまともに踏みたいなぁ。
お相手は今回もダンスくん。今日の午前中のレッスンでも乗っているけど、前より駈歩が出しやすくなっている(これはダンスくんの成長なのか私の慣れなのか分からないが)から、前回よりまともに練習ができるといいな。
しかし午前中のレッスン終了後から、妙に左側の腰からふとももにかけてが痛い。別に落馬してもいないしぶつけてもいないんだけど、なんだろうなぁ。なんだかスジがつったような痛みで、ふとももを前に出すと特に痛みがある。でも馬に乗っている間はふとももを前に出すことはないんだから、まぁ乗れないことはないだろう。

午前中のレッスンが終わってから、ダンスくんはいったん馬房に戻してあるので、馬房から出すところからやり直し。かなり早めにダンスの馬房に行って、扉の外から呼ぶと、ちゃんと来るんだよなぁ。でも扉を開けて踏み込もうとすると、やっぱり耳を伏せてお尻を向けます。危ないって。
今度は持久戦に持ち込む前に、Cちゃんが飛んできました。私から無口をとって果敢に馬房に踏み込むと、ダンスがお尻を向けるより早く、左側に回り込んで無口をかけてしまいました。すげー。
おかげで、思ったより早く馬装が終わったので、ダンスくんを馬繋場に待たせておいて馬場の準備に出ます。今日1日のレッスンでくっきりと掘れてしまった蹄跡を、スタッフ&相方が総出でならしてくれているので、私は馬場標識を置くことに。
ひととおり置き終わったところで、Cちゃんに「ダンス出して、動かしてれば」と言われたので、馬繋場に戻りました。

ダンスくんを連れて馬場に出ると、みんなは横木を出したりして忙しそう。自分で踏み台を取りに行こうと思って、馬を引いたまま馬場の端まで歩いていこうとしたら、Cちゃんが気がついて踏み台を持ってきてくれました。そのへんで馬を止め、N子先生とCちゃんの補助を受けて騎乗しようとしたら、ダンスくんがちょっとだけ後ずさり。あら珍しいこと。
まだレッスン開始時間じゃないし、馬場の準備もできていないので、フラットワークをしていることにしました。すこし常歩してから、速歩に移行。軽速歩していると、Cちゃんに「そんな慌てて速歩しなくていいからさー、常歩でどんどん歩かせて。速歩にしないで、速歩になる直前くらいの常歩で」と言われ(いやー、最近彼女にはずいぶん指導されているのだ)、常歩にしました。そうねぇ、質のいい常歩をしていれば、すぐ駈歩に移行することだって可能なはずだもんね(理論上は)。

右手前が苦手(キライ?)なダンスのため、できるだけ右手前で常歩をするようにしますが、右手前だとぜんぜん前に出ていかないんだよなぁ。しかもなんだか今日は、右手前だと思いっきり肩から逃げる。いつもこんなに頑固な動きはしないんだけど、君まだなんか拗ねてるね。
(私のあとにダンスに乗ったCちゃんの談によると、「今日は左のハミに反抗する」んだそうです。右手前だと外方=左のハミを維持して乗ろうとすることになるから、確かに左のハミに反抗していたのかもしれない。)
そうやって常歩していると、「そんな動きでいいのー? もっとばきばき出しておかなくていいの?」とN子先生から声がかかります。「良くないっす」もう速歩に移行して、とにかく前に出そう。ここからは前に出すことだけを目的としたいので、出しやすい左手前にして、鞭を使って軽速歩。でも、本当はもっと出せるはずなんだけどな、この子は。今日は内方姿勢をとらせるのが難しい。

「自分でいいと思ったら、1回経路回ってみな」というN子先生の指示で、A点から馬場に入ります。うわぁ、よれよれ。この子が止まりにくいことは分かっているので、少し早めに停止をかけたつもりでしたが、X点をちょっと越えたくらいのところでようやく停止。一応敬礼をして、発進。速歩発進に失敗し、最初の2〜3歩が常歩になってしまいました。「だらだら出さない、一発で出す! ドン!」(N子先生のこの掛け声は、蹴ってでも鞭でも前に出せという意味らしい)。
右手前で蹄跡へ、C点でさっそく「隅角が甘い! ここの回転も隅角のつもりで回るんだよ!」とN子先生の声が飛んできます。M点ですぐに斜め手前変換、「そこは歩度伸ばすんでしょ」う、全然伸びない。しかもよれよれ。
蹄跡に入って再度斜め手前変換、これはますますよれる。しかも蹄跡に入って最初の隅角が、ぜんぜん入れない。こんなの巻き乗りだよ。ダンスくんが右手前が苦手なことは分かっているけど、勢いをつければつけるほど、隅角に深く入れなくなっていく。

地上横木に向かうと、馬場の外からO先生が「前ラクにして」と言うのが聞こえました。そうか、障害と同じだから、馬の首を固めてちゃまたげないよね。拳をゆずって横木に入ると、あら、いい感じ。前もうまくまたいでいると思ったけど、さらに上達したんじゃないの、ダンスくん。
通過して半巻き、ふたたび横木へ。このあとの駈歩発進をちゃんとやるために、ここで勢いを殺さないようにしておかないと。横木通過から蹄跡に向かい、C点の手前で半減却、駈歩発進、おぉ出た! 前回は思いっきり副扶助「シッ」(この子は、歯の間から空気を押し出すように「シッ」と声をかけると駈歩を出すように調教されています)に頼って出したけど、今日はいらないな。

駈歩のままE点で巻き乗り、あららららっ、曲がりにくい。外方を固めて、内方を控え手綱にして巻き乗りしようと思ったんですが、うまく曲がれなくて際限なくふくらんでいく。このままじゃ横木に入っちゃうじゃんよ。やめてよね、駈歩でまたいだことなんかないんだから。
どうにかこうにか横木には入らずにすみましたが、今の巻き乗りは15mくらいあったぞ(本当は10m)。左手前でこうだったら、右手前なんかどうなっちゃうんだ。
駈歩で蹄跡行進、M点で半巻きしますが、うわーうわー、どんどんふくらんじゃう。左のトモが強いダンスくん、左から右に蹴り出す力が強くなるんだろうけど、もっとスムーズにF点に入りたいんだが。
スムーズに半巻きができなかったためF点に入る角度が急になり、そこから駈歩発進するのに失敗しました。「そこ駈歩だよねー? やり直しー」…はぁい。

駈歩発進からやり直しましたが上手くいかず、A点付近でようやく駈歩。E点で巻き乗り、あーあーあ、速歩に落ちちゃった。「シッ」を使って駈歩に戻そうとしましたが、速歩が速くなるだけ。「前傾してたら『シッ』ってったって駈歩出ないよ!」あ、前傾してましたか、私。焦ると前傾するクセがまた出ていたらしい。
次の長蹄跡まで行ってしまってから、ようやく駈歩に戻せました。F点から半巻きして、M点の直前で速歩に落とし、M点で駈歩発進。うん、左手前に入るところだと上手くいくな。
そのまま蹄跡行進、K点で速歩に落として…あららっ、落ちないよ。ほとんど駈歩のままA点まで行ってしまい、当然その勢いではA点から中央線に入れるわけもなく、2mくらい越えてから中央線へ(そこはすでに中央線ではない)。
しかもX点停止までも、1mくらい越えてしまいました。あーうー。

ここでN子先生に注意されたのは、「斜め手前変換のとき、線上に入ってから前に出したって意味ないんだよ。その前からつめてつめて、ポイントでドンと出さないと、ポイントからだらだら、ドンじゃダメ」ということ。そして、「後は駈歩のモンダイだね」。
「じゃあ控え馬場で速歩でどんどん出して、いいと思ったら入ってきな。今度は敬礼省略していいから」ということで、控え馬場で軽速歩と速歩。適度に出たと思ったところで、馬場に入ります。
今度も、左手前だと隅角もうまく回れるし、駈歩もポイントから一発で出せる(私としてはえらい進歩なのだ!)けど、右手前だとぜんぜんダメ。巻き乗りもどんどん膨らんでしまうので、つい内方の手綱をすっごく開いて、無理に力で曲げてしまうようなことをしてしまいました。馬場の外にいるO先生からも「外方が馬のたてがみ越えてますよ、気をつけて」と言われてしまうし。ごめんよ、ダンス。ヘンな乗り方して。

3級の経路は所要時間が短い(1課目1994に比べて)ので、結局4回ほど経路を回れたのですが、やっぱり最大の難関は駈歩でのM点から左手前半巻き〜F点手前で速歩に落として、F点から右手前駈歩、というところ。
ここの半巻きは、本当なら直径10mで回らなければならないのですが、まるで中の横木に反発しているかのように外に外にと膨れていき、結果15mくらいの半巻きになってしまう。それで直径が大きすぎるものだから、蹄跡に入る角度も急になってしまうし。
その次の難関は、K点での駈歩〜速歩への下方移行。だいたいダンスくんは下方移行の難しい馬なので、K点よりかなり手前で腰を張って控えるのですが、それでも隅角くらいまでずるずると駈歩してしまう。

「じゃあ最後、馬場はぜんぶ無視してどこ通ってもいいから、手綱を全部伸ばして軽速歩。それで鞭使って、ばきばき前に出しな」おぉ、手綱を伸ばした速歩なんて、めったに経験できない。物見の心配はないダンスくんだけど、念のためサドルホルダーを持ったうえで、手綱を全部伸ばします。そこから速歩にすると、自由速歩っつーのか、首をたらしたまま速歩で走り始めました。そこで軽速歩をとって走らせますが、歩度がなかなか伸ばせない。軽速歩の立つタイミングで、鞭がひゅっとうなるくらい入れているのですが、このくらいの歩様では前に出ているとは言わない。
「全然前に出てない!」とN子先生に怒られて、鞭も脚も入れているのですが、なんかたらたらした軽速歩。手綱持ってないんだから、ぜんぜん抑えてないのに。
いったんN子先生に止められ、「なんで手綱伸ばしてるのに前に出ないの?」と、怒られてるんじゃなくて、ほんとうに不思議そうに聞かれました。「えっと…(ぜいぜい)私がうまく出せてないだけだと…(ぜいぜい)」「そんなの分かんないよ、そうじゃないかもよ。ちょっと貸してみな」と言われて下馬。乗り変わったN子先生は、手綱を伸ばして速歩。あれれ、N子先生がやっても重そう。騎座だけで馬を前に出せる人なのに。

N子先生が強めの鞭と脚(N子先生が蹴るのなんか珍しい)を使って、さすがに馬が動いてきました。でもN子先生でも、こんなに時間がかかるなんて。今日はよっぽど馬にやる気がなかったんだな(あとでN子先生のいわく、「馬が脚の存在忘れてたから、『これが脚だよ』って蹴って思い出させたんだよ」)。
でももう、レッスン終了時間だから沈静化しないと…。ようやく停止した先生に「N子先生、次のレッスンの時間になっちゃいますけど」と言うと、「えっ、そうなの!? でもまぁいいや、じゃあ大急ぎでもう1回回ってきなさい」と乗り変わり。先生に足上げをしてもらって騎乗。先生は鐙に左脚をかけて1人で乗ってしまうのですが、私にはちょっと無理かも。忘れてたけど、左の腰痛いし(忘れてたんかい…)。

そこからすぐ速歩を出し、馬場の中へ。X点で停止、時間がないので敬礼は省略して演技を始めます。
お、最初の隅角、今日の右手前の中では一番いい回り方できたぞ。横木も実に調子よくまたげるし、最初の駈歩発進は左手前だから、スムーズに発進できた。駈歩の巻き乗りも、ちょっと大きめだったけどとにかく回せたし。
さぁ難関の半巻き、時間がないから一発勝負。ちょっと早めから半減却を使って、内め内めを目指して半巻きします。やっぱり10mではないけど、今までの中では小さめに回れたかも。F点の手前、横木の横を通過するあたりで速歩にしますが、やっぱりF点にはスムーズに入れない。だからその先の隅角にもぜんぜん入れなかったけど、A点より前で駈歩は出せた(レベルの低い喜びだ)。

右手前での半巻き、あぁっこのままでは速歩に落ちちゃう。巻きながら「シッ」を使ってみると、ちゃんと駈歩のまま巻き乗りができました。こういうときに便利だな。
この先の半巻きは、なぜか割とちゃんとできるんだよね。M点への進入もスムーズだし、ちゃんと駈歩もポイントから出せるし。しかも左手前だと、駈歩でも隅角が思ったより深く回せる。ちゃんと内方姿勢がとれるからかな。
K点での下方移行、今度は早めに落としたつもりでしたが、その先の隅角まで行ってようやく速歩に落とせました。早めにA点とX点を見て、中央線へ。X点停止、敬礼をして経路練習は終了。

沈静のため、手綱を伸ばして歩かせていると、N子先生が一緒に歩きながら「まだダンスは若いからさ、馬が発展途上の馬だから。口向きとかぜんぜん出来てないんだよね」「あ、私この馬の口がぜんぜん分からないんですけど」「うん、できてないんだからしょうがないよ」そうかぁ。
ダンスくんはこのあと、すぐCちゃんが乗るので、いったん馬繋場につないでおきました。クラブハウスに戻ると、O先生が「横木通過がうまくなってたでしょう」あ、ダンスくんのことね。「そうですね、ちゃんと座っていられたし…なんだろ、リズムが良くなったのかな」と答えると、「そうでしょうね」。なんでも最近は、Cちゃんがダンスに乗って、横木通過をまめにさせているということで、馬もコツが飲み込めてきたのかもしれない。
「でもあの馬であれくらい踏めれば、3級は大丈夫でしょう。あんまり褒めたくはないんですけど」と冗談めかして、「人馬ともに、前回よりはるかに良くなってましたよ」。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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