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(2001.12.1 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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日の出の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の馬場
今日も11時の予約、倶楽部に着いてホワイトボードを見ると、今日も騎乗馬はトリコロール。
着替えをして、トリコの馬房に迎えに行きます。
トリコは馬房の中であっちを向いていましたが、「トリコ〜、トリコさ〜ん」と声をかけてから無口をとりに行って戻ると、こっちを向いて「呼んだか?」という感じで扉から顔を出していました。そのまま無口だけかけて、扉を開けてから引き手をかけて連れ出します。

馬繋場につなぎ、今日は馬着を着ているので脱がせなければ。
馬着の金具をはずすのにちょっと手間取り、一生懸命になっていると、そのスキにトリコロールが突然こっちに口を向け、私の右ひじにかぷっ!
別に敵意は感じなかったので、トリコさんとしてはちょっと遊びたかっただけだと思うんですけど、それにしてもけっこう痛い。ひどいよトリコさん。

馬着を脱がせ終わり、鞍を装着しますが、鞍の重さがひじにくる…
いつもトリコにハミを噛ませるのは簡単なのですが、今日はちょっと手間取ってしまいました。
気がつけばもうレッスン時間。急いでトリコとともに馬場に出ます。

馬場に出たのが一番最初だったので、あわててママさんが踏み台を持って出てきてくれました。
騎乗してみると、「鐙短くない?」とママさんに言われ、鐙の上に立ち上がってみると、けっこう短めにしていたみたい。2穴も長くしてもらって、ちょうど合ったので、そのまま蹄跡に出て周回を始めます。

全員が揃ったところで、トリコはいつものように一番騎。
常歩で周回、途中で何度も「各個に巻き乗り」「順次巻き乗り」の指示が入り、トリコはきちんと指示についてきます。むしろ美星に乗ってついてきている相方のほうが巻き乗りに手間取っていて、各個に巻き乗りのときなどは、先頭の私がもう巻き終わろうとしているのに、後ろの美星はまだ折り返していなくて、正面からお見合いしそうになってしまいます。
先生が内方脚、外方脚の使い方を、今日は相方をモデルにして教えてくれます。後から相方の言うところによると、「内方脚と外方脚、初めてちゃんと教えてもらった」というのですが、今までさんざん私が教えてもらってたの、ちゃんと聞いてろっての。

「歩度を詰めー」この指示の次は速歩だと決まっているので、強めに脚を使い、元気良く歩かせます。「はやあーし」で、すぐ速歩を出すことができました。
速歩での巻き乗り、トリコロールはまったく常歩に落ちることなく、速歩のまま回れます。私がこの馬になれてきたということだと思いますが、トリコロールだと動かせるんだよなぁ。他の馬だとここまで上手くいかない。

軽速歩から常歩に落とす指示で、脚を入れるのをやめて手綱を引き、腰を落としますが、トリコの歩様が速歩のまま。
「トリコ、常歩だぞ〜」と言われて強く手綱を引き、やっと常歩に落ちます。
「手綱が長いからそうなるんだぞ」確かに、手綱が引きにくかった。手綱を短く持ち直します。

軽速歩で気持ちよく走っていると、「歩度を伸ばせ」の指示。歩度を伸ばす、というのは一定区間のなかでの馬の脚が地面につく回数が少なくなるということ、躍動が大きい走り方になるので、スピードを上げろというのと同じことです。
しかし具体的にどうしたら歩度が伸びるのか、よく分からない。
脚を強く入れてみればいいのかなぁ。でもそれ、いきなり駈歩出ちゃうかも。
「腰を上げるのが遅いぞ、馬の反動より早めに早めに腰を上げるんだ」
テンポを早くすればいいのかな?先生の指示通り、馬の反動に突き上げられて腰を浮かすのではなく、それより前に自分で腰を上げるように頑張ってみます。
トリコは動かしやすい馬なので、そうするとどんどん走れてしまいます。これで歩度が伸びてるのかな?
「歩度を詰め」たぶん逆をやればいいんだと思うので、今度は腰を上げるのを遅めにしてみます。「そうそう」
歩度を伸ばすと詰めるを、短いスパンで交互に何度もやります。

速歩のとき、先生に「ほらほら鐙が深いぞ。鐙は親指の付け根、そしてかかとを下げて反動を受ける」
今まで速歩の反動を受けるのは自分の腰だと思っていたんですが、そう言われて鐙を浅めにはき、馬の反動に合わせてかかとを上下するような感じにすると、突然かかとで反動を受ける感じが分かりました。イメージとして、かかとを下げるたびに馬の反動がかかとから地面に向かって落ちていくような感じ。
だいぶ前に、オーナーから「かかとはショックアブソーバー」と言われていたのですが、やっとそれが実感できました。そうすると現金なもので、速歩が面白くなってくる。

軽速歩での周回を続けていると、停止の指示がかかります。さっきは軽速歩から常歩に落とすのにもちょっと手間取ってしまいましたが、今度は軽速歩からいきなり1完歩で止まってくれる。
「1、2、3、4、5。速歩、すすーめ」5秒間の停止状態から速歩での発進、手綱で馬の力をためるようにして、脚を入れると同時に手綱を前に押すようにすると(このへんは乗馬ライフで勉強した)、ちゃんと一歩目から速歩が出ます。ちょっと走るとまた5秒間停止、そこから速歩発進。3〜4回やったと思います。
I野先生の要求がだんだん厳しくなってきましたが、それもレベルが上がったということだと思うと頑張っちゃうぞ。

時間が残り少なくなってきたので、常歩に落として手綱をゆるめ、沈静。
馬を馬場の中央に並べ、礼をしてレッスンは終わりです。
「今日は早めに腰を上げろ、早めに腰を上げろって言ったけど、本当は歩度を伸ばすために早めに脚を入れろってことなんだよ。軽速歩で立つとき自然に脚が入るから、早めに脚が入ると馬が走りやすくなるんだな。逆に、脚が遅め遅めに入ると走りにくくなる」
なるほど。私、速歩で脚を入れようと思うと、ふくらはぎに力を入れる方に集中してしまって、鐙を踏む力が抜けるという悪い癖があるのですが、ふくらはぎに力を入れるんじゃなくて、鐙を強く踏めば自然に脚が入るのね。

下馬して、馬を上げる準備をしていると、先生がこう言ってくれました。
「最後のほう、あれだけ馬に勢いがついてるのにちゃんと止まれたってことは、手綱の長さが良くなったんだよ。最初は手綱が長かったから、速歩からなかなか落ちなかったろ」

お昼の時間、隼鷹(ジュンヨウ)の運動が足りなかったのか、馬場で放牧されていました。すると、倶楽部の看板犬キャンディちゃんは「馬が出てるよ!」と知らせるつもりなのか、しきりに吠えます。
馬のそばであんまり吠えられると、馬が嫌がりそうなので、ゴハンを食べ終わったらキャンディちゃんを散歩に連れ出すことに。(いや、そうじゃなくでも散歩は既に習慣なんだけど)
30分ほどお散歩して帰ってくると、ビジターさんがトリコで引き馬をしていました。
乗り終わったビジターさんがクラブハウスに戻ってきて、ママさんが倶楽部の説明をしています。
「本当に乗馬は乗った(回数)だけだから。今乗っている方で半年くらいかしらね、高階さんたちは今どれくらい?」と振ってきたので、「8月からですから」「じゃあ3ヶ月ね、もうけっこう走れるんですよ」
そんな話をしていると、そのビジターさんが
「あの、間違っていたらごめんなさい、高階さんっておっしゃいましたよね、もしかしてホームページなんかお持ちですか?」
「きゃー!言わないでぇぇ」
「やっぱりそうなんですね!私、高階さんのページ見てここ来ようと思ったんですよ」
ひぇ〜。でも私、日の出乗馬倶楽部の勧誘に一役買っているらしい(苦笑)。

そうやってクラブハウスの中でだらだらしていると、膝に何か当たったような感じ。何かと思ってテーブルの下をのぞき込むと、キャンディちゃんが私の膝にアゴを乗せて、おねだりポーズをしていました。かわいいけど、お散歩は今日はもう行かないよ。(苦笑)

ちなみにこの日トリコさんに噛まれた腕、どうも当たりどころが悪かったらしく、1週間くらい手首の曲げ伸ばしに軽い痛みを伴いました。
馬の手入れをするときは、馬から注意をそらさないようにという教訓ですね(笑)

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