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(2001.12.30 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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ロゼッタ。冬毛がふさふさしてて、なでると気持ちいい。
ロゼッタ
つづけて15時から乗ることになったロゼッタは14時でも使っていたので、馬装はなし。14時50分ごろに馬繋場に向かうと、前のレッスンから上がってくる馬とこれからのレッスンで使う馬で、馬繋場が混み合ってきました。ロゼッタはまだ馬場にいます。
このレッスンで指導に入るK野さんに、「私ロゼッタですけど、もう出てもいい?」と聞いてみると、
「あ、じゃあもう乗っちゃってて下さい」ということで、馬場で待っているTさんからロゼッタの手綱を預かり、鐙を合わせて騎乗。
とりあえず蹄跡に出て常歩で周回を始めますが、この歩様はなんだろう?ちょっと左側が重いような感じ。トリコよりも、左右への反動が大きいせいかな。
このレッスンは4頭部班、私と相方以外のお二人はだいぶレベルが上の人たち。前2騎は高レベルのひとたちで、3番騎は私のロゼッタ、最後が相方のトリコロール(ひさびさ)という順でレッスンが始まります。

常歩での周回、ロゼッタは前の馬からどんどん離されていきます。
K野さんから、「もっと脚入れて、蹴っていいですから」と言われて何度か蹴るのですが、蹴っても見違えるようにはならず、またすぐのんびりした歩様に戻ってしまいます。ずっと脚を使っているつもりなのですが、やはり早くはならない。持っていた短鞭を軽く肩に当ててみますが、あまり変わらない。ロゼッタは乗りやすい馬だと聞いていたのに、初心者に乗りやすいということは重いということと表裏一体なのだなぁ。ほんとに重いや、この馬。

常歩のまま、順次大きく巻き乗りの指示。前の2頭に早く追いつかないと、前の馬が一巻きして戻ってきたところで追いつかれてしまうので、ちょっと頑張って歩かせます。
巻き乗りでは前の馬の蹄跡よりも内に入ってはいけないのですが、ロゼッタはけっこう内に入ってしまう。「内方(脚)が弱いですよ」
K野さんが、私が持っていた短鞭と相方が持っていた長鞭を取り替えにきました。私は長鞭の取り回しが下手くそなのであまり自信がないのですが、慣れないと。
「もうちょっと短く持ってください、あー短すぎ。もう少しだけ長く。」とK野さんに鞭の持ち位置を直され、速歩が始まります。

速歩でなかなか歩度が伸びないロゼッタ、ときどきとても首を低くするので、乗っているこっちは視界が開けすぎてちょっと怖いかも…この首の低さは、屈撓ができているとかいうレベルを超えているんじゃないのかなぁ。
3〜4周くらいしたころか、突然ロゼッタががくっ!と前につんのめりました。つまずいたなどというレベルではなく、今まで経験したことのないバランスの崩れ。一瞬、「落馬」を通り越して「人馬転」という言葉が頭をよぎったほど。
しかしどうにか手綱を押さえることができ、前に持って行かれた上体のバランスを後ろに倒すことを思い出して落馬をまぬがれ、ロゼッタも踏みとどまりました。
ふつう、馬がつまづくというと1肢だけですむものですが、前肢両方でつまづいたようでした。こわかったー。

低い声で「ホーホーホー」と声をかけて落ち着かせ、また走り出しますが、10メートルもいかないうちにまたロゼッタが跳ねてしまう。どうしよう、怖いな。今度のはつまづいたのではなく、なにかにびっくりして跳ねたという感じだったのですが、どうにか立て直して、また周回を始めます。

ところがまた10メートルいかないうちに、ロゼッタに軽く跳ねられてしまいました。跳ねられてリカバーすること自体は、少し慣れてきた部分もあるのですが、精神的にちょっとコチコチになってしまう。やばい、私この馬に乗り続けられるだろうか。
「K野さーん、この馬やっぱり跳ねるんだけどー」
「えっ、今ちょっと見てなかったんですけど、どうしたんですか」
「なんかまた跳ねるんですよぅ」
「高階さん、さっきムチ当たってましたよ、それじゃないですか」
「えっ?そうなの?」おそらく2度目に跳ねたとき、私が長鞭の持ち方がヘタなのでムチが入ってしまい、それを嫌がって跳ねたらしいのです。
「手綱引いてるのに、ムチで行け行けってやったら、馬分かんなくなっちゃいますよ」
そうかー。それは悪かった。長鞭を短鞭に変えてもらい、また走り始めます。
さっき跳ねたところに差し掛かる時は「ホーホーホー」あるいは「オーラ、オーラ」と低い声をかけて、落ち着かせながら走ります。うん、今度は大丈夫そうだ。

速歩で周回を続けます。速歩だとどんどん前の2騎から置いて行かれてしまうロゼッタ、「ロゼッタだけ軽速歩でー」
ふつうならここでムチをいれるところですが、もう今日は恐ろしくてムチが使えない。
「ロゼッタ頑張ってー。しょうがないですけどね、一番足が短いんで」とK野さんが言うので、
「あたしが、あたしがっ?」と突っ込みを入れると、
「いや、馬が、この中で一番足が短いんですよ」と焦り気味にフォローしてました。いじめちゃった。

軽速歩から速歩に落とすと、落ちすぎて常歩になってしまいます。うーん、トリコロールなら落ちないけど、私ってトリコに乗りすぎて他の馬に合わせるのが難しくなってるのかも。

かなり長く速歩の練習をしますが、どうやってもお尻は跳ねる。前回K野さんに教えてもらったときに、上体のバランスがもっと後ろだと言われていたので、頑張って上体を後ろに持っていこうと思うんだけど、なかなか手綱とのバランスがとれない。もうちょっと手綱ゆるくていいのかなぁ。
「手綱もっと強く持ってください」
手綱は強めでいいらしい。待てよ、強いっていうのはしっかり握るってことかな。
「速歩で上体が前後に動いちゃうと思うんですけど、それは反動のせいじゃなくて鞍が大きいせいですから、気にしないで」
ふぅん。もう今日は、跳ねることは気にしないことにしよう。

常歩をしながら、前の2頭だけ駈歩。1番騎が駈歩をし、2番騎(要するに私の前)の馬が駈歩をしたとき、ロゼッタも首をぐいんと下げて、駈歩を出しそうになる。おいおい、釣られて走らないでよー。手綱を強く持って押さえます。
K野さんが、「高階さん今何鞍目ですか」
「よ、40鞍なんだけど」
「あー、惜しいですねー」じゃ、50鞍くらいだったら駈歩を一緒にやってたってことかなぁ。やってはみたいけど、今日のこの馬の状態ではちょっと遠慮したいところ。

クラブハウスに差し掛かったとき、また突然ロゼッタが横っ飛びに跳ねました。うわー、もうどうしていいんだか分からない。馬は止めたものの、思わず馬上で固まってしまう私。またムチが当たったのかなぁ、どうしようこれ。持ってるのイヤだ。
クラブハウスからママさんが飛び出してきて、固まっている私に「とりあえずムチ捨てましょう」と言います。あ、捨てていいんだ。短鞭を馬場に捨て、常歩で歩かせ始めます。
どうもあとで聞いたところによると、隣の馬場で駈歩をしていた桜吹雪が車か何かに驚いて跳ね、それを見たロゼッタがつられて跳ねたらしいです。本来ならそれくらいで跳ねるような馬じゃないと思うんですが、やはり一度驚くとちょっと驚きやすくなるっていうのはあるのかもしれないですね。

もうこうなると、体も固くなってしまうので、早く時間が終わらないかなぁと思って時計を見ると、もう残り3分くらい。
そのときなぜか1番騎のモンブランに乗っていたSさんが下馬し、K野さんが乗り変わります。モンブラン暴れたかな?
そのまま常歩で周回していると時間が来てしまったので、馬場の中央に馬を並べ、指導員のK野さんが馬上にいるので、降りたSさんが先生のまねをして「おつかれさまでしたー」で終了。

いやはや、トリコロールで調子が良かったので、ロゼッタも軽い気持ちで乗ったんですけど、とんだ乗り納めとなりました。来年はもっと上手くなりたいです。

日の出の馬場
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