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(2002.2.7 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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前掻きするモンブラン
三白流星、派手な栗毛のモンブラン。一本だけ靴下はき忘れちゃったのね
退職&再就職が決まったので、今日は平日ですが有休消化。
実はかるい腰痛が出ていたんですが、まぁ骨や筋が悪いわけでもヘルニアでもないそうだし、「痛みがおさまったら軽いストレッチから始めなさい」とお医者様に言われたので、リハビリの名のもとに乗馬に行くことにしました(苦笑)。

そんなわけで、今日はひとりで11時からの予約。
前回、予約をとるときにどの馬に乗りたいか聞かれたので、まだ乗ったことのないモンブランを指定してみました。反動が高いものの、乗りやすいと聞いていたので。
馬繋場に行くと、モンちゃんはすでに出ていて裏掘りもされていたので、馬装を始めます。モンブラン、でかいな。高さも幅もけっこう大きいです。
鞍を置こうとすると、どうしても前に出ようとするモンちゃん。鞍を嫌がっているのかなと思いましたが、そうでもないらしく、単に前に出たいだけらしい。
馬装をしている間に前のレッスンが終わり、隣の馬繋場にウィンダムが入りました。
鞍を着け終わり、レッスンまではまだ時間があるのでハミをかけずに待機していると、モンちゃんが激しく前掻きをはじめます。隣のウィンダムがごほうびにもらったニンジンが、気になって仕方ないらしい。おすそわけをいただきました。

時間が来てハミをかけるので、モンちゃんの無口を外すと、解放されて嬉しいのか首を振ったりしてなかなかハミをかけさせてくれません。隣の方に手伝っていただいて水勒をかけ、馬場へ。
今日はさすがに平日の午前中だけあって、このレッスンは私ともうひとりだけ。ロゼッタに騎乗するその女性は、ホワイトボードに30分だけと書いてあったのでビジターさんかな。
ということは、彼女が途中で終了したら、残り20分はマンツーマンレッスンになるんじゃん。ラッキー。

馬場の中央で馬を止め、I野先生が踏み台を持ってきてくださったので騎乗。
腹帯を締め直し、常歩で左手前で蹄跡に出ます。
他の人の騎乗を見ていて、モンブランは歩幅が大きくて、常歩も速歩も速い子だと分かっているので、当然1番騎だろうなと思い、そのまま常歩で周回。最初だけちょっと脚を使いましたが、それから後は自分でどんどん歩いちゃうモンブラン。あんまり脚を使いつづけると速歩が出そうなので、たまにしか使わないことにします。
先生が、「高階さん、今日は後ろが初心者だから、引っ張ってやって」
「はい。…先生、私もまだ初心者ですけど」
「今何鞍だったっけ?」
「45鞍くらいです」
「40鞍分多いな」
彼女は5鞍目とのこと、ビジターではなく乗馬教室のようです。 (日の出乗馬倶楽部では、会員になると1鞍は50分ですが、ビジター以上会員未満の10回乗馬教室というのがあって、そちらは1鞍が30分です)

常歩で蹄跡を周回、後ろのロゼッタが重いことは分かっているので、できるだけ押さえて歩きます。先生からも、「モンブランだけ巻き乗り、って先生が言うこともあるからな、そうしたらロゼッタを追いつかせて」との指示。
順次巻き乗りの指示が出たので、できるだけ大きめの円を描いてみます。予想通り、ロゼッタは自分より小さめの円を描いている(自分も最初の時は、大きい巻き乗りができなかったから)。ちょうどそれで追いつくだろうから、計算通りだ。
常歩のまま斜めに手前を替え、進入はうまくできたのですが、蹄跡に出るときに扶助を出すのが早すぎて、蹄跡より内を回ってしまいました。
「ああいうときは、かかとでぐりぐりやって外に出せ」と先生。

さて速歩。ロゼッタ騎乗の方は速歩をやったことがないらしいので「軽速歩で。あ、高階さんも速歩つらかったら軽速歩でいいぞ」
脚を強めに使ってみると、常歩での歩度は伸びるのですが、なかなか速歩にならない。常歩でも速歩くらいの速さにはなるのですが、「ふたりとも脚が足りないぞー、蹴って蹴って」蹴っても大丈夫そうなので、軽く蹴ってみると速歩が出ました。
速歩を出してみると、ほんとに反動が高い。ただでさえ速歩が上手くない私、速歩をやっているつもりでもぜんぜん鞍にお尻がつかず、ほとんど軽速歩みたいなもの。今日は速歩をあきらめて軽速歩に徹することにしました。
先生に「かなり反動きついですね、この馬」と言ってみると、「速歩はつらいけど、軽速歩はかえって楽だろ?」確かに。イヤでも軽速歩になっちゃうし。

先生が後ろの方に、「馬っていうのは群れる動物だから、ひとりになると寂しくて追いつこうとして走っちゃったりするんだ。だからあんまり離れないように頑張って」と指導しています。
「高階さんは今日は抑えた軽速歩をやってみよう」との先生の指示、ロゼッタはそれでなくても重い馬だから、こっちが遠くに行かないように気をつけてあげなくては。
前に美星に乗ったときにK野さんがやってくれたみたいに、前を行く自分が先に行きすぎないように後ろに注意しながら走ります。
そうなると不思議なもので、ロゼッタとの距離を足音で計ったり、たまには振り返ってみたりしながら走っていると、なんだかずいぶん落ち着いて騎乗している自分。
左手前で走っているうちに、ロゼッタが走りたくなるポイントと走りたくなくなるポイントが分かってきたので、適宜手綱を控えたり、脚を使ったりして一定のスピードになるように努力。
どうしても後ろのロゼッタが止まってしまうようなので、ときどきは速歩に落として速歩の練習。

常歩に落として、中央線から手前を替えて右手前に。
右手前で軽速歩にすると、別にモンちゃんはどっちの手前でも得手不得手はないみたいですが、左手前のときと走りたいポイント・走りたくないポイントが違う。へぇ、おもしろいなぁ。
一度軽くつまづかれましたが、つまづいても安定感のあるモンブラン。

お昼近くなり、昼飼いを乗せたトラックが馬場の外に入ってきました。車で驚かないように押さえ気味に通り過ぎると、モンちゃん走りたいポイントに入ったので、ずっと手綱を控えながら走って、そういえばロゼッタの足音が遠くなったな…と思った瞬間、後ろで小さな悲鳴が。
振り返ると、ロゼッタが駈歩をしていました。うわ、5鞍目で駈歩出されちゃったのか!車に驚いたに違いないのですが、私もちょっと離れすぎたかも。
「馬とめろー」先生の指示でモンブランを止めると、ロゼッタは5メートルほど駈けて追いついてきて、止まったようです。
そのまま常歩を続けましたが、彼女は照れ笑いをしていたくらいなので大丈夫みたい。私なら絶対泣き入ってるぞ。

そのあと、先生が調馬索を持ってきて、ロゼッタを内に入れさせて調馬索をかけました。
調馬索レッスンをするようで、「高階さん、軽速歩で回ってなさい」
私にとっては、何分か好きに走っててもいい権利をもらったようなもので、抑えないで走ってみたりしようかな。
私が右手前で走っていて、内のロゼッタは左手前で走っていたので、正面からすれ違うようになるときだけはちょっと抑えましたが、それ以外は脚を使って走らせてみました。
脚を使うと、モンちゃんはどんどん走ってくれるのですが、とても安定感のある走り。驚いて駈歩が出たりする心配をせず走れました。

さて、30分経ったのでロゼッタはレッスン終了。
ここから私はI野先生のマンツーマンレッスンになります。
歩度を伸ばす指示でどんどん走っていると、斜めに手前を替えの指示が出ます。
「進入が早すぎる、もう少し行ってからでないと馬が回れないぞ」
「内方脚を踏み込んで、それを軸にして回るんだ」
隅角に差し掛かるたびに斜めに手前を替え、というヘビーな練習を何度も繰り返します。

「ちょっと中に入ってきなさい」
馬場の内側に入ると、先生がまた調馬索を持ってきました。おや、久しぶりの調馬索レッスンだ。
「速歩出して、先生が止まれと言ったら止まってみなさい」
調馬索でつながれたまま、先生を軸にして走り、止まった拍子に上半身が馬の反動で前に持って行かれてしまいます。
「ちゃんと腰を張って止まれ。脚は止まるときは前に突っ張っちゃっていいんだぞ」
と、先生に腰をちょっと押さえられたんですが、うっ、効くぅ。たいして痛くないと思っていたのですが、やっぱり腰をかばってしまっているらしい。
言われたとおりに速歩→停止をやり直してみると、今度はスムーズに止まれました。

「どうも拳の位置が良くないな。拳の間は拳一個分だっただろう?拳はヘソに向かって締めるだけ。そうそう、そうだ」
曲がりたい方向(内方)の手綱は握りしめるだけ、外方は押し手綱というのは何度も言われているのですが、私ってば無意識に内方の手綱を開き手綱にしてしまっているらしく、開き手綱がちょっと上に上がってしまうクセがあるようなのです。
内方の手綱と外方の手綱の使い方の練習のために、先生を軸にして「先生が寄ってこいって言ったら、輪を小さくして内に寄ってきなさい」
合図とともに、内方の手綱を強く握っておへそに向かって拳を引き、外方の拳を馬の首すじにそって前に出すようにすると、自然と輪が小さくなりました。
「よし、今度は反対だぞ。外に出せって言ったら、内方の拳を押して外方の拳を引け」
言われたとおりにすると、輪がどんどん大きくなっていきます。なるほど、輪乗りが小さくなってしまって大きくしたいときは、これを応用すればいいんだろうな。できるかどうか分かんないけど。

「じゃあ今度は、内方の拳だけで手綱をまとめて持ちなさい、拳は寝かせていいぞ。左右同じ長さになったか?」
「はい」
「反対の手は膝に置いて。そのまま片手だけで速歩、はじめ」
片手で手綱を持つなんていうのは、今までムチを持ち替える一瞬くらいしかやったことがないので、その状態をずっと続けるのはけっこう緊張。しかしそれで速歩を出してみると、自然と拳が低くなるというか、低くせざるを得ない感じ。あと、手綱に頼れないので、急に騎座がしっかりしたように思えます。
「よし、その位置で両手で手綱を持ってみなさい」
なるほど、これぐらい低くていいのか。一度経験してると分かりやすい。

この日のレッスンはこれでタイムアップ。調馬索を外され、「馬場を1周したら内に入って下馬しなさい」沈静のため常歩で1周し、終了。
今日のレッスンはかなり濃かった。安定感のあるモンブランで、自分としてもかなり落ち着いて騎乗できたように思います。

馬繋場に上がると、K野さんが待っていて「この子すぐ使うんで、手入れしなくていいですよ」と言われたので、馬装を解除して裏掘りだけします。
レッスン前もそうだったけど、水勒を外すとあっちこっち向いて無口をつけさせてくれなかったり、どんどん前に出てこようとしたり、モンちゃんはかなりやんちゃです。
「馬場ではいいんですけどね、馬繋場でうるさくて」
うるさいとは言っても、遊んでいるだけだって分かってるんですけどね。
モンちゃんを馬房に帰して、用意されていた昼飼いをあげてこの日は終了。
いや、平日乗馬はのんびりしてて、快適だなぁ。

日の出の馬場
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