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(2002.3.16 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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今日もいつものように、相方とともに10時半に倶楽部に到着。今日の騎乗馬は、私がモンブラン、相方がウィンダムになっています。同じ部班では、自分たちよりレベルが高いFさんと、スタッフのK村さん。こりゃ、今日は駈歩のレッスンやってもおかしくないな。

クラブハウスでI野先生やF田さんとしゃべっていたら時間がきてしまったので、急いで馬装に向かいます。
無口と引き手を持ってモンブランの馬房の扉を開けると、モンブランは向こうを向いていて、首だけちょっとこっちを向きました。昔は馬にお尻を向けられていると、怖くて馬房に入れなかったんですが、モンブランに関しては性格が分かっているので別に怖くなくなりました。馬房に入り込んでモンブランの顔に近づくと、モンブランは自分から無口に顔を突っ込んできてくれました。

馬房から出て、遠い方の馬繋場につないで手入れ。
もう暖かいので、馬着は着せられておらず、裏掘りから始めます。ブラシをかけているときに、いつものように前後に動いてうるさかったので、「こーら」と軽く腹を蹴り上げて叱ると、少しだけおとなしくなりました。
しばらくして、オチンチンが伸びてきて(笑)、鞍を着けているときにやられてはかなわないので「おしっこするの?早くしてね」と言っていると、F田さんが「それ、おしっこじゃないですね。反応してますよ」「男の子だから?マジ?何に反応したんだろ」「さぁ…」
もしかしてさっき蹴り上げたときに、当たっちゃったのかなぁ。モンブランは乗馬にしては珍しく去勢されていなくて、しかもI野先生によれば「種付けの経験あるしな」ということなので、馬っ気を出しちゃっても仕方ないんですけど。

毛布とジェルパッドを置いている間になんとか治まってくれたので、鞍を置きます。「ちょっとずつ締めてね、一度に締めると馬が苦しがるから」とF田さんがいうので、1穴ずつ腹帯を締めます。締めてからF田さんが「もう1ついけるんじゃない?」とチェックに来て、「あ、留めるのはここじゃないよ。外側の2つって覚えて」腹帯を留めるベルトは、腹帯側に金具が2つなのに対して鞍側にはベルトが3本あります。鞍から出ている3本のうち、どれに留めてもいいと思っていたんですが、両外側を使うのが基本だということです。「中は予備だから。ほら、ウィンダムの鞍なんかは外側の穴が切れそうだから、危ないから中を使うんだけど」

時間が来たので勒をかけ、馬場に出そうとすると、「あれ、ちょっと待って?」とF田さんが見に来て、「ずいぶん短いなぁ」と頭絡の喉革を外しています。確かに、喉革は締めた状態で馬の喉と革の間に拳が入るくらいというのが目安なのに、今はせいぜい指が入る程度。でも、一番ゆるいところに留めたのに。
「なんかパーツが足りないみたい、これじゃ苦しいよ。ちょっと待機してて」
頭絡の喉革の長さを調節するパーツを探しに行ってくれている間、馬と一緒に馬繋場で待機。
しばらくすると、F田さんが「馬場に出ててください、馬場で直しましょう」というので、とりあえずモンブランを連れて馬場へ。

馬場に出たところで、F田さんが「これトリコのだけど、とりあえずちょっと借りましょう」と、トリコの勒からパーツを外してモンブランの喉革に足します。
「長すぎるね、ちょっと穴開けてくる」
その間にI野先生の補助で騎乗してしまい、鐙が長すぎたので調節し、腹帯を締め直します。
「後ろがちょっと締まらないな、ちょっと歩いてから締め直そう」
クラブハウスの中からカンカンカンという音、F田さんが喉革に穴を開けてくれているらしい。
「とりあえず常歩で歩いていなさい。ロッキーから、つぎモンブラン。あんまり手綱引くなよ、長めで」
馬が苦しくないように、脚だけ使って蹄跡に出ます。ロゼッタ、ウィンダムと続いて出ます。

トイレの前を通り過ぎたところで、蹄跡ちかくになにか液体がこぼれたあとがありました。他の子の尿か、水だろうと思って、踏まないように気をつけて通りすぎると、突然モンブランが首を伸ばしてフレーメン(歯をむいて、笑うようにすること。知らないにおいをかいだときとか、発情したときにするといいます)。なにっ?まだ馬っ気出してるの?
2週目、同じところでやはりフレーメンをします。3週目には治まりましたが、いったい何だったのかしら。

F田さんが出てきて、「モンブラン入ってきてください」馬場の内側に馬を入れて止め、F田さんに喉革を直してもらいます。「ついでに腹帯も締め直してやって」と先生の声、腹帯を締めてもらって部班へ復帰。
常歩で歩いていると、前のロッキーに追いつきそうになるので、「モンブラン先頭で行こう。ロッキー巻き乗りして」Fさんに巻き乗りしてもらってロッキーを抜こうとすると、ロッキーについて巻き乗りをしようとするモンブラン。「あんたはいいのっ」内方の手綱を外に押し、内方脚も押してモンブランを蹄跡に戻して一番騎へ。

さて、今日の自分のテーマは脚。
前回のレッスン終了後、相方から「馬体から脚が離れぎみ」という指摘をうけ、くやしいのでいろいろ考えてみたんですが、『乗馬ライフ』を読んでいて鐙の踏み方が違うんじゃないか?と気がつきました。
馬体に密着しようと思って、馬体に近い足の親指に力を入れていたんですが、むしろ小指側に力を入れたほうが馬体に密着しやすいらしい。
そんなことを考えつつ、速歩に入ります。先生から軽速歩の指示が出ないので、速歩のまま正反動の努力、うん、とりあえずついてはいける。前はただ馬の反動でどん、どん、とお尻を突き上げられるのに翻弄されていた感じなんですが、今は馬の動きに合わせてふわふわとお尻が浮く感じ。鞍にお尻がつかないのに変わりはないのですが、少なくとも苦にはならなくなりました。
鐙も必ず外れそうになっていたのが、意外と外れにくくなったぞ。

左手前で軽速歩をとって走りますが、わりと調子よく走れている。
「10メートルの巻き乗り」
巻き乗りの進入はちゃんと入れたので、内方脚を踏み込みつつ、内方の手綱はあまり引かないで、外方を壁にすることを意識します。円の半分を越えたところで、内方の手綱を外に押して壁に切り替え、外方の手綱は真っ直ぐに保つようにすると、きれいな円が描けたように思います。思わず振り返って蹄跡を確認しましたが、4頭もいるとどれが自分の蹄跡か分かりませんでした。
「巻き乗りのときくらいは速歩で行けよー。蹄跡は軽速歩でも、内に入ったら速歩っていうのが基本だぞ、蹄跡に戻ったらまた軽速歩」
今まではモンブランが反動が高いために大目に見てくれていた先生が、そんな指導をするようになったのは、私がモンブランの反動についていけていると判断して下さったんでしょうか。
そのまま軽速歩で走っていると、「ロッキー、走りたいみたいだな」と先生がいうので、私が後ろのロッキーに譲った方がいいかな?と思って次の指示を待っていると、「ロッキー、大きく巻き乗りして一番後ろにつきなさい」きっと、一番後ろでときどき巻き乗りしたりして追いつかないようにするんだろうな。
モンブラン、ロゼッタ、ウィンダム、ロッキーの順になります。

「斜めに手前を替え」内方の手綱をくっくっと引いて方向を教えてから、内方脚を踏み込むと、難なく曲がってくれました。どうしても馬場の内でふらふら走るクセがあるので、馬場内で速歩をしながらきっちり立て直し、蹄跡の目標地点へ出ることができました。
右手前で走り出すとすぐ、先生が「馬が右手前苦手だからな、がんばれよ」
言われたそばから、モンブランが蹄跡を外れて内に入ろうとします。右の手綱を外に向かって押し、右の脚で蹄跡に押し込もうと努力しますが、ぜ〜んぜんダメ。かなりショートカットしてしまい、なんとか蹄跡に戻れたときには後続のロゼッタをかなり引き離してしまいました。しまった、ロゼは歩様が小さいから、巻き乗りかなんかして待ってなきゃダメかな、でも今の勢いのモンちゃんで巻き乗りをして、蹄跡に無事戻れる自信がないや。
そんな心配をしていたら、ロゼッタに乗っているスタッフのK村さんはさすがに上手くて、ちゃんとロゼの歩度を伸ばして追いついてきてくれました。あのロゼッタでモンブランに追いつけるなんて、すごいや。

軽速歩と速歩を織り交ぜて走りながら、「中央線を右へ」入るのは上手くできましたが、問題は蹄跡に出るとき。先週のレッスンでは、こっちが扶助を出す前にモンちゃんが自分で曲がってしまったので、今日は両脚で推進するとともに、蹄跡にぶつかるまで真っ直ぐ走らせるようにします。
おや、うまくいった。
何度も手前を替えたのですが、先週とはぜんぜん違って、思ったように曲がってくれました。
先週よりは馬と息が合ってきたんだと思うんですけど、問題は先頭じゃなくても馬が動かせるかということ。今日は先頭なので大丈夫なだけかもしれない。モンブラン頭がいいので、前に馬がいるとくっついて行ってしまうようです。

右手前で走っていると、モンちゃんはクラブハウスの前に来ると必ず蹄跡を外れて内に入ろうとします。ここ嫌いなんだろうな、人が多いし。でもそれを甘やかしてあげるわけにはいかないので、クラブハウスの前の隅角から、内方の手綱を外に押して、外方の手綱を開きます。それで隅角はどうにか蹄跡を通れましたが、やはり内に入ろうとするので、脚を使って押し込んでみますが、あんまり効き目ないかも。
前にK野さんから「ムチは脚で足りないときの補助」と言われていたので、脚で押し込めないならムチで押し込んじゃえ。ムチで叩くのではなく、ムチを右肩に当てて外に押すようにすると、いくらか外に出るようになりました。こういうムチの使い方もあるんだな。

結局駈歩はなく、この日のレッスンはアップ。
自分としては、方向転換がわりときれいにできるようになったのと、モンブランの高い反動に少しついていけるようになって、ちょっと満足。ただ、モンブランが走りやすいところに来て歩度が伸びた瞬間、自分の上体が少しもっていかれているのが問題だな。

↓日の出乗馬倶楽部の馬場
緑字はクラブ貸与馬、青字は預託馬


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