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(2002.4.6 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
61鞍目→
↓日の出乗馬倶楽部の馬場
緑字はクラブ貸与馬、青字は預託馬。これで全部ではありません
今日も11時の予約、倶楽部に到着してホワイトボードを見ると、私がモンブランなのはともかく、相方がロゼッタ。体の小さいロゼッタに、うちの相方みたいなのを乗せて大丈夫なのかしら(笑)。
とにかく着替え。来週はいよいよララミー牧場での競技会なので、競技会の服装を先生にチェックしてもらうためにいろいろと持ってきています。本来、競技会での服装は黒の上らん、白シャツにアスコットタイ、白キュロット、長靴、白手袋といった正装。ただ今回は公式の競技会ではないので「それなりに見えればいい」ということで、上らんは手持ちの黒ブレザーを改造したもの、白のハイネックセーター、キュロットは黒で大目に見てもらうことにしました。あと、ゴム長靴。ひさしぶりにはいたら、ちょっときつい・・・

上らんはまだ改造していないので着ないことにして、モンブランの馬房に向かいます。
馬房に入って無口をつけ、引き手をつけて馬繋場へ。ひづめの裏掘りをして、ブラシをかけます。たてがみの根元を起こしてブラシをかけてやったら、けっこう気持ちよさそう。いつもやってあげれば良かったな。
毛布とジェルパッドを置いて、鞍を置いたとき、前のレッスンが終わってMちゃんがウィンダムを連れて、隣の馬繋場に上がってきました。ウィンダムが目の前を通り過ぎたとき、突然モンブランが軽く跳ねて暴れました。めったに暴れる馬ではないので、珍しい。
「どうしたの?」と肩を押さえると、飛んできたF田さんが「モンブラン、いけない!」と無口を押さえたので静かになりました。「高階さん、ああいうとき馬に触らないで離れたほうがいいよ」「そうなんだ」なんだか私、モンブランに対してすごい安心感があるので、そんなときでも自分に危害を加えられると思っていないかも。
それにしてもどうして跳ねたのかなぁ。先週もウィンダムにケンカを売られていたし、絶対ウィンダムからモンブランにガン飛ばしたんだと思うんだけど(と、モンブランに甘い私)。

時間がきたのでハミをかけ、馬場へ。
馬場中央で止め、踏み台を持ってきてくれるのを待っていると、モンブランがI野先生の姿を認めてふらふら斜め前に動き始めました。
「なに遊んでるんだー」と先生が笑いつつ、とりあえずモンブランにニンジンをくれます。
先生とMちゃんの補助で騎乗。今日の部班はウィンダム、相方を乗せたロゼッタとモンブランの3頭。3頭とも騎乗して馬場中央に並んだところで、「じゃあモンブランから出なさい」ということで、常歩で蹄跡へ。左手前で周回を始めます。
馬を歩かせていると先生が、「さぁ今日から選手だからな、きびしくやるぞ」

常歩で歩きながら鏡を見ると、自分の後ろについてきているのはロゼッタ、ウィンダムと、日の出で重い方の馬2頭。モンブランはちゃっちゃか動くほうなので、今日は抑えていかないとなぁ。
「モンブラン、外回していけよ。後ろがゆっくりだから、隅角で外を回ってちょうどいい」
馬場についている蹄跡よりも外めを歩かせようとしますが、また上手くいかない。
「隅角の手前から手綱押して、外に出せ。内方のかかと使って外に押し出せよ」
隅角に入る5メートルくらい前から、「そこからもう外に出していいぞ」内方の手綱を外に押して、かかとを使うと、モンブランは蹄跡をちょっと外れた外側を歩いてくれたのでそのまま歩かせ、隅角近くで内方の鐙を強く踏んで曲がらせます。よし、上手くいったぞ。
「全員とまれ」拳を引いて止まらせます。
「その拳だぞ、外方の手綱の開き方は。拳が外に開いてただろ、そういう開き方はないよ。そうじゃなくて、その引いた拳のままで、外に出すだけ。ひじ伸ばして」
拳を外に出すとき、手のひら側を上に向けるようにしてしまっていたようです。甲をこころもち上に向けたまま動かすというのが、意識しないと忘れてしまいます。

競技会を意識してか、今日も巻き乗りの詳しい説明。ふだんの日の出での指導とは違って、「巻き乗り」と言ったら各個に10メートルの巻き乗りである、など、先週教えてもらったことを改めて教わります。
「じゃあいくぞ、巻き乗り」
あれ、入ってくれない・・・内方の手綱をくっくっと握って、もう一度曲がる方向を教えますが失敗。手綱が短いのかな。手綱を繰ってもう一度チャレンジ、今度はどうにか入ってくれました。
「今度は順次、8メートルの巻き乗り。さっきよりちょっと小さいぞ」
今度は始めからちゃんと入ってくれました。

「速歩、すすーめ」
ちょっと脚を使うだけで簡単に速歩が出るモンブラン。今日は脚を意識して、膝を伸ばす、かかとを下げる、脚を引くというのを意識。
モンブランの反動はもともときついのですが、脚で馬体を挟むようになってしまうと反動についていくのが大変になるんだなぁ。脚を入れるのはときどきにして、ちょっと脚の力を抜いて乗ってみよう。
「軽速歩とっていいぞ」
あんまり後ろの2頭から離れすぎないように、あまり脚を入れずに走ります。

常歩に落とし、「手前の合わせかたは知ってるか?」
60鞍にもなってこんなことを言われている情けない私。
「内方の肩が上がったときに立つ、って覚えてるんですけど」
「そうだな。同じことで、外の脚が前に出たときに立つんだぞ。そしたらちょうど合うから」
外の脚が前に出ると肩が下がる、同時に内の脚は地に着いているから肩が上がる、というのは理屈では分かるんですけど、まだどうしても馬の肩を見ないとわからないんです。
「じゃあまた速歩いくぞ」
軽速歩になり、一生懸命手前を合わせますが、合わせるときに下を見てしまうので、我ながら姿勢が悪そうだ。できるだけ下目づかいで馬の肩を見ます。見ないで分かるようになりたい・・・

斜めに手前を替え、蹄跡に入ってから馬場を横切る間を速歩に落としていると、「馬場横切るときも軽速歩でいけよ」との指示。ふたたび斜めに手前を替え、今度は馬場の内も軽速歩でいきましたが、蹄跡に出てから軽速歩での手前が逆になるので、手前を合わせ直します。
「斜めに手前を替えたら、手前が変わるのは分かってるんだから、馬場を横切ってる間にあらかじめ直しとくんだぞ。でなければ、蹄跡に入るときに直す」
蹄跡に入るときには馬をきれいに回らせることで精一杯なので、そんな余裕はなさそうだ。馬場を横切るときに、軽速歩の立つ・座る・立つ・座るのリズムを1度だけ外して、立つ・座る・座る・立つ・座る、とやって手前を合わせます。

「モンブランだけちょっと巻き乗りして、ロゼッタに抜かせなさい」
これでロゼッタ・モンブラン・ウィンダムの順になります。「馬どうしの距離、1馬身半とるんだぞ」う、今まで以上に抑えて行かなくては。歩くだけでもロゼッタに近づきすぎるので、一歩ごとに手綱を握りしめて抑えて行きます。
軽速歩でも、ロゼッタの小さい歩様に追いついてしまわないように抑えた速歩で、外を回って走ります。「ほらほら、近いぞ」いけないいけない。
「全員止まれ、5秒間停止。1、2、3、4、5、速歩すすーめ」
速歩発進の反応も、モンブランのほうが早いな。ロゼッタより一拍遅らせて速歩発進します。
軽速歩のまま巻き乗り、巻き乗りのときは速歩に落として、内方の肩を少し引き気味にして円の中心を意識して・・・「下見るなよー」肩を引くことを意識したあまり、円の中心の地面を見てしまっていました。

時間がきたので、手綱をゆるめて歩かせ、馬を沈静化。
先生が、「いろいろ意識して乗ると疲れるだろう?」確かに、今日の先生の指導は細かいところをたくさん直してもらって、緊張感を持って乗れました。これが来週まで身についていればいいんだけど。
蹄跡を歩いているとモンブランが早いので、ロゼッタを抜かせてもらって先頭に立ち、馬の好きに歩かせます。
するとオーナーの妹さんのご友人が馬の写真を撮りにいらしたそうで、ラチの外からカメラを構えていました。先生が「ちょっとそこで止まって、モデルになってあげなさい」
モンブランは栗毛の派手な馬なので被写体にはもってこいなのですが、私のほうは写真にとられると思うと下手な騎乗姿勢はできません。「緊張しますねー」
モンブランを撮ってもらうなら、やはり日の光を受けて撮ってもらったほうがキレイなので、光の加減や方向に合わせるために、手綱を戻して半巻きしたりして、けっこうサービスしちゃいました。

騎乗後、お昼を食べながら来週の競技会について打ち合わせ。私は前日の夕方に先生の車に乗せていただいてララミー牧場に向かい、牧場そばのペンションに泊まることになりました。服装や持ち物の最終チェックをして、ブレザーの改造案をみんなに出してもらって帰路につきました。

後日、ブレザーの背中の縫い目を開いてベンツを作ったのですが、Aさんの提案により赤い縮緬を裏打ち。おお、なんだかうまいことできちゃったぞ。競技会が楽しみ。
(というより、この出来を先生に見せて褒めてもらうのが楽しみかも・・・)

すみません、自慢です。自分で改造した上らん

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