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(2002.6.1 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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(68鞍目からのつづき)
前の鞍が15時に終わり、16時の障害までは1時間の間があったはずなのですが、ウィンダムの手入れを始めるのが遅くなったので、気がつくともう15時半。とりあえず水分補給しないと暑さで倒れてしまうので、クラブハウスへ。プロテクターを着けて水分補給していると、初障害の私たちへ先輩方からいろいろなアドバイスがとびます。「膝とひじと肩は一線に置くんだよ、今月の『乗馬ライフ』に障害のときの姿勢の図が出てるからみてごらん」と言われ、クラブハウスに戻って確認していると、馬装の時間なのであわてて馬房へ。

アルフォンスは午前中使ったきりなので、馬房にいました。
お尻を向けていたアルに声をかけ、馬房に入ると、左回りでこっちを向いてくれました。よし、左側が無防備だぞ。すかさず入り込んで、無口をかけます。前は無口をかけるのにも甘噛みしてこようとする子だったけど、最近は楽になりました。
しかしトリコの馬房の前で立ち止まるのは相変わらず。
馬繋場に繋いでひづめの裏掘り、ブラシかけを簡単に終わらせ、鞍を置きます。アルフォンス、けっこう体高があるので、鞍を置くときに私の手が届ききらなくて、鞍下が引っかかってずれてしまいました。それをどうにか直して、ハミをかけます。
いつものことながら、簡単にはハミをかけさせてくれないアルフォンス。口の中にハミを噛ませるところまではなんとかできるのですが、頭絡を頭にかけようとすると、頭を高くして逃げます。くそぅ。
あまり時間がなかったので、結局A木さんにやってもらいました。
プロテクターの暑さも手伝って、この時点ですでにバテかけている私。

馬場に出て、Mちゃんの補助で騎乗。馬場はすでに障害用のレイアウトに変更されています(左図参照)。クラブハウスの前に横木が3本、馬房側に障害のバーが置かれていますが、こちらもまだ地面に転がっています。
I野先生が出てきたので、「鐙の長さ教えてください」「いつもより1穴短いところだよ」障害の鐙はかなり短めでいいと聞いていたので、2穴短くしていました。短すぎのようなので、1穴長くします。鐙を踏むと、膝がかなり曲がってる。立ち上がると、けっこう高く感じてしまうなぁ。でもかかとは下げやすい。
常歩で、障害を避けて馬場を少し回ります。幹線道路に面した側に出ようとすると、「あんまりそっち行くなよー」と先生の声がかかり、馬を馬場中央に向けようとしたら、アルフォンスがぴたっと止まってしまいました。蹴っても、ムチを強く入れても(というか、音を鳴らしても)動こうとしません。押しても引いても動かないとは正にこのこと。ボロやおしっこでもないみたいだし、どうしたの?とアルフォンスの顔をのぞき込んでみると、アルのアゴの下で手綱がクロスしている!これじゃ手綱の扶助が正しく伝わるわけない、悪かったよアル。最初、頭絡を着けるときに手綱のかけかたを間違い、ねじれていたみたいです。なんて初歩的なミス。
「どうしたの?」と見に来たMちゃんに、「手綱がこんななのよ。着けなおすしかないよね」と、とりあえず下馬。一度勒を外し、着け直そうとしますが、やはりというべきか着けさせてくれないアルフォンス。私が下馬したので、何かあったかと心配して先生が見に来てくれたので、Mちゃんが事情を説明している間にハミをかけなおそうとしますが、ぜんぜんダメ。ついに見かねた先生につけ直していただきました。焦るとろくなことがないもんやね。

ようやく騎乗し直したところで、けっこう時間を食ってしまったのですぐ速歩へ。
アルフォンスはまだあまり歩いてないけど大丈夫かな、と思ったけどわりとすぐ速歩が出そう。斜め前にいた相方のハイセイコーJR.に道を譲るべきか、しかしJRはあんまり先頭切らない馬だけどなぁ。「どっちでもいいから早く出ろー」と先生に叱られ、JRに続いて速歩を出します。
この段階ではまだ横木を通過せず、避ける形で馬場中央で輪乗り。アルフォンス、割とのんびりした速歩で、脚を使ってもあんまり反応しないなぁ。

安定して速歩ができるようになったところで、横木に向かいます。速歩で横木をまたぐとき、意識して立ち乗りして、拳を前に出してみました。アルフォンスはモンブランほど首を前に突き出しませんが(モンちゃんがやりすぎなのかも)、拳を前に出すとやはり越えやすいような気がします。
あれ、これってさっきの鞍でやった、前傾の立ち乗り使えばいいんじゃないのか?
試しに、3本横木をまたぐとき、横木の直前で体を前傾し拳を出して、乗馬ライフで見たとおりの姿勢で越えてみます。3本目の反動でお尻がついてしまったけど、このほうが越えやすいな。
何周か走って、横木を越えるたびにその姿勢をとっていると少し慣れてきて、横木を越えた反動でお尻をついてしまうことが少なくなってきました。

クラブハウス側に置かれた障害用の支柱には、約10センチの高さごとに金具がついています。もちろん障害のバーを乗せるためです。そこに横木の片端が乗せられ、横木に少し高さがつきました。このくらいだと、横木通過時の反動と大して変わらない。
そこには2本の横木が重ねて置いてありましたが、片端ずつを両側の支柱に置くと、クロスバー障害になります。クロスバーと言っても、高さは20センチくらい。クロスした真ん中を飛ぶので、実際は15センチくらいでしょうか。
障害のたびに前傾し、拳を前に出すということを意識してやるようにしていると、先生から「前傾するならかかとをもっと下げないと、体を前に持ってかれるぞ」というご指摘。言われて、意識してかかとを下げてみると、3本横木ではかかとに反動がくる感じがしました。そうだよ、かかとで反動を受けるのは馬場だって当然じゃないか。

クロスバーの高さは、意識しない程度に少しずつ高くなっていくようです。ですが、私のほうは通過時の姿勢を考えて集中していたので、軽速歩で走っているときに(そういえば高くなってるかな・・・)と気がつく程度。特に怖さも感じませんでした。
高さが出るにつれて、馬のほうはやる気が出てきたようです。前を行くJRは、飛越後に駈歩が出てしまい、先生から「速歩に落とせよ」と言われています。そうだ、飛越後に上体を起こすのは、馬の勢いを殺すためなんだ。飛越後に体を起こすと、鞍の上にお尻をどん、とついてしまいました。ごめんよアル。

アルフォンスもずいぶん勢いがついてきて、スピードが出てきました。勢いをつけないと飛べないから、平地でずいぶん脚を使って追っているということもありますが、あんまり経験したことのない速さ。飛越よりこっちのほうが怖いかも。
勢いづいたアル、3本横木の前のパイロンの外側を回らなければならないのに、それを無視しはじめました。早めに回っていこうとするんですね。私は外めを回らせようとして、脚と手綱で押し出すんですが、アルはどうしても内めを走りたいらしい。ついに、外に行きたい私と内に行きたい彼の思惑がせめぎあって、パイロンに正面衝突しそうになってしまいました。
何度目か、パイロンの内側を走ってしまったとき、内側すぎて3本横木に入れなくなってしまいました。私は入らせようとしたんですが、アルが内側に避けようとする力のほうが強かった。障害拒止と同じと考えて、強く腹を蹴って叱ります。
外を大きく回らせないと、クロスバーに入るのも斜めに入りそうになる。これはいけないなぁ。

馬を常歩に落とし、飛越をやめて沈静化します。
障害レッスンは普通のレッスンより時間が短めなので、これで終了。最終的に、クロスバーの高さは40センチくらいになっていました。
最初と同じに、馬場中央を輪乗りしていると、先生から「鐙を踏み込む力がまだ弱いな」という指摘がありました。ダンナが飛越時の前傾姿勢について何か言われているようだったので、「私やりすぎでしたか?」と聞くと、「いや、あれでいいんだよ」良かった。
「2002年6月1日、初障害か。記念すべき日だな。一年後にどこまでいくかな」と、嬉しそうな先生でした。
中央で馬を並べて、挨拶して終わり。首をたたいて褒めるついでに、アルの首の上から抱きついてべったり。はぁぁ〜、疲れた。
下馬するとき、ちょっと膝にきていて、うまく右足が持ち上がらないし。

馬繋場にアルフォンスを連れて行き、スタッフのK村さんに「アルはこのあと使う?」と聞くと、「これから飛びます」当然か。次は上級障害レッスン、アルは日の出で一番の障害馬ですからね。
アルを馬繋場につなぎ、次に乗るS沢さんにタッチ。
Aさんが馬の準備しながら、「もっと障害に真っ直ぐ入っていかなきゃだめだよ」
「今日は馬に振り回されてました」
「そうだよね。ひとつ障害飛んだら、もうすぐ次の障害見て、コースを決めて走るんだよ」

クラブハウスへ戻ると、見学していた人々に「お疲れさまでしたー」と迎えられました。N浦さんは、「奥さんかっこよく乗ってたよ、格好だけ見たら何年も障害やってる人みたい」とよくわけの分からないほめ方をしてくれ、I上さんはなんとビデオで撮影してくれていたそうで、あとで見せてもらいました。相方と比べると、ほんとにすごく前傾してました。

↓日の出乗馬倶楽部の馬場(障害用)

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