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(2002.6.15 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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ついに梅雨入りし、どんよりとした今にも雨が降りそうな天気。でも先週日の出で乗っていないので、行ってみればどうにかなるだろうと、とりあえず日の出に向かいます。
しかし武蔵増戸駅に着いたときには、すでに小雨が降り始めていました。でもここまで来たんだし、とりあえず倶楽部へ。

倶楽部に着くと、ママさんが「いらっしゃい、雨だからいらっしゃらないかと思ってお電話しちゃったわ」「うちのほうはまだ降ってなかったんで、とりあえず来ちゃいました。乗れますか?」「どうぞどうぞ」
今日は相方と私、違う時間に予約しました。ホワイトボードを見ると、11時アルフォンス、13時ハイセイコーJR.で、16時の障害がアルフォンスとハイセイコーJR.。障害の時は私がアルフォンス、相方がJRと決まっているので、これは馬場であらかじめ同じ馬で慣れるようにとの配慮でしょう。ということで、11時は私が乗る番なので、急いで着替えて馬装へ。何しろ相手はアルフォンスですから。

アルフォンスの馬房に入ると、首を下げて左側を開けてくれたので、馬の左側に入って無口をつけ、引き手で引き出します。いつもトリコロールの馬房の前で止まってしまうのですが、今日はトリコが出ているから大丈夫だろう・・・やっぱり止まった(笑)。舌鼓でうながしたり引き手で引いてみたりしてもそこから動こうとしないので、「アル、蹴るよ」と怖い声で言ってみたら動きました。「脅しが効いてる〜」とスタッフのA木さんにウケてしまった。
ひづめの裏を掘り、ブラシをかけて馬装。夏になったので、まず汗取り用ガーゼタオルを馬の背に乗せて、その上から乗せる毛布とジェルパッドを探して戻ってくると、せっかく位置を合わせたガーゼタオルが後ろにずれている。「もう、アル、どうしてこういうことすんの」アルが首を振ったり肩を振るわせたりして、後ろにずれていくようなのです。以前馬装したときに鞍の位置が後ろにずれたのも、どうもこれが原因らしい。

さてアルの馬装の最難関、ハミかけ。彼はハミを口に入れてくれないことはないのですが、頭絡をかける前に逃げてしまうのでハミも外れてしまうのです。
勒を取りに行ってみると、アル専用の場所にかかっている勒がいつものものと違う。よく見ると、鼻革がないタイプの勒になっています。競走馬はよくこのタイプをしているけど、うちの乗馬でこれを見たのは初めて。A木さんに聞いてみるとそれで合っているそうなので、変わったのね。
同じレッスンで乗るFさんもMちゃんも、アルのハミがかけづらいのは良く知っていて見守っています。無口を外し、右手で鼻を押さえて左手で口にハミを入れる、ここまではいいのですが、頭絡を上に引き上げようとすると首を高く上げて逃げる。5〜6回やってダメで、Fさんの助けを借りてどうにかかけることができました。

馬場へ出て、騎乗しようとすると、ママさんが出てきて「それはちょっとどうかしら?」小雨がぱらついているので、100円ショップで買った透明のビニール合羽(背中を切り開いてセンターベンツを入れた)を着ていたのですが、フリーサイズなのでぶかぶか。風ではためいたりしたら馬が驚くのでは、という配慮で、ママさんのウィンドブレーカーを貸してもらいました。
K野さんの補助で騎乗、「アルのハミ、自分でかけたんですか?」とK野さんに聞かれ、「そんなわけないじゃん!」
馬場に出ているのは、MちゃんのロッキーとFさんのコスモ、そして今日調馬索が外れた新人さんのN夫人がいます。彼女は今日はウィンダムに乗っていますが、今までトリコロールかモンブランで調馬索レッスンだったので、馬も初めてなら部班も初めて、けっこう緊張しているよう。
「Nさん、その馬重いから、思いっきり腹蹴っていいですからね」など、先輩面してアドバイスしてみましたが、このあと自分がそれどころじゃなくなるのを知ることになる・・・

I野先生が出てみえて、馬場に出る順番を指示。コスモ、ロッキーと出て「次アルフォンス」腹を軽打しましたが、動かない。ムチを入れてみましたが、やっぱり動かない。「ぴしっ」と音がするくらい強くムチを入れてみて、ようやく首が動いたので再度蹴ると、ようやく歩き出しましたが、もうすこしで蹄跡に出るというところで再度止まる。もう前のロッキーに追いつくのは無理そうだし、馬が動かないときは曲げたほうが早い(と以前、I野先生がおっしゃった)ので、馬の首を曲げて脚を使い、輪乗りの状態でようやく発進。馬場の内側をものすごくショートカットして、ようやくロッキーに追いつきましたが、ついていくのが大変。どんどん遅れていくので、脚を入れるというよりも一歩ごとに軽打するのですが、元気良く歩いてくれません。今日のアルはまた特別重いなぁ。

速歩の指示が出ますが、アルはなかなか走ろうとしない。どんどん蹴って、舌鼓でうながしますが、アルは知らんふりして後ろ脚で虫を払ったり、首を下げたりするので、そのたびに叱らなければなりません。結局先に速歩の出たコスモとロッキーが1周してきて、抜いてもらった瞬間に蹴ると、つられてようやく速歩になりました。速歩を出してさえしまえば、アルフォンスは安定して走れる子です。歩度伸びないけど。
N夫人のウィンダムも相当重いうえ、内にささる癖があるので、相当苦労されているらしく、速歩を出そうとしては馬場の内側に入っていってしまいます。ウィンダムが速歩で列に戻れそうだったので、自分の前を開けると、ウィンダムは列に戻るところで止まってしまう。N夫人は恐縮しますが、私もたどってきた道なので、その気持ちは良く分かります。それよりも、それにつられてアルフォンスが止まってしまう自分のほうが問題ある。しっかりしろ、自分。

軽速歩で歩度を伸ばし、どんどん走らせようとしますが、歩度が伸びない。脚で効かないようなので、軽く鞭を入れますが、あまり効果がない。「アルフォンス、もっと出していけ」と先生に言われ、強く「ぴしっ」と鞭を入れてみると、止まっちゃった、あたた。ロゼッタや美星だと、鞭の音を立てるとどんどん走ってくれるのですが、そういえば「アルちゃんは鞭が嫌いみたいだね、鞭入れると止まっちゃうんだね」とSさんが言ってたっけ。鞭が嫌いというより、この音が嫌いなのかも。
先生が長鞭を出して、「替えるか?」と言って下さったんですが、「でも先生、障害だと短鞭しか使えないですよね・・・このまま行かせて下さい」と、ちょっと意地を張って、短鞭でがんばってみることにします。

N夫人は軽速歩などについていくのが厳しくなったらしく、隣の馬場に出て調馬索レッスンへ復帰。こちらは3頭部班になりました。
斜めに手前を換え、巻き乗りなどの方向転換で止まるかなと思いましたが、速歩に落としてもちゃんと走れています。ただ、斜めに手前を換えるときの進入が早すぎ。こっちの扶助で曲がろうとしているのではなく、前の2頭が曲がるからついていっているだけだな、これは。
速歩の歩度を伸ばそうとして、どんどん蹴ってみるのですが、大して歩度が伸びない。舌鼓や、「ハイ、ハイ」と速いリズムで掛け声をしてアルのテンションを上げてやろうと思うのですが、それでもダメ。走っていて歩様が乱れたり、走りながら虫を追おうとして首を振ったりするので、今日のアルは全然集中力がないみたい。そのたび蹴るかムチを入れるかして叱るのですが、あんまり叱り続けているので、アルは慣れてしまって叱られていることが分からないのじゃないかしらん。しまいには、私の声(我ながら良く響く・・・)や鞭の音で、前を走るコスモやロッキーのほうが反応してしまう始末。

「今日は不調ですなぁ、先週浮気したからじゃないの?」とI野先生から先週紅葉台に木曽馬に乗りに行ったことをからかわれつつ、今日のレッスンは終了。まともに走らせられたのは最後の数分だけで、あまりいろんなことができませんでした。なんとも自分の未熟さを思い知る結果となりましたが、あまりのアルフォンスの重さに最後には楽しくなってしまいました。
あとで聞くと、アルフォンスはここ数日レッスンに出ていなかったそうで、休み明けだから体が動かなかったのね。このあとの障害レッスンに向けて、いい運動になったでしょう。くそぅ。

馬場中央に馬を並べ、挨拶して下馬。馬を引いて馬房に戻るとき、アルの鼻先が私の肩につくくらいの位置で歩かせていたのですが、なんだかアルがふんふんと鼻息荒い。今日はそんな大した運動してないじゃないのよ、と思ったのですが、アルとしては「ボクは頑張ったんだからねっ、乗ってる人が悪いんだからねっ」という感じでしょうか? かわいいやつめ。

(71鞍目につづく)

↓日の出乗馬倶楽部の馬場

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