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かかとは下がってるんだけど、前傾ひどくなってる・・・ あぁ、あじさいがキレイだなぁ・・・(現実逃避モード) ![]() |
蒸し暑いような涼しいような梅雨の曇り空のなか、どうにか保つだろうと判断して日の出へ。 今日は11時と13時の予約、10時半ごろ倶楽部に到着してホワイトボードを見ると「11時:高階P=ハイセイコーJR」、「13時:高階M=モンブラン」(Pはパパの略、Mはママの略)。思わず、「やったー私モンブラン!」と叫ぶと、そばにいたオーナーに「どうしたの?」と言われ、「モンブラン愛してますから」。 相方はすぐ馬装に向かい、私は入厩したばかりの新馬を見に行きました。黒鹿毛のダンスくんと、芦毛のリトル・フロスティの2頭。フロスティの父親は、あのオグリキャップ。見に行ってみると、パパにそっくりなんだこれが。乗馬としての基本調教はできているそうだけど、実際に乗れるのは去勢が済んで、K野さんが調教を重ねたあとになる模様。早く乗りたいなぁ。 11時からの相方のレッスンを写真に撮りながら見学。クラブハウスでおしゃべりをする中で、今度の倶楽部休日に、新馬たちと一緒にモンブランも去勢をするという話を聞きました。乗馬として生きてて、今まで牡馬でいたというほうが珍しい話なんですが、あらためて聞くと哀れになってしまう。人間相手には決して暴れたりする馬ではありませんが、放牧中にロッキーをひどくいじめたらしいです。 10時のレッスンから戻ってきたAさんが、「今日は何に乗るの?」「モンブランです。あの馬、動くからいいんですけどね、勝手に動くから自信なくすんですよね」「そうなの」と、にこにこ話を聞いてくれるAさん。「その割には、どうしても内にささろうとするんですよ。隅角とか、絶対外を回ってくれないし」「それは、内方脚の使い方だね」 そうか。じゃあ今日は、モンブランで内方脚をちゃんと使う練習をしよう。 相方がレッスンから上がってきて、昼食。12時半ごろ、モンブランの馬装をしようと思って馬房に行くと、モンブランはまだお食事中でした。 いつもはがつがつ食べるモンちゃんが、けっこうのんびり食べている。通りかかったスタッフのK村さんに「モンブランが食べ終わってくれないんだけどー」と訴えると、「食べるの終わったらお仕事だって分かってて、わざとゆっくり食べてるんじゃないですか」飼い桶がほぼ空になるのを待って、馬房に入ると、モンブランは未練らしく桶の中や周り(それはもう豪勢にこぼしている)を鼻でつつきまわしています。鼻を無理矢理上げさせて無口をつけ、引き手で連れ出そうとすると、歩こうとしません。モンブランは普段、引き手をつけられると自分から歩き出す子なのですが、お昼ご飯を中断させられたと思って不満だったのかも。 裏掘り、ブラシをかけて馬装。毛布とジェルパッドを乗せ、鞍を乗せてみると、ちょっと鞍の位置が後ろにずれている。毛布をずらすと毛並みが逆立ってかわいそうなので、鞍だけ前にずらして、腹帯を締めます。 レッスンまで少し時間があったので、そのままで待機していると、K野さんが見に来て「高階さーん、鞍ちょっと後ろですよー」「ごめん、分かってた。ちょっとは直したんだけど」「分かってたんですかぁ?まぁ大丈夫ですけど」騎乗に差し支えがあるほどずれてはいなかったので、そのまま頭絡をつけて馬場に出ます。 馬場に馬を止めると、K野さんが踏み台を持ってきてくれました。騎乗の邪魔なので、短鞭を腰の後ろに差そうとしているとK野さんが「モンブラン、我慢」と言います。「え、あたし何かした?」「ムチの先がモンブランの鼻先かすってますよ」やば。よく動じないなぁ、モンブラン。 騎乗して、腹帯を締めようとすると、モンブランがすたすた歩き出します。手綱を引いて止まらせて、腹帯を締めようとすると、またすたすた。ちょっと止まっててよ。「できるなら、歩きながら締めてもいいですよ」とK野さんが言うので、モンブランの歩くに任せながら腹帯を締めます。蹄跡に行き当たると、自分で勝手に左手前で出るモンブラン。あなたお仕事分かってるねぇ。 K君の乗った隼鷹(ジュンヨー)、Sさんの乗ったロッキーも蹄跡に出てきて、K野さんの指導でレッスン開始。 ジュンヨーが先頭に立ち、モンブランが2騎目、最後にロッキーの順で蹄跡を常歩で回ります。 モンブランは常歩だとどんどん歩きますが、ジュンヨー、ロッキーだって負けてはいません。よく考えたらこの部班、重い馬が1頭もいない。速歩になったらイケイケになっちゃうかも。 隅角を回るとき、できるだけ外を回らせようと内方脚で押してみますが、やはりなかなか外に出ようとはしません。 巻き乗り、斜めに手前を換えなど常歩のままでやりますが、指示より早く曲がっていったりします。モンブランが勝手にジュンちゃんについていっているとしか思えない。 常歩で歩いていると、K野さんがすーっと蹄跡に寄ってきて、ジュンヨーとモンブランの間に入りました。ジュンヨーを後ろから追うのかな、と思ったけどそんなことはないはず。するとK野さん、クラブハウスにいるうちの相方に「撮りました?」とか言ってる。相方がデジカメを構えていたのに気がつき、フレーム内に入りに来たらしいです。使うぞ、顔写真(笑) 速歩の指示が出たので、ちょっと脚を強めに使って、舌鼓を一回鳴らしただけで速歩が出ます。軽速歩をとって、隅角の手前から内方脚を使いながら、隅角の外側を回らせようとするのですが、やはり内にささろうとする。手綱も外方を開いて、外に出します。前のジュンヨーも速いので、隅角を大きく回らせなくても前が詰まったりはしないのですが、でもやっぱり何か負けたような気分。 「高階さん、体起こして」しまった、また前傾していたらしい。前にF田さんに言われた、「何かしようとすると前傾する」という癖がまた出てきたようです。内方脚に力を入れようとすると、上体が固くなっちゃうんだよなぁ。 速歩に落とすと、「高階さん、体もっと後ろ」指示通りに体を後ろにすると、今度はモンブランの反動についていけない。反動が高いのは分かっていますが、私ってもう少しモンブランの反動についていけたはずじゃなかったっけ。 障害練習して、だいぶ鐙が踏めるようにはなったものの、今度は座れなくなってる。ウェスタンなんかを経験して少しは座れるようになったつもりでいたのに、こんなに座れない人だったのか、私。 軽速歩がつづいて、前のジュンヨーがだいぶやる気になってきたようで、すっ飛ばし始めました。ジュンちゃんが飛ばし屋なのはいつものことだけど、今日はモンブランがつられてる。先頭の時はそんなに歩度が伸びない子ですが、飛ばし屋の後ろだとこんなに速いのかー。特にクラブハウスの前、ここはどの馬もスピードを上げるところで、もちろんジュンちゃんも例外ではありません。モンブランも、「遅れてたまるか!」と言いたげな感じでとばします。手綱を抑えていくのですが、あまり効果なし。この飛ばし方じゃ、脚どころじゃないよぅ。 前の2頭はガンガンに飛ばしまくってしまいましたが、飛ばし屋のもう一角であるはずのロッキーがなかなか追いついてこない、珍しいな。 (あとから考えたら、いじめられたからモンブランに近づきたくなかったのかな。最近のロッキーはK野さんの調教が功を奏して、あんまりぶっ飛ばさなくなったらしいけど) いったん常歩に落として周回、馬を落ち着かせます。あんまりぶっ飛ばすからか、ジュンヨーが巻き乗りして私の後ろに入らせられました。 先頭になって蹄跡を周回、速歩にします。やっぱり先頭だと、さっきのようにすっ飛ばさず、脚を入れないと速歩の歩度が伸びません。 K君とジュンヨーが隊列を離れ、「モンブランとロッキーだけ輪乗り」蹄跡を少し内にそれてみて、蹄跡から2周り内側くらいを維持できるように頑張ってみます。するとモンブラン、さっきまで内に入りたがっていたくせに、今度は蹄跡に戻りたがる。「馬のわがまま許しちゃだめですよ。外方の手綱でちゃんと壁作って、外に逃がさないで」ふざけんな、という勢いでモンブランの顔を内側に向かせ、内方脚を踏み込んで、外方脚を引いて壁にする。基本的なことだけど、すごくモンブランが外に出ようとする力を外方手綱で受けています。その反発する力がちょっと弱くなったのでリリースしてみると、また外に出ようとします。「気を抜いたら馬は自分の好きにしますから、ちゃんと言うこと聞かせないと。それに、もっと前に出さないとダメ」 なんとか輪乗りが安定し始めたかな、という時、「輪乗りの手前を換えて」はっ?輪乗りの手前って何?と、とにかく手前を換えればいいわけよね、と迷いながらも、自分で作った輪に斜めに進入してみる。そのあとはK野さんが手振りで誘導してくれたので、普通の斜手前変換を狭い輪の中でやればいいということが分かりました。 「入るとき、早めに入ってください。輪の中で手前を換えるんですから、最初に大きめに入っちゃうと、出るときも大きく出なきゃいけなくなって、輪が崩れますよ。」図形としては、「二ツ巴」の紋のようになるわけですね。 そこからは、半周ごとに輪乗りの手前変換。蹄跡でやるよりも、手前を換えるタイミングがすぐ来てしまうので、けっこう大変。しかもモンブランは曲がりたがらないと来たもんだ。 脚と手綱を、外方・内方と切り替え切り替えしていると、「外方の拳上がってます」と注意。あっ、それ前にも言われたのに、またやっちゃった。内方の鐙を踏み込むことに一生懸命になってしまうと、体が内方に傾くと同時に外方が上がってしまうようなのです。 けっこうハードだった輪乗りの手前変換が終了し、蹄跡で沈静化。 今日のモンブランはかなりわがままでした。以前に、沈静化のときに手綱を使わず脚だけで巻き乗りができたんですが、今日の状態でできるかどうか試してみよう。 手綱はだらんとしたままで、内方脚を強く使ってみると、なかなか曲がらない。使い続けて、ようやく曲がってくれました。前はもっと軽く曲がってくれたと思うので、やっぱり今日はちょっとわがままみたい。 馬場の中央に整列し、挨拶して下馬。モンブランは今日はこれでお仕事終わりなので、手入れをします。 馬繋場に入って、馬装解除。隣の馬繋場でタイコンチェルト(自馬)の世話をしていたOさんが、モンブランにニンジンや塩(運動後のミネラル補給ということで)をくれました。 念入りに足を洗い、ブラシをかけてやっていると、気持ちが良かったのかモンブランの下腹部に異変が・・・あさってには去勢をするというのに、馬っ気を出しているモンブランがいじらしいというか哀れというか、かわいそうになってしまいました。乗馬の運命と言えばそれまでなんですけどね。 |
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