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(2002.7.20 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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梅雨はもう明けたのかな、ものすごい晴天。そして、ものすごい暑さ。何を血迷ったか、今日の予約は13時と15時。来週乗らない予定なので2鞍にしたのですが、この暑さでぶっ倒れちゃうんじゃないのか、私(昨年の今ごろ、熱中症で救急車に乗った経験あり)。

クラブに到着したのは12時ちょっと前。午前中のレッスンが終わったくらいです。ボードで騎乗馬を確認すると、13時がウィンダム、15時がコスモ。お、やっとコスモちゃんに乗れる。コスモちゃんは良い馬場馬なのですがちょっと敏感なので、ある程度のレベルに達しないと乗せてもらえない馬です。やっとコスモちゃんに乗れるレベルにまで来たかぁ。嬉しい。
それにしても暑い! 少し早めに着いたので、クラブハウスで涼んで水分補給。馬も12時は昼飼いなので、食べ終わった時間を見計らって馬房に向かいます。
ウィンダムはもうごはんを食べ終わっていましたが、呼んでもこっちをちらっと見るだけで体の向きを変えてくれないので、勝手に馬房に踏み込むことにしました。ウィンダムが私をちゃんと認識しているので、遠慮なく左側に回り込みます。無口をつけようとすると首で押してきて、その首がじっとり。あら、ウィンダムずいぶん汗かいてるね。

にんじん色のポロシャツを着ていたので、ウィンダムが喜んでついてきてくれると思ったんですが、いつものように馬房を出たところで立ち止まる。甘かった。でも、お尻を叩いたらすぐ動いたので、やっぱり少しは効果があったのかな。
馬繋場につなぎ、裏掘りをしてブラシかけ。ブラシよりも、汗こきをしてやりたいような感じ。ちょうど近くにいたEさんとしゃべりながら馬装。装鞍はできたものの、確かウィンダムは後肢に肢巻(バンテージ)が必要だったはず。肢巻の巻き方知らないんだよなぁ。
スタッフのK村さんが近くに来たので、「K村さん、肢巻ってどうやって付けるのー」と聞いてみたら、「プロテクターでいいっすよ」と、プロテクターを探してくれたので、それをつけることに。プロテクターなら、障害のレッスンで使うから付けたことがあるから大丈夫なはず。
しかし実際着けようとしてみたら、久しぶりなので忘れてるー。ええと確か、ベルクロのはじっこが後ろを向くように付けるんだったはず。試行錯誤しながらなんとか着け終わると、そろそろレッスンが始まる時間になったので、ハミをかけて馬場へ。

すでに他の2頭は馬場に出て騎乗していたので、急いで騎乗。騎乗と腹帯を締めるのはUくんが補助してくれました。このレッスンの指導はK野さん。Sさんのコスモ、相方のアルフォンス、私とウィンダムの3頭部班です。これなら当然コスモが先頭だな。
コスモ、ウィンダム、アルフォンスの順で蹄跡に出ます。出ようとしたところでK野さんが笑い出して、「いいですけど、肢巻つけなくてもいいんですけど間違ってますよ」「え?」「プロテクターの向き違ってます、これじゃ意味ないですよ」あ。プロテクター、保護面を前に向けて着けたけど、肢の内側を守るもんだったっけ。前肢で後肢をけっ飛ばすかも(シンザンじゃないんだから)とか、いろいろ考えすぎてしまった結果、すごいボケをやらかしてしまいました。K野さんがプロテクターを外してくれて、肢巻なしで蹄跡に出ます。

手綱はゆるめで、蹄跡を常歩で歩きます。このへんでウィンダムは蹄跡を外れて内側に入ろうとすることが多いのですが、今日は真面目に蹄跡を歩いています。暑くてわがままする気力もないのかしら。ウィンダムは基本的にゆったり常歩なので、常に脚を使いながら歩かせます。前を歩くコスモも、最初の常歩はゆっくりな子だけど、ウィンダムでも追いつけてしまうくらい。ウィンダム、今日はけっこうやる気あるじゃないの。巻き乗りではやっぱり少し内にささり気味だけど、いつもよりはマシなようです。
「じゃあ速歩いきますよー」と言われて、脚を強めに入れて歩度をつめ準備。「はやあーし」で舌鼓とともに軽打すると、すぐ速歩が出ました。脚はちゃんと効いてるな、よしよし。

速歩での周回、ウィンダムは内にささることもせず、けっこう調子よく走れています。前のコスモのほうが、レッスンの始めではおっとりしているので、追いついてしまうくらい。これがコスモが調子出てきたらゼッタイ追いつけないんだろうが・・・
しかしウィンダムは、走りながら虫を気にしたり、つまづいてみたり、隣の馬場の新馬に耳を絞って見せたりと、あまり集中力はないみたい。そのたびに腹を蹴って叱ります。
「軽速歩のままでいいですから、各個に巻き乗り」
私は巻き乗りのとき拳が上がるクセがあるので、それに気を付けながら巻き乗り。おお、素直じゃん、コスモと同じタイミングで入れるなんて。円を半分描いて、戻りの半円に入ったとき、アルフォンスがぴたっと止まりました。自分もアルフォンスに乗ったときは同じことをやられているので文句は言えないが、全員が同じタイミングで円を描いていて、後ろのアルフォンスが戻りのときに止まると、ウィンダムと鼻面付き合わす格好になるんだよね〜。ほら、ウィンダムが耳絞った。
相方も当然ながら長鞭を持って、アルを前に出そうと努力はしているようなのですが、巻き乗りのたびに止まる。今日に限ってウィンダムが調子いいものだから、そのたびにアルと鼻面付き合わせてウィンダムが耳を絞る。もう、どっちもいい加減にしてちょうだい、とウィンダムが耳を伏せるたびに腹を蹴って叱りつけます。彼にしてみれば、「なんだよー、俺が悪いんじゃないんだよー」って感じでしょうが、いちいち耳絞るんじゃありません。

「じゃあ、ウィンダムとアルフォンスは蹄跡の中に入ってきてください。Sさん、蹄跡に出て駈歩しましょう」3頭のうち、私と相方は馬場の中央に馬をとめて待機。Sさんがコスモで駈歩をやります。Sさんはほぼ同期入会のお友達ですが、いつのまにか駈歩の巻き乗りまでこなすようになってる。うわー、私まだ発進がせいいっぱいで巻き乗りなんてできないよ。
Sさんが駈歩を終えて馬場中央に戻ってきました。K野さんが、「じゃあウィンダム、アルフォンスの順で蹄跡に出てください。おふたり一緒に駈歩しますよ」え、今まで1頭での駈歩はやったことあるけど、駈歩で部班運動なんてやったことないよー、怖いよー。
(あとで聞いたのですが、アルフォンスは1頭だとなかなか駈歩が出ないので、前に比較的駈歩の出やすいウィンダムを配置したらしいです)
蹄跡に出ると、「じゃあそこから駈歩しますよ。内方の脚ちゃんとつけて、外方引いて。鞭は外方に持ってください」あら、鞭は外方?今まで内方に持っていたから、勝手が違うな。
ウィンダムでの駈歩は2度目になるので、今日は覚悟を決めて始めからサドルホルダーを持たずに頑張ることにしました。手綱を張って、かかとで腹をこすり上げると、あっさり2歩で駈歩が出ました。お、今日は前回ほど耳絞ってる感じじゃないし、この動きならサドルホルダーなしでもついていけるな。今日は、馬の首の動きについていくことを考えてみよう。
なんて考えていると、ウィンダムがどんどん蹄跡を外れて内に入ろうとします。速歩だったら内方の手綱を外に押して、外方を短めに持つとかできるけど、内方の手綱を短くしてるのに、今外方の手綱を短くもったら不正手前の駈歩になっちゃいそうだし、あれ、どうすればいいんだっけ?
おろおろしているうちに、ウィンダムはどんどん馬場の内側に切れ込んで行くので、とりあえず止めるしかないや。
「そんな馬のわがまま許しちゃダメですよー。もう一回蹄跡に出て、速歩から」
蹄跡に出て体勢を立て直し、ふたたび駈歩発進。駈歩は簡単に出るのだけど、半周もしないうちに内にささっていき、馬場中央に入ってしまい、結局止まる。何がしたいのよ、ウィンダム。
「馬の思うとおりにさせちゃダメです、ナメられてますよ。もう一回」
蹄跡に出て、「じゃあまず速歩」とK野さんが言った瞬間、ウィンダムが勝手に駈歩を初めてしまいました。え、私まだ何にも扶助出してないよ、何してんの?大してスピードのある駈歩じゃないので恐怖感はないのですが、これは完全にナメられている。「まだ速歩ですよ、落としてくださーい」とK野さんに言われても、「とまらないよー」手綱を引くだけでは止まらないので、膝を締めて脚を突っ張って、どうにか止められました。
ふたたび蹄跡に出て体勢を整えようとしたら、またもや勝手に駈歩を始めました。これは、さっきさんざん叱られたのでカリカリしてるのかな?でもあんたが叱られるようなことしたんじゃないのよぅ。
ようやく自分の扶助で駈歩を出させたものの、内方にどんどんささっていきます。

いったん駈歩を終えて、ふたたびSさんが蹄跡で駈歩。馬場中央で待機している間、あまりの暑さにくらくらしてきた・・・
Sさんが馬場中央に戻り、「もう一回やりましょうね」とK野さんに言われて蹄跡に出ます。今度はまともに駈けてよ、ウィンダム。発進はちゃんと扶助に従って出してくれましたが、やはり内にささっていく。1周もまともに駈けてないぞ。ついに「どうして中に入ってくるのー」とK野さんに怒られてしまいましたが、どうやっていいのか分かんないんだよぅ。
「じゃあ、最後の1回です。最後はきれいに駈歩してくださいね」気合いを入れて発進、これは楽にできるんだけど、どうしても内へ内へ入ろうとする・・・内方の手綱ひっぱりすぎなのかな。
結局、1周もきれいに駈歩ができませんでした。

3頭部班に戻って速歩。また勝手に駈歩出されたらやだなー、馬もテンション上がってるだろうし。そう思って、脚はあまり入れずに、舌鼓で速歩発進。これで出るから、やっぱりテンション高いんだな。
しかし、もう暑さが限界になってきました。息が切れっぱなしで、全然整えられない。こんなゼイゼイ言いながら馬に乗ってるなんて、紅葉台で襲歩やって以来、いやあのときよりもひどい。
なんとか時間まで頑張り、沈静化。K野さんがひとこと、「ぜんぜん修行が足りーん!」ごもっともです。馬に勝手に動かれてるようではねぇ。
15時からもう1鞍入れてるけど、ゼッタイ体力保たないな、キャンセルしようかな。コスモちゃんに乗れる機会を逃すのは残念だけど。振り返って相方に相談しようと思ったら、重い重いアルフォンスに乗っている相方は、はるか後方。仕方ない、後で言うか。

馬場中央に馬を並べ、挨拶して下馬。下馬しようと、左の鐙に足をかけたまま、右の鐙を外して右足を上げてまたごうとしたのですが、右足が思うように上がらない。右足でウィンダムのお尻をかすってしまいました。でもウィンダム、こういうのは動じないんだよなぁ。
どうにかこうにか下馬、ウィンダムを連れて馬繋場へ帰る途中、頭がずきずきしてきました。この道はいつか来た道・・・水分いっぱい摂って、15時はキャンセルしよう。

ウィンダムはこのあともお仕事があったので、手入れはひづめの裏掘りのみで、馬房に帰します。
クラブハウスに入るなり、ママさんに「すいません15時キャンセルしていいですか」麦茶やスポーツドリンクをがぶがぶ飲んで、アイスノンを借りて首筋に当てたりして、クラブハウスでぐったり。
あとでみんなが「今日のウィンダム良く動いてたじゃない」と言ってくれましたが、良く動いてたというよりは勝手に動かれたんです・・・あんなのを馬術とは言わない。ふぅ。

(76鞍目につづく)

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