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(2002.8.31 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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先週がかなり涼しかったので、そろそろ午前中のレッスンに復帰するかと、今日は11時の予約。しかし、暑さ復活。甘かった。
一時のような酷暑ではないものの、けっこうな暑さの中を倶楽部へ。到着してホワイトボードを確認すると、相方はハイセイコーJR、私はロゼッタ。ロゼッタでは先日ぜんぜん正反動がとれずに苦労しているので、今日も練習させてもらうかなぁ。

着替えをして、ロゼッタの馬房に向かいます。「ローゼちん」と声をかけながら馬房に近づくと、ロゼッタはこっちを見ていました。そういえばこの子は馬房でお尻を向けているのを見たことがないなぁ。扉を開け、無口を付けて引き出します。
あれ、ちょっと足音がヘンだな…つないでから足下を見ると、右前脚の蹄に蹄鉄が見えません。裏掘りをするために鉄爪を持って右前脚を上げさせると、やはり蹄鉄を履いていなくて素足でした。釘はついているから、落鉄したんだなぁ。ロゼッタは来たときから蹄の質が悪く、蟻洞(蹄の固い部分に、蟻の巣のようにすき間ができてしまう病気)ぎみなので外れちゃったのかも。まぁ、馬場は砂なので大丈夫だとは思うけど。
さらにロゼッタの蹄は扁平足というか、他の馬に比べて平べったいので、蹄鉄のないツメって掘るところがない。

ブラシかけをすると、ロゼッタは少し虫を気にしている様子。前回と同じく、首の右側のたてがみの下がかゆいらしくて、ブラシに首を押しつけてきます。
ブラシを終えて、胸がいとマルタンガールを先に着け、鞍を置きます。鞍の位置を調整している間鎖をしゃぶって遊んでいたロゼッタですが、腹帯を締めると少しだけ噛みつこうとします。「あーいやだ、いやだねぇ、はいはい」となだめすかしながら腹帯を締めると、すぐおとなしくなりました。基本的におとなしい馬ではあるのです。
簡単にハミをつけ、馬場へ。

馬場に出てマルタンガールを装着しているとU村くんが手伝いに来てくれました。踏み台は他の人が使っていたので、「足上げして」とU村くんに頼みます。左足のすねを持ってもらい、「1、2、3」でジャンプと同時に持ち上げてもらうのですが、私のジャンプのタイミングが遅れてしまい、持ち上げるU村くんには重さがかかってしまいました。「ごめーん、自分で1、2、3とか言っときながら遅かった」と謝ると、「1、2、3、4くらいで飛んでましたよ今の」と苦笑されました。
馬場に馬が揃ったので、レッスン開始。今日の指導はK野さん、馬は新人のYさんのアルフォンス、相方のハイセイコーJR、私のロゼッタの3頭。重い馬だらけの部班…思いやられます。

K野さんの指示で、JR、ロゼッタ、アルフォンスの順で蹄跡へ。ロゼッタの発進はいつも重いので、JRが発進すると同時に発進の合図を送るくらいでちょうど後ろにつけました。でも蹄跡に出るところで立ち止まる。仕方ないので、脚を入れて歩かせます。「もっと蹴っていいですよ、どんどん歩かせて、ムチも入れて」自前の短鞭、先に着いている革が広いので大きい音がするのですが、それをぴしぴし言わせて歩かせます。K野さんの前を通るときだけちょっと元気が良くなるのは、K野さんが追いムチを使っているのか、ロゼがいい子ぶりっこなのか。
それでもなんとかJRについていけているので、良しとしよう。

しばらく歩かせていると、「歩度をつめ、はやあーし」どうにか2歩くらいで速歩が出たのですが、すぐ止まる。ムチで叱って、また走り出します。すぐ軽速歩の指示が出たので、どっかんどっかん脚を入れながらエンジンをかける。よしよし、JRについていけてるじゃないの。後ろのYさんが経験の浅い上に、重いアルフォンスなので、あんまり引き離さないよう、私もJRから離れすぎないよう距離を保ちながら走ります。
アルがよく止まってしまうようで、K野さんがアルにつきっきりになっています。こっちは自由に走れるけど、後ろがいるってことはつっかえるわけにはいかないから、ちゃんと走らせないと。
「軽速歩のままでいいですから、順次巻き乗ーり」
前のJRがなかなか曲がらない。「外方の拳上がっちゃダメですよ、壁が作れないから絶対曲がりませんよ」と相方が注意を受けていますが、それは私も他人事ではない。内方はちょっと控える程度、外方を下げ気味にしっかり押さえると、ロゼッタはあまり脚を使っていないのに曲がってくれました。
ですが、円の途中で常歩に落ち、蹴ってもムチを入れても速歩が出ない。「曲げようと思うよりも、前に出して下さいねー」ロゼッタの場合は、そっちのほうが大事なんだな。
何度やっても必ず常歩に落ちてしまうので、ついにK野さんに長鞭と取り替えられてしまいました。長鞭を内方の腹の下に軽く入れながら巻き乗りをすると、ようやく上手くいきました。

「速歩におとして。体後ろですよー」
頑張って体を後ろに倒し、反動を受けます。「腰丸めちゃダメですよ、ちゃんと立てて」お尻の上のほうまで鞍につけて、べっちゃり座る感じになっていたみたいなので、あわてて腰を立てます。でも、つい腰を反らすクセがあるので、反らさない程度にゆるめつつ、頑張って姿勢を整えてみます。相変わらずお尻はぼんぼん跳ね、その反動で足まで鐙の上で跳ねるくらいだけど、頑張って我慢、我慢。ロゼッタで反動がとれれば、ほかに怖い馬はモンブランくらいのものだもん。
「ロゼッタ、もっと歩度つめて。もっとゆっくりでいいですよ」とK野さん。さっきはYさんにつきっきりだったのに、速歩になったとたん私につきっきりになっているみたいです。やっぱり前回ロゼッタで正反動ができなかったのを考慮して、上達させようとしてくれてるんだろうな。
やっぱり反動はとれないけど、少なくとも軽速歩と速歩で手綱の持ち位置を変えないですむ分だけ、肘の開閉はマシになっているんじゃないだろうか。

軽速歩と速歩を織り交ぜながら走ります。速歩でどんどん跳ねてしまっているけど、前回よりは耐えられる。「体全部動かして」首、肩、体のあらゆる可動部をゆるゆるにして、反動ごとに上下するように意識します。足が反動で鐙から外れそうだけど、あっ、かかとが下がってないや。かかとを下げっぱなしにして固定するんじゃなくて、反動ごとにかかとを踏み下げるのが本当だよな。体全部動かすっていうのは、ここのことも言っているに違いない。
ずっと我慢して座っていると、いい加減座骨が鞍にぶつかって痛くなってくるのですが、ふっと痛くない瞬間がありました。反動2回くらい、ほんの1秒くらいのものでしたけど、鞍にぶつかる感じがない。今、もしかして正反動とれてたかな?

速歩と軽速歩の練習に終始し、今日のレッスンはアップ。ロゼッタはよく走ってくれて、後ろのアルフォンスを引き離さないように隅角の外めを大きく回らないといけないくらいでした。
蹄跡を手綱を伸ばしたまま歩いていると、K野さんが「今の座れた感じ、忘れないで下さいね」えっ、ってことは、「座れてた?」「一瞬ですけどね。それは自分が一番分かってると思うんで」じゃあさっきの一瞬、お尻が痛くなかったときがやっぱり座れてたんだ。今回は1秒だったけど、前にK野さんに言われたとおりにこれが45分のうち3分になって、ちゃんと座れるようになっていくのかな。まだ鍛えてもらわないとなぁ。
2周くらいしたところで、ロゼッタが勝手に馬場の中央に入っていきます。「まだ終わりだって言ってないよー」と蹄跡に出そうとすると、ちゃんと馬場の中央で停止しようとする。勝手に自分で終わろうとしないでよ、ロゼ。
もう1周してくると、また勝手に馬場中央に入ろうとする。あんた時計読めるでしょ。
なんとかまた蹄跡に出して、もう1周。今度はちゃんと指示で馬場に入ります。整列して挨拶し、下馬。お疲れさまでした。

(86鞍目へつづく)

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