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(2002.10.13 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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今日と明日は、有志で合宿レッスン。日の出乗馬倶楽部のそばには貸しバンガローがあり、そこに宿泊して乗馬しまくろうという企画です。企画・幹事は誰あろう私たちとI夫妻なわけですが(笑)。
I夫妻にはよく車で送っていただくのですが、お互いにけっこう自宅と倶楽部との距離があるので、「帰りを気にせずに乗りまくって、ついでに飲みまくるのって面白いよねー」という冗談から始まった企画でした。
倶楽部からも「全面協力しますよ」という有り難い言葉をいただき、I野先生やK野さんにも企画協力をしてもらって、結果的に20人近い参加者となりました。
これだけの人数が一度に集まると、レベル別に分けることができて、レッスンを受ける側も教える側も楽。ふだん日の出ではレベル分けをしませんが、「部班だと上級者に迷惑をかける」と気がひけていたらしい初心者さんたちには、特にレベル分けが好評だったようです。
(それを見学していた中級レベルクラスが、「いいなぁ、あっちに入って基本から教えてもらおうかなぁ」とうらやましがっていたことを、彼らは知る由もありません)

さて、本日の自分の騎乗は2鞍。ふだんなら馬装などを考えて間に1時間挟むところですが、今日は集中レッスンなので、配馬から都合をつけた結果、13時・14時と連続騎乗することになっています。
13時、1鞍目のレッスンはロッキー。幹事なのでばたばたしながらも、12時40分頃、ロッキーの馬房に向かいます。
ロッキーは馬房の中で、膝を折り曲げて座り込んでいました。馬が昼間っからこういうポーズをしていることは珍しく、そうとうお疲れのご様子。って言ったってあんた、今日は午前中1鞍しか仕事してないじゃないの。
馬詮棒を外し、馬房に踏み込んでも、横目でちらっとこっちを見ただけで「お仕事なんかしたくないんだもーん」と座ったまま顔をそむけるロッキー。「ちょっとロッキーちゃん、お仕事なんだけどー」と声をかけてみても、全然立ち上がろうとしません。
こういうときK野さんがやるように、両手を大きく下から上へ振り上げてみても、ちょっとこっちに顔を向けただけで、また顔をそむけてしまいます。仕方がないので、座ったままで無口をつけ、引き手をつないで、引き手をちょっと引っ張ってみたのですが、それでも立ち上がらない。やばいなぁ、時間が迫ってきた。
舌鼓したり、両手を振り上げたりしていると、ようやく仕方なさそうにゆっくり立ち上がりはじめました。あんまり時間がかかったので、バイトのK田くんが「大丈夫ですか?」と心配して見に来て、「やっと立ったよー」と馬繋場へ。
ロッキーは馬装には手がかからない子なので、急いで蹄の裏堀り、ブラシかけ。毛布や鞍を置いている間に、K田くんがマルタンガールを装着してくれました。
急いでハミをかけようとすると、もう少しでハミがかかるというところで、ロッキーが首を上げてしまいます。この子は普段、自分からハミを噛みにくる子なのですが、珍しいな。「お前はアルフォンスかっちゅーの」と鼻面を軽くたたいて叱り、もう一度ハミを噛ませると今度は大丈夫でした。やっぱりお仕事に気が進まないご様子。

時間ぎりぎりで、馬場に出ると他の馬はほとんど準備ができていました。踏み台を持ってきてもらい、急いで騎乗。鐙の上に立ち上がってみると、ちょっと鐙が短いみたい。K野さんが腹帯を締め直してくれたので、「鐙短いや」と訴えると、「そうですね」と、2穴長くしてくれました。
今日の集中レッスンでは、4〜5名を1班として割り振りがしてあります。自分の班は5名で、ジュンヨー、モンブラン、ロッキー、美星、ウィンダムの順で蹄跡に出ます。今日の指導はK野さんです。

常歩で歩いていると、ジュンヨーもモンブランも歩くのが速い馬なので、どんどん前から離れていきます。ロッキーは最初の常歩はなかなか進めない子ですが、今日は特に歩度が伸びない。脚を強めに入れても舌鼓を使っても、なかなかモンブランに追いつけません。
「速歩出していいですから、前の馬と1馬身まで追いついてください」K野さんの指示で、ちょっと脚を強めに入れると楽に速歩が出ましたが、前に追いつくと勝手に常歩に落ちるロッキー。
「1馬身ですよ、1馬身は思ってるより狭いですからね」
うぐ、今日のK野さんはしょっぱなからキビシー。

1馬身の感覚を保ったまま、全頭で速歩。ロッキーは反動が少ない馬なので、正反動がだいぶ楽です。
お尻は辛くないんだけど、鐙がよく外れます。外れるというか、踏んでいられない感じ。最初は踏むのが下手くそなせいだと思ったんですが、ちっともかかとを踏み下げることができません。
常歩の指示が出て、「ロッキーだけちょっと中に入ってきて下さい」指示のままに馬場中央に馬を入れると、「鐙長かったですね」良く見てるなぁ。鐙革を短くするのに、「2穴くらい?」と聞かれて、「ううん、さっき2穴長くしたから、とりあえず1穴で」1穴だけ短くしてもらい、列に戻ります。

鐙を短くしたので、だいぶ鐙が外れなくなったんですが、それでも右は外れやすい。
左手前だと左ばっかり踏んじゃってるのかな、とも思ったんですが、右手前に変わってもやっぱり右が外れます。ということは、自分の踏み方に問題があるということだ。体のバランスが悪いのかも(余談ですが、営業職時代にショルダーバックを左側にばかりかけるクセがあったとか、足を組むときいつも左脚が上に来るとか、そういうことが関係してるんじゃないかと思って、気を付けてはいるんですが)。
軽速歩をとって、どんどん走らせます。
しかしあまりやる気のないロッキーを走らせるのには、けっこう脚をがんがん入れないと動きません。なんか、すでに息切れしてるんですけど、私。これで2鞍連続なんて、生きていられるんですか。

走っていると、あれっ、ロッキーが首を下げる。日の出に来たばかりの頃のロッキーは、首を下げてがんがん走っていたそうですが、それとはどうも違うよう。これって、ロゼッタがサボりたいサインと同じじゃん。
案の定、ロッキーの歩様がだらけてきました。うーん、今日はやっぱり気持ちがお仕事モードじゃないんだな。軽くムチを入れるとちゃんと走りますが、あまり歩度が伸びない。蹄跡の内めを走らせて、前との距離を保つようにします。
と、ロッキーが前につんのめりました。びっくりして「うわ」と思わず声が出ましたが、上体のバランスを後ろに落としてこらえます(こういうとき、すでに「きゃー」なんて声は出ないようになっている)。どうも両前脚でつまずいたようです。
私もびっくりしましたが、本馬もびっくりしたらしく、それ以降は真面目に走ってくれました。

「じゃあ今度は、間を3馬身にしてください」
気持ちが乗ってきたロッキーちゃん、けっこう抑えないとなかなか3馬身は開かない。1歩ごとに手綱を握り、ようやく抑えます。
「今度はまた間を1馬身にしてください」
今度は一生懸命馬を追って、前の馬との距離を縮めます。
それで1周ほど走るとまた、「間を3馬身で」馬の歩度を伸ばす、詰めるの応用だと思うのですが、目印がくっきり分かりやすいだけに、けっこう難しい。やっぱ今日の指導はハードだよぅ、K野さん。

ロッキーは小回りのきく子なので、手前を換え、輪乗り、輪乗りの手前を換えなどの方向転換は苦労しなかったのですが、何しろ今日のこの子はやる気がなかった。それでけっこう体力消耗しました。
ようやく50分のレッスンが終わり、挨拶をして下馬。
しかし次のレッスンは違う馬に騎乗するので、次のレッスンまでの10分間で馬を取り替えなければいけません。
私が次に乗るのはモンブラン、今私が乗っているロッキーはSさんに行きます。
たまたまロッキーはモンブランの隣りに入っていたので、私が下馬するとK野さんが「高階さん、これ」と言ってモンブランの手綱を渡してきました。とりあえずロッキーの手綱を持ったままで、モンブランの手綱の端を受け取り、モンブランの手綱を離したK野さんにロッキーを預けます。
(92鞍目につづく)

↓日の出乗馬倶楽部の馬場。
このレッスンで使ったのは右側です
日の出乗馬倶楽部の馬場

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