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(2002.10.26 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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朝、雨の音で目が覚めました。天気予報は雨だと言っていたものの、どうにか保つのではと思っていたんですが…でも、うちから日の出はけっこう遠いので、天気が違うことは往々にしてあります。一応向こうの天気を確かめるため、倶楽部に電話。「あら、降ってないわよー、西の空が明るいし。そっちはそんなに降ってるの?」というママさんの言葉を受けて、倶楽部へ向かいます。今日の予約は13時と16時ですが、来月の運動会の打ち合わせもありそうなので、少し早めに出ました。

11時過ぎ、武蔵増戸に着いてみると、やっぱり小雨は降っていましたが、さっき降り出したばかりという様子。これなら13時にはどうにかなるかな。なるといいな。
倶楽部に着いてみると、ブーツの手入れをしていたママさんが「どうですか、調子は」「えーと、いろいろありすぎて…どの件でしょう」「全部かな」先々週、おなかを壊して騎乗をキャンセルしたこと、先週ペットのハムスターが死んで騎乗をキャンセルしたこと、などをお気遣いいただいたわけです。
ホワイトボードで騎乗馬を確認すると、13時がロゼッタ、16時の障害は当然のようにアルフォンス。ロゼッタはここのところ跛行で出たり出なかったりしていたので、けっこう運動不足なはず。先々週の集中レッスンのときにも、馬房の扉の鎖がゆるんでいたのをいいことに、ロゼッタがひとりで勝手に馬房を出て、馬場へ出てきてしまったことがありました。湿った馬場で砂あびをして、ほっぺたを泥で真っ黒にして満足げな顔のロゼッタを見て、「外へ出たかったんだねぇ」とみんなで笑ったものですが。

昼食を摂りながら運動会の打ち合わせをして、プログラムの構成を考えていると、オーナーから「もうやめたら、時間だよ」と言われ、慌てて時計を見ると馬装の時間。雨はどうにか上がったようです。先週、障害用にボディプロテクターを買ったのですが、「できれば普通のレッスンでも着けて、慣れておいたほうがいい」というママさんの勧めで、プロテクターを着込んでロゼッタの馬房へと向かいます。
ロゼッタは馬房の中で顔を扉にくっつけていて、声をかけるまでもなく「何?」という顔でこちらを見ています。扉を開けて無口をかけ、馬繋場へ。馬繋場に頭から入り、ぐるりと一回転して止めようとすると、そのまますたすたと馬繋場を通り抜けようとするロゼッタ。「待ーてっ」と引き手を引っ張って止まらせましたが、もう馬繋場をだいぶ抜けてしまっています。仕方がないので、もう1回転して今度はちゃんと止まらせ、馬繋場につなぎました。もしかして、あまり使ってないからわがままになってるかも?

そろそろ冬毛が出始めたのか、ただでさえ毛深いロゼッタが今年もぬいぐるみのようになり始めています。一緒のレッスンに出るAさんは美星に騎乗しますが、「今日の美星は跳ねるらしいよ、ひとり落としたらしいしねぇ」と楽しそう。スタッフのA木さんに、「ロゼもあんまり出てないから、跳ねるのと違う?」と聞いてみると、「そうだねー、ちょっと元気かも。でもいろんな人が乗ってないから、クセが抜けてて素直らしいよ」「ほんと?この馬が素直だったら、そんな乗りやすい馬ないって感じ」「ただちょっと物見するかもしれないから、気を付けてね」

手入れと馬装を終え、時間がきたのでハミをかけます。ロゼッタはハミは素直に入れさせてくれるのですが、ハミが入ったあとにがちゃがちゃ噛んで遊ぶので、なかなか鼻革が締められない。どうにか鼻革を締めて、ロゼッタを馬場へ出します。
いつもはのろのろと馬場へ出るロゼッタが、今日は私を追い抜きそうな勢いで元気良く歩いている。おや、今日はやる気だね?
今日は馬場の区切り位置がすこしずれていて、左図でみて右側の馬場が3分の2程度に狭く、その分左側の馬場が広くとられています。今日はビジターさんが多いようなので、右側の狭い馬場は初心者さん用みたいです。左側の馬場に出ると、K村さんが踏み台を持ってきてくれたので騎乗。「腹帯自分で締められる?」「やってみる」と、自分で締めてみましたが、あともう1穴というところで、なかなか金具が穴に入らない。苦戦しているとK野さんが「できないですか?」とやってきて、締めてくれました。

今日の指導はK野さん。相方のジュンヨー、私のロゼッタ、Aさんの美星の順で左手前で蹄跡に出ます。ふだんはものすごくおっとりした常歩をするので、ばしばしムチを鳴らして歩かせるのですが、今日はムチを鳴らすまでもなく元気に歩いています。常歩でしばらく歩いていると、馬場の幹線道路に面したところで、突然ロゼッタが横っぱね。油断していたので、ちょっとびっくりしました。ロゼッタは驚いてもあまり派手に跳ねない子ですが、今日はけっこう派手に跳ねたのは、やっぱり元気が余っているのかなぁ。速歩の1歩目とか、駈歩の1歩目とかが怖そう…
「ロゼッタ巻き乗りして、美星の後ろ」ジュンヨー、美星、ロゼッタの順に入れ替わって歩きます。

「それじゃ速歩いきますよ」速歩もすぐには出ませんでしたが、3〜4回の軽打で出ました。すごい、今日のロゼッタは軽い。軽くて怖いくらいです。でも体の小さいロゼッタ、すぐ前の馬と距離が空いてしまう。「ロゼッタ、もっと前に出して」軽速歩をとって、頑張って走らせますが追いつけないので、ショートカット。特に幹線道路沿いはさっき跳ねた場所で、ロゼッタもそれを覚えているはずなので、ちょっと内めを通ることにします。
軽速歩をとりながら、馬の肩をみて手前を確認するのはクセになっていますが、ロゼッタの方の動きってすごく分かりにくい。肉づきの薄い小さな馬で、肩がごつごつしているから分かりやすそうなものですが、両肩ともごつごつだからかえって分かりにくく感じます。自分では手前を合わせたつもりなのに、「ロゼッタ、手前〜」とK野さんに注意されてしまう。うーん。
今日のロゼッタは割と動くので、あまり短鞭をびしばし鳴らさないでいたら、K野さんに長鞭と取り替えられてしまいました。確かに、ときどき注意を促すくらいなら、長鞭のほうが効果的。

「軽速歩のままでいいですから、順次巻き乗り」やべ、前の馬に追いついておかないと、巻き乗りがうまく巻けなくなっちゃう。 頑張って歩度を伸ばして美星に追いつき、巻き乗り。長鞭で軽くロゼッタのお腹を刺激しながら巻きますが、ロゼッタったら美星の蹄跡よりも内側を回る。本当は前の馬よりも外側を回るのが巻き乗りの定石ですが、外を回ると遅れそうだしなぁ。「ロゼッタ、もっと前に出して〜」とK野さん。
蹄跡に戻り、しばらく軽速歩で走ると、「そのまま、順次輪乗り」前について輪乗りをはじめると、「同じところ走って、蹄跡作っちゃいましょう」前の馬の通ったところを外さないように走れってことか。歩様の小さいロゼッタではきついのですが、頑張って美星の後ろを走ります。

もとの蹄跡に戻り、速歩。ロゼッタの反動はかなり高いのですが、前回よりもお尻がぼんぼん跳ねてないかも。「ロゼッタ、もうちょっと体後ろです」もうちょっとね。上体を倒しながら、今までの「もっと後ろ」が「もうちょっと後ろ」に変化したことに気がつきました。だいぶ前よりマシになってるのかな?
「速歩のまま、輪乗り」蹄跡の内側に入って輪乗りをしていると、少しずつお尻が楽になってきて、ほとんど跳ねない時間が数秒続きました。あれ、これって座れてないか、私。
と、一人で感動していると、「ロゼッタ止まりますよー」あら、手綱に力がかかると思ったら、ロゼッタが首を下げ始めている。これはロゼッタがさぼりたいサインなので、脚を入れて長鞭をちょっと振って見せます。それでちゃんと走り始めたら、さっきほどは座れませんでした。アルフォンスの時もそうだけど、馬がやる気のない歩様のときは反動が少なくなって座りやすいらしい。K野さんの言う、「座れてる感じを覚える」ためにはいいかもしれないんだけど。

「じゃあAさん、駈歩行きましょう」この部班の中で一番先輩のAさんが、美星で簡単に駈歩をします。私たちよりも要求されるレベルが高いので、いろいろな細かい指摘を受けているよう。その間、相方と私は馬場の内側で馬を止めて待っていますが、ロゼッタが首を下げて遊びはじめます。やだな、集中力の切れた状態になったら駈歩出しにくいかも。
相方が駈歩に出ていき、数周駈けて駈歩のまま巻き乗りをし、終了。そこでK野さんが私のほうに向いて、「ロゼッタちょっとだけ駈歩しましょうか」レッスンの冒頭でロゼッタが跳ねたりしてビビっている私が、駈歩の一歩目は思いがけない動きをするかもしれないとびくびくしていることなどお見通しらしい。
左手前で蹄跡に出ると、「最初ちょっと軽速歩。馬が動く気になったら駈歩しましょう」やっぱり今の待ち時間でロゼッタの集中力が切れているらしい。半周ほど軽速歩したところで、「はい、一度常歩。そこから駈歩行きましょう」左のかかとを馬のはらにつけて、右の脚を少し引きますが、速歩が出ました。「はい止めて、やり直し。一度馬にムチ入れて」ロゼッタをとめ、姿勢を正してもう一度。しかし、また1歩目は速歩。K野さんはそのまま駈歩が出るまで待ってくれるなんてことはなく、「はい止めて。かかと離れてますよ、ちゃんと付けて。馬の耳ちゃんと見てくださいね、かかと入れて馬が反応してから外方脚引いて」「はい」言われたとおりに内方のかかとをずっとくっつけるつもりでいると、どうにかこうにか駈歩発進。ですが、2歩も行かないうちに「はい、いいですよ。もう一回やってみましょう」してみるとK野さんは、私に駈歩をやらせたいのではなく駈歩発進をマスターさせたいのだな。
なんどもトライして、駈歩発進ができたのはようやく2回だけ。肉の薄いロゼッタには、かかとをつけっぱなしにしておくのが難しいような気がする…ゼッタイ体固くなってるんだろうな、今。

幹線道路側の蹄跡で、速歩から常歩に落とす指示。ラチ沿いで常歩に落ちた次の瞬間、ロゼッタが軽く跳ねました。冒頭の跳ね方ほど大きくはありませんでしたが、やっぱり元気が余ってるのかなぁ、と思ってよく見ると、外方に握っていた長鞭がラチに当たって、ロゼッタの体に触れたらしい。これは私が悪かった、ごめんよ。
そのまま手綱を伸ばし、沈静化。だいぶ気が済んだのか、沈静化ではだいぶゆっくり歩いていましたが、いつものロゼッタから考えればやっぱり元気でした。

(94鞍目につづく)

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日の出乗馬倶楽部の馬場

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