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(2002.11.9 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
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いよいよ明日は運動会。今日は障害レッスンは中止なので、15時から1鞍馬場レッスンを入れています。レッスン後に明日の最終打ち合わせなどもありそうだし、明日は早いしで、今晩は倶楽部近くの国民宿舎に宿泊することにしています。

13時過ぎ、倶楽部に到着。心配された雨は大丈夫そうですが、風が強く、枯れ葉が馬場を舞っています。イヤだなぁ、風が強いときに馬に乗るの。
今日の配馬はモンブラン。明日運動会に乗る馬と同じ配馬になっているようです。
着替えをして、馬装に向かうまではしばらく時間があるので、クラブハウスわきでしばらく雑談。ちょうどK野さんが休憩していたので、前回の疑問点をぶつけてみることにします。
「K野さん、先週モンブランに乗った時さ、速歩で歩度を詰めるやり方、『間違ってるけどいいです』って言ったじゃん」「ああ、はい」「間違ってないやり方ってどんななの?」「それはねぇ...すごく難しいんですけど」「す、すごく難しいの?座骨とか使うの?」「ハミ受けなんですよね。ハミで受けて、脚で出すんです」「うわ〜...まだハミ受けなんて分からない」「脚で出してハミで受けて、抑えすぎと思ったらちょっとゆるめて、半クラッチみたいな感じですね。その緩めるのも、1から2じゃないんです。1から2の間に、さらに10段階くらいあるんですよ。それくらいちょっとずつちょっとずつ。いっぺんに緩めるんじゃなくて、『緩めよう』と思っただけで少しは緩んでるんですから」
K野さんは一生懸命説明してくれますが、これを感覚としてつかむのには、私のレベルではまだまだって感じ。「まだ私には難しそうだから、将来的にじっくり教えてくれる?」「そうですね、将来的にね」
「座る」という感じが鞍数を重ねて少し分かってきたように、もっと鞍数を重ねて少しずつ分かっていくものなのだろうと思います。だから今は焦らないことにしました。

時間になったので、モンブランの馬房へ。いつもどおり馬房の扉を開けて、顔をこっちに向けたモンブランに無口をつけ、引き出します。馬繋場につなぎ、蹄の裏堀りとブラシかけ。確か午前中はビジターさんを乗せていたはずですが、オガが背中についてるところを見ると、昼間寝転んでたらしい。おなかがいっぱいだとおとなしく馬装させてくれるモンブラン、あっという間に鞍をつけ終わってしまいました。
時間まで待ってハミをかけ、馬場に出します。
今野さんが踏み台を持ってきてくれて、騎乗。今日は腹帯を自分で締めます。モンブランの腹帯の託革(鞍から出ている、金具につなぐ革ひも部分)はちょっと厚みがあって堅く、自分一人ではやりにくいのですが、今日はなんだかできてしまった。あとでK野さんが腹帯を確認に来てくれましたが、直されなかったし。

今日の部班はSさん(女性)のコスモ、Iさんのジュンヨー、Sさん(男性)のアルフォンス、相方のダンス、私のモンブランの5頭。指導はK野さんです。
馬場に揃った馬を眺めて長いこと悩んでいたK野さんが、コスモ、ジュンヨー、ダンス、アルフォンス、モンブランの順を指示。ひえー、一番後ろか…。左手前の常歩で蹄跡に出ます。
常歩で歩いていると、モンブランがどうしても蹄跡から外れようとしません。前のアルフォンスに乗っているSさんは上級者なので、アルを蹄跡の外めにきっちり回らせていて、けっこう遠回りしているのに、モンブランは遠回りしてくれません。隅角のかなり手前から内方の手綱を固め、外方の手綱を開いて内方脚で押し出しているつもりなのですが、ごくたまにしか成功しない。仕方ないので、そのごくたまに成功したときには首をたたいてほめ、少しでも学習してもらうことに。
それでも遠回りするアルフォンスのお尻にくっつきそうになるモンブラン、やめてよ、アルフォンスは後ろからあおられるの嫌いなんだから。モンブランの元気が良さそうなので、持っていた短鞭はK野さんに取り上げられました。

「歩度をつめ、はやあーし」もうK野さんの声だけで速歩が出そうになるモンブラン。前の馬が速歩を出すまで待たせてから、速歩の指示を出します。
普通に脚を使うと、前の馬にくっついて走りたいモンブランはアルフォンスのお尻にくっつかんばかりになります。ダメだってば、間は1馬身とらないと。手綱を控えると、私が抑えすぎたのか、抑えられたのが気に入らないのか、隅角に差し掛かるところでいちいち常歩に落ちます。それとも、前のアルフォンスにぶつかりそうだと思って、自分で勝手に常歩に落としているのか。だいたい、アンタが隅角を外に出てくれないから、アルにぶつかりそうになるんでしょ。
隅角ごとに常歩に落ちそうになるモンブランを蹴っ飛ばして走らせましたが、巻き乗りでついに止まってしまいました。蹴って叱り、歩かせようとしましたが「ボロですね」とK野さんに言われ、しっぽを見ると上がっている。なぁんだ、ボロがしたくて止まりたかったのかぁ。それはすまなかった(本当なら、止まらないでボロができるようになってほしいけど。)

K野さんの指示を聞き逃してしまったんだけど、前の馬を見ているとどうも輪乗りになっているらしい。アルにくっついて、そのまま速歩で輪乗りをします。
「モンブラン、もっとつめて」速歩で座れるように、さっき教えてくれたことを実践させようとしてくれているのでしょう。ハミ受けの感覚はまだ分からないので、とりあえず手綱を控え、脚を使ってみます。「脚に力入りすぎですよ」うーん難しい。
モンブランは巻き乗りのとき、どうしても内側に入って来たがる馬なので、本来は外方の手綱を壁にするべきところ、内方の手綱を壁にして外方の手綱を開いて、曲がる指示は脚だけで出すことに。内方の脚でぼすぼす蹴ってみるのですが、あんまりモンブランのやる気が感じられません。

今日のメンバーは割と上級者が多いけど、強風だから駈歩はないだろうな。
ひたすらアルフォンスにぶつからないこと、隅角を外に回すことに集中しながら軽速歩をとっていると、蹄跡のちょうど対角線上あたりで異様な気配がして、K野さんが「体起こして!」と言っている、その方向を見ると相方の乗ったダンス君が駈けています。あらら、かかっちゃったんだ。こっちも自分の馬が釣られて駆け出さないように、停止して手綱をがっちり抑えます。ダンス君は風が強くてイヤだったのか、何かに驚いたのか。かかったとは言っても、蹄跡どおり駈けていたので、追いついてきて止まりました。ダンスくんが先頭でしたが、最後尾の私たちの後ろになり、そのまま部班はコスモ、アルフォンス、モンブラン、ダンス、ジュンヨーの順に入れ替わります。
あとで相方に聞くと、「もともと風でイライラしてて、そこにキャンディ(倶楽部の看板犬)が吠えたのと、自分が軽速歩でお尻を上げたのが同時だったから、きゃーって行っちゃった」ということだったらしいです。

コスモを先頭にして、左手前で軽速歩。クラブハウスを通りすぎるあたりで、コスモが1周ごとに必ず跳ねます。他の馬よりも臆病なところがあるらしいので、強風でびくびくして、もう何もかもイヤになっているようなのですが、必ずその場所で跳ねるのには何か理由があるはず。今日はそこに明日使う板障害が置いてあって、そのそばを走り抜けると砂が飛んでぱちぱち言っていたので、その音がイヤだったのかな。
時間がきたので、常歩におとして沈静化。蹄跡どおりに歩くと、モンブランは速歩の出そうな勢いで歩くので、ゆっくり歩くアルフォンスにつっかかってしまいそう。
「沈静は別に、蹄跡どおり歩かなくてもいいですからね」とK野さんが言ってくれたのをいいことに、蹄跡の少し内側を歩かせます。
他の馬も、それぞれの速度にあわせて馬場の内側を歩いたりしていたので、ほとんど自由運動。「じゃあ馬場に入ってきてください」と言われ、「どこから入ろう?」ちょうどコスモのSさんと同じような位置取りで、Sさんが「あたしアルフォンスの向こう」と言うので「じゃあ私はその向こう」と、続けて馬場中央に入ろうとしました。コスモはきれいにアルフォンスの隣りに入ったのですが、モンブランはコスモの真後ろについて行こうとするので、それをなんとか外してコスモの左隣へ。しかしずいぶん近くに馬体が並んでしまいました。びくびくちゃんのコスモに近づきすぎるのは危険なので、Sさんが「あんまり近くに来ないで〜」「ごめんなさ〜い、だって他の馬の後ろにくっつくしかできないバカ馬なんですぅ」と弁解すると、K野さんが「でも斜め横足できますよ、モンブラン」「う。マジ?あたしの技量のモンダイなわけね」

この日のモンブランは連続でお仕事なので、そのまま手入れなしで馬繋場に繋いでおき、次のレッスンへ出ていきました。
次のレッスンでは強風のためなのか、ロゼッタが放馬。ずいぶん長いことつかまらず、駈け回っていました。同じ馬場で駈け回られると、他の馬も興奮するからちょっと危険。この時間にモンブランに乗っていたのは初心者さんだったので、何もなければいいけど…。ロゼッタがつかまったのを見届けてから、更衣室で着替えをしていると、馬場の方がなにやら騒がしい。着替え終えて馬場に出てみると、モンブランに乗っていたはずのTさんが落馬しているじゃありませんか。うわー、やっちゃったか。私が叱りすぎてモンブランがイライラしちゃったのじゃないかと思って、ちょっと罪の意識を感じてしまいました。

それから19時過ぎまでかかって運動会の最終打ち合わせをし(この期に及んで不備が発見されたりするんだ、これが)、I野先生の車で国民宿舎まで送っていただきました。
明日にそなえ、早めに就寝。

↓日の出乗馬倶楽部の馬場
日の出乗馬倶楽部の馬場

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