(2008.12.13 八王子・八王子乗馬倶楽部)
今回の写真は、会場に来ていたプロの写真屋さんが撮ってくれたものを買い取りました。
倶楽部に到着して、半自馬グレイトの馬房に向かって歩いていると、いきなりぐーちゃんの甲高い鳴き声が。まだ暗いのに、わたしの足音を聞き分けて鳴いたみたい。まぁ、前日からたてがみを結ってあるわけだし、ぐーちゃんもそれなりに緊張しているんでしょうね。
馬繋場に出して、肢巻を巻き、しっぽを巻いたころに、八王子さんの馬運車が到着。思ったより早かったな。わたしが引き手を引き、相方にぐーちゃんのお尻の後ろについてもらって馬運車まで歩かせます。前回、前々回は馬運車を怖がってなかなか歩いてくれなかったぐーちゃんですが、輸送も少しは慣れたみたいで、今回は少し立ち止まった程度ですぐに乗ってくれました。
グレイトの乗った馬運車を見送って、相方とわたしも急いでレンタカーで八王子へ。到着すると、ちょうど馬運車が到着するところでした。今日は外厩を貸してもらえるということなので、グレイトを降ろしてもらってまずは厩舎へ。8時の競技開始まで馬場で運動していいとの許可をもらったので、すぐに馬装して馬場へ出ます。
前回は輸送後がっちがちで肩もトモも全く動かなかったんですが、今回はだいぶ動く。これだったら、もう少し動かしていけば前回よりマシな点数出せるかも、とちょっと期待。
途中で八王子のマネージャーS先生が「本馬場にも入れて動かしていいよ」と言ってくださったので、本馬場で常歩と速歩をしていたら、ぐーちゃんが突然ビタ止まり。なんのこたーない、馬場ラチの外に斜めに置いてあるだけの横木を見たみたいなんですが、「なんであんなものがあんなところにあるのっ!?」と後ずさりを始めました。
ついいつものクセで、「いいから行きなさい！集中力が足りないんだよっ！」とがつっと蹴飛ばして鞭を入れ、慣れるまで横木を見せる方向に動かしていたら、顔見知りのI先生が「もうちょっとソフトにね〜」なんて言いながら通り過ぎて行きました(笑)。
日の出の友人たちが応援に来てくれて、本番30分前になったのでそろそろ馬を出すかな、と準備を始めたころ、なんだか場内アナウンスで「棄権」という言葉が聞こえました。どうも、わたしの出番より前の人馬が2組も棄権したらしい。ということは、10分くらい繰り上がっちゃう。ひゃー、急いで出さなきゃ。
馬装して馬を出し、少し常歩をしてから速歩。でもイマイチ勢いがつかないし、ハミ受けももうちょっとな感じだなぁ。朝イチのほうがよく動いていたくらいで、馬が察知して緊張しはじめたような動きの悪さ。かといって、わたしが焦ってしまうと、拍車を使いすぎたり姿勢が崩れたりするのは自覚しているので、あんまりいいことはなさそうだ。
それでも20分は馬を動かせたのですが、ついに出番が来てしまいました。最後に輪乗りで速歩し、鞭を強めにくれてから鞭を捨てて入場。あぁ、でもやっぱり馬が緊張してるわ。
前回よりははるかにマシだけど、審判席まで向かって速歩しないといけないのに、今にも止まりそう。なんとか速歩でX点まで進み、停止、敬礼。そこから速歩で発進して、左手前で蹄跡に入り、斜め手前変換しますが、まぁその速歩の伸びないこと伸びないこと。
中央線に入って右に巻き乗り、左に巻き乗りとやったときにはわりとハミ受けの形もできていたんですが、その次に斜めに手前を換えたところでハミ受けがいまいちになってしまいました。
A点で常歩に落とし(というよりはA点まで速歩を維持し)、斜めに手前を換え、馬がハミを追っていくように肩の動きにあわせて手綱を伸ばします。前回はH点の手前で物見したので、とにかく物を見ないように脚をしっかりつけて、前へ。蹄跡に入ってから、ほんの少し内側へ逃げようとしましたが、そんなヒマあるかってんだ。
C点で駈歩発進、うーん力のいる感じだなぁ。駈歩で前進気勢があればきちんとハミを受ける馬なのですが、今日は前進気勢が全くないので、ハミ受けも中途半端。とにかく駈歩を止めないようにしなくっちゃ。
どうにかこうにか、という感じで経路を踏み終わって、これだけは芸術的な停止(馬が自分で四肢をそろえてくれる)。細かいミスを数えるとキリがないけど、それでも前回よりは動いたし、後退もしませんでした(笑)。まあ50％は出てるだろう、と自分でも思い、O先生もそう言ってくれました。
…が、ジャッジは47％で、前回よりも低く、しかも最下位でした……。
あれだけ後退した前回が49％で、小さなミスしかしてない今回が47％って、とかなり納得はいきませんでしたが、やっぱり前進気勢があってナンボ、ということなんだな。しかもアウェイだからなー。馬が緊張するということだけではなく、不利な要素はいろいろとある。
でもね！ あたしのバカ息子は、その程度の実力じゃないんだって！ きちんと動かすことができれば、きちんとできる子なんです。わたしはこの子のために、この子の実力に見合う正当な評価をもらえる乗りをしなきゃいけない。しかもこの子は年寄りだから、そんなに時間がない。
この子のために、もっとがんばらなくてはです。
駈歩になると、ハミ受けはできてないわ、前進気勢は足りないわで。
