←検定試験 138鞍目・へこむなぁ…。
(2003.7.26 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
139鞍目→
今日の天気予報は降水確率50%。武蔵増戸駅につくと、今にも泣き出しそうな空模様でした。「これでまた、『はやあーし』『ザー!!』とか言って雨が降り出したらギャグだよねー」いや別に、先週の検定試験を再現したいわけではないんだけどね。
先週から夏時間で、11時〜15時のレッスンがなくなった日の出。私たちは10時に予約を入れていましたが、午前中は私たちだけでした。配馬は、相方がハイセイコーJR、私がアルフォンス。おお、まるで障害レッスンみたいな配馬だ(笑)。
もうあんまり時間がなかったので、急いでアルフォンスの馬房に向かいます。

馬房のお引越しがあり、アルフォンスの馬房は今までの馬房からちょうど向かいの場所に変更されています。この馬房、扉が左開きだから、馬の右側から入ることになってやりにくいかも。でも今日のアルは実におとなしく、「お仕事だよー」と言って無口を顔に近づけると、じゃーとおしっこを始めました。あら、お仕事前の準備ですか。し終わったのを確認して、無口を引いて馬繋場に出ます。環境が変わったせいか、立ち止まらずに馬繋場まで出られました。虫除けの夏馬着を脱がせ、蹄の裏掘りやブラシかけをしていると、ときどき馬場のほうをじーっと見ています。あぁ、今馬場に新馬(今月頭に競馬から上がったばかりの自馬、カワキタマスラオ)が出ているから、気になるのね。
右の背中から腹にかけてブラシをかけているとき、アルが妙に体を曲げて、私にお尻を向けてきます。もしかしてあんた、お尻洗って欲しいの? 「まだブラシだけだよ、あとで洗ってもらいな」とお尻を押し戻しても、しっぽを上げて「洗ってぇ」と訴えながら寄ってきます。軽くお尻をブラシで払ってやると、少しは満足したみたい。

装鞍がようやく終わりそうというとき、ラジオの時報が鳴りました。やばいやばい、もう開始時間じゃん。頭絡を取ってきて装着を始めると、「大丈夫ですか?」と気を使いつつも、決して私に手を出そうとはしないK野さん。これが大丈夫なんだなぁ、アル夏バテ中だから。今日も1発でハミかけに成功し、馬場へ出ます。
馬場ではぱらぱらと雨が落ち始めています。馬場でマスラオから下馬したスタッフK村さんが、「大変だね、雨降り出しちゃったじゃん」と言うので、「大丈夫、こんなもんは。先週に比べたら」と言うと、「そうらしいねー、A木から聞いたよー」と大笑い。
馬場中央に馬を止め、腹帯を締めなおして鐙の長さを合わせます。鐙革を下におろそうとしたら、ぽこんと鐙革ごと外れてしまいました。「あれっ!?」「それ、抜けたんですよ」と後ろからK野さん。ぎょえー、この鞍って鐙革託環が、輪っかじゃなくて横向きのフック形で、鐙革を通してあるんじゃなくて引っ掛けてあるだけなんだ。障害には絶対危なくて使えないな。K野さんが持ってきてくれた踏み台で、補助を受けて騎乗します。

今日の部班は相方と2頭部班なので、遠慮なく蹄跡に出ます。まだ手綱を強く持たずに常歩で歩かせながら、先週ララミーでやった馬上運動(片足ずつ足首を持ち上げて、膝の屈伸と脚の付け根をほぐす運動)。すると途中で、ぱたっとアルフォンスが止まってしまいました。馬上でバランスが崩れたせいかな。
まぁいつものことながらだらだらした常歩なんだけど、先週ララミーで乗った馬くらいには動かさないとダメだろうから、拍車を使って前に出していきます。やっぱりあそこの馬ほどは出ないけど、今日は涼しいんだから頑張ってちょうだいよ、と思って拍車や鞭を使うのですが、前のJRに追いつけない。いくらJRが体が大きくて、1歩が大きい馬だって、あいつの常歩だってのろいんだから、こんなとこで置いていかれるのもどうよ。
「アルフォンス、速歩出して追いついてー」と言われて速歩発進をしますが、なんとなく速歩になりそうだなー、というくらいまでは持っていけても、それ以上にはなりません。
「アルフォンス中に入ってきて」腹帯はちゃんと締めてもらったと思うし、なんだろうと思ったら、「1回鐙脱いで。拍車の位置が低いんですよ、着けなおしましょう」鐙を脱ぐと、下からK野さんが私の拍車をとって着けなおしてくれました。
それでふたたび蹄跡に出ますが、それで劇的に拍車が効いたりするわけではないんだよね、これが。根本的に拍車の使い方がダメなんだろうなぁ。でも少しずつ、歩度が伸ばせるようにはなってきました。

速歩で順次巻き乗り、「はい止めない止めないー」とK野さんに言われているそばから、円の頂点でぱたっと常歩に落ちてしまいます。次の巻き乗りは「軽速歩のままで」と言われ、軽速歩で内方脚と鞭を細かく使って、どうにか止めずにすみました。が、「次、アルフォンスだけ巻き乗り」先頭にいるわけでもないのに、この指示が出るってことは、やっぱり巻き乗りがちゃんとできてないってことだよなぁ。で、巻き乗りをしようとすると、曲がってくれません。あー、肩を張ってるってやつだな。ってことは内方姿勢がとれていないのと、前進気勢が足りないってことだ。軽速歩で勢いをつけてから、ちょっと前に出たかなっていうところで一人で巻き乗りをすると、入れるときもあるんだけど。
蹄跡で軽速歩の途中で、「JRだけ巻き乗り、アルの後ろに入ってください」先頭が嫌いなアルフォンス、絶対JRの後ろについて勝手に巻き乗りしようとするはずなので、内方の手綱を張りつつ拍車を強めに使って前に出します。ちょっとふらついたものの、どうにか蹄跡を真っ直ぐ行かせることには成功。でも先頭に立つと、もうこれが全然歩度が伸びない。伸びないどころか、突然ぱたっと止まられる。そうすると叱るしかないので、鞭なり拍車なりで「ちゃんと走りなさい」と指示するのですが、しばらく行くとやっぱりぱたっと止まる。ちゃんと前に出せていないとこうだから、普段はいかに前の馬にくっついて走っているかってことなのだが。あまりにも止まられて、ついにJRに追いつかれ、追い越されて元の順序に戻りました。

常歩から、「アルフォンス、駈歩」はいはい、突然来ますねぇ。内方の脚で押して、外方の脚を引く…出ないよぅ。先週けっこういいイメージで駈歩ができたから、そんなに違う扶助はしてないと思うんだけど。外方で出すんだったっけな、この子? 内方を押して、耳がこっちを向いたところで(だいたい、耳の反応もニブい!)外方を引いてから軽く蹴ってみますが、反応なし。
「出ないならムチ入れて」長鞭を腹に入れ、もう一度チャレンジしますが全然ダメ。前のJRはまだ駈歩の指示を出されていないので常歩をしていますが、それにすら追いつけない。「じゃあ速歩で」速歩を出すのにも、ちょっと苦労します。おまえ、さっき普通に速歩やってたときのほうが、まともに動いてたんじゃないかい。
「ムチ外方に持ちましょう。外方脚と同じに使って」と言われて鞭を持ち替え、内方脚を押してから外方を引くのと同じタイミングで、鞭を入れます。それでちょっと反応はしたけれど、速歩しか出ない。うーん。前のJRはもう駈歩になっていて、1周してきて外方から抜かれました。そのタイミングを利用して、後ろにくっついて駈歩が出ないかなと思って発進してみますが、駈歩になりそうでならない。

ついに見かねたK野さんに、「いっぺん降りましょうか。僕乗りましょう」と言われて下馬。「重いね」と言って乗り変わったK野さん、2周目にはもう駈歩に入ってる。K野さんが乗るともう、あっという間にこれだもんなぁ。でもK野さんが乗ってすら、気持ちよく駈けているという感じではなく、巻き乗りのときは白目むいてる。動きたくないのかしらん。
しばらく駈けて戻ってきたK野さんが下馬して、脚上げをしてもらって騎乗。まずちょっとだけ速歩を出すと、さすがに軽い。「ちょっとムチ入れて、駈歩」軽くムチを入れてから、駈歩発進。1歩だけ駈歩が出たはずなのですが、そこから続かない。「今のでいいんですよ、もう一回駈歩」発進しますが、やっぱり速歩が出ます。「出ないならムチ」外方に持ったムチをぱしんと入れて、また発進しても全然ダメ。「ムチ入れるとき引っ張らないで」あ、そう言われれば、鞭を入れるときに拳が動いてしまって、ちょっとハミを引っ張っているかもしれない。うーむ。
駈歩発進を繰り返しましたがどうやっても速歩しか出ず、止めてムチを入れては駈歩発進の繰り返し。そのうち拳の手応えがなくなったと思ったら、また首を巻き込んでハミから逃げようとしてる。あーもー、どうしてそこで拗ねるのよ。あとから考えるに、もっと鞍数の少ないころには、アルには鞭を入れただけでも止まられていて、「アルは鞭がキライなんだね」とか言っていたような気がする。あんまりムチをぱしんぱしん使われて、「いいよもう!」ってふてくされちゃったような感じでした。

相方はもうとっくに駈歩を終わって、手綱を伸ばして沈静化しています。私はまだしばらく駈歩にチャレンジしていましたが、とうとうタイムアップ。手綱を伸ばして歩かせます。
馬場中央に馬をとめ、挨拶して終了。アルフォンスの首を叩きながら、「なんで出ないかなぁ、私このヒトの駈歩ってもっと得意なつもりでいたんだけど」と言うと、K野さんも「僕のイメージも、もっとすーっと走ってたイメージありますけど」。というか、先週はすごくいいイメージで終われたのに、そのイメージを持続することができなかったのがくやしいなぁ。
下馬してみると、ものすっごく脚がだるい。だるいというより、両膝に明確な痛み。「脚が痛いよ〜ぅ」とK野さんに訴えると、「それくらい頑張ったってことですから、いいんですよ」アルを連れて、一緒に馬繋場まで歩きながら「でも膝だけが痛いって、なんか変な力の入れ方してるってことじゃない?」とさらに訴えると、「うーん、まぁ僕も最初はそうでしたから、そんなもんですよ」だそうです。
アルは午後にもまだお仕事があるので、馬装を解除して蹄の裏掘りのみ。K野さんがそれを見ながら、「アルフォンスより、ロゼッタのほうがいいのかな。コスモは怖いですか?」「う〜〜ん、部班ではまだちょっと怖いかなぁ、1人乗りしかしたことないし」「機会があったら、1人で教えてあげたいですけどね」あたしも教えて欲しいわよぅ。
アルを馬房に戻そうとしていると、K村さんとK野さんが「K村さんにギャロップ出してもらって馬渡したら、ちょうどいいかもしれませんねー」とか好き勝手なこと言ってる。そりゃー確かに、K野さんに駈歩してもらってあの体たらくですから、何にも言えませんけどさ。ふーんだ。

そのあとは夏時間で昼のレッスンがお休みのため、全然人が来なかったのですが、13時も過ぎたころからぼちぼち人が集まり始めました。「やっと乗馬倶楽部らしくなってきたな、人がいないと寂しいよ」と喜ぶI野先生。
次のレッスンに出る馬をかまいに行ったりしていると、突然Almoさんが現れました。「あれ? 予約明日じゃなかったっけ」「うん、遊びにきたの。ビデオ持ってきたよ」ということで、先週の検定試験のビデオ鑑賞会。いや実に、ビデオで見てもすごいロケですな(笑)。
そのあとI野先生が私を評することには、「たかしなさんはな、ちょっと乗り方がお淑やかだから」あーうー。先週も言われたことなんですが、脚の入れ方が甘いとか拍車が当たってないとかのことをおっしゃっているのです。スタッフのA木さんが「でも優しく乗れる人は荒くも乗れるけど、荒くしか乗れない人が優しく乗るのは無理だから」とフォローしてくれましたが、「違うのよぅ、私は別に優しく乗ろうと思ってやってるわけじゃなくて、脚の使い方が下手なんだよぅ」脚がダメだから鞭に頼りすぎて、今日みたいにアルフォンスがふくれちゃうわけだな。
そのあと、あらためてK野さんと一緒に見たら、「みんな上手く乗れてるじゃないですか、良かった。4級は大丈夫ですね」と言ってくれて、「最初駈歩出なくてさ、almoさんに外方って言われて必死で引いてるんだけど、ここ」「うん、外方ちゃんと引いてる引いてる」と、珍しくほめて(そうか?)くれました。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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