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(2004.4.3 あきる野・日の出乗馬倶楽部)
181鞍目→
今日は夕方に、倶楽部主催のお花見会が予定されています。で、こういうときはだいたいみんな夕方に騎乗予定を入れたがるので、混雑を避けるため11時と13時の予約にしました。
で、倶楽部に到着してホワイトボードを見ると、11時がジュンヨー、13時がダンスになっていました。最近急に、この2頭の配馬が増えたな。しかも戦略が功を奏して(大げさ)、11時は私以外に予約が入っておらず、マンツーマンになっています。らっきー。
ジュンちゃんは軽い馬なので、丸拍車にして馬装へ向かいます。

自馬のリトル・フロスティが退厩した関係で、ジュンヨーの馬房も移動していました。基本的に人懐っこい馬である彼は、扉を開ける間もじーっと私のことを見ていて、馬房に踏み込んで無口を見せると、自分から頭を下げてきます。
馬繋場に連れ出して、蹄の裏掘りをしてからブラシかけ。朝イチだから、体中がオガだらけ。ジュンちゃんは背が高いので、ちびの私にはお尻の上にブラシをかけるのなんかけっこう難関なんだけどなぁ。
全身ブラシをかけ終わって、まずは後肢に肢巻。この子は若干後肢が弱めなので肢巻は欠かせないのですが、ようやく最近巻き方を覚えたところです。で、あとは装鞍。背が高くて鞍を乗せるのが大変だということを除けば、全く手の掛からない子なので、あっという間に馬装終了。

馬場のほうから「そろそろ馬出してくださーい」とO先生の声がかかったので、ジュンヨーを連れて馬場へ。腹帯を締めなおして、先生の補助を受けて騎乗。「ちょっと重いかもしれないから」と短鞭を渡され、常歩で蹄跡に出ます。
…えっ? 重いよ?? ふだんのジュンちゃんは、何もしなくても首を元気に上下させて自分から歩く子なのですが、今日はいったいどうしたこと。全然やる気がないではないか。「もう少し元気良く歩かせましょうねー」なんて、ジュンちゃんに乗ってて言われることがあるとは。
脚を使うと少し前に出るのですが、これじゃ全然ジュンちゃんらしい歩様にならないので、肩に鞭を使っていきます。あらー、これも反応が薄いわ。

「では始めましょう。気をつけ、速あーし」いつもなら、脚でちょっと圧迫するだけで速歩になるはずのジュンちゃん、おいおいどうしたの? 元気な常歩にはなりますが、速歩が出ません。「はい、頑張って速歩出しましょう」脚で蹴って、軽く肩に鞭を使うと、ようやく速歩になりました。
すぐ軽速歩をとりますが、これがなかなか前に出ない。ずっと脚を使いつづけていても馬が慣れてしまって反応しなくなるだろうから、隅角の手前とか、軽く登り坂になっている蹄跡(クラブハウス側からカガミ側、左図で言うと上から下へ、わずかに登り傾斜になっています)に入るときに脚で軽打するようにします。やだなぁ、一体どうしたのよジュンちゃん。

ようやく少し勢いがついてきたかな、というところで「これくらいの勢いなら今日は大丈夫かな。巻きのーり」何しろ、先週は勢いをつけすぎて、巻き乗りしようとしたら思いっきり馬に逃げられてしまったので。
さすがに今日は逃げられることはありませんでしたが、その代わり巻き乗りの最中で思いっきりペースが落ちる。巻き乗りの最中に常歩に落ちてしまうと、おおむね蹄跡に出るまで速歩には戻せないので、頑張って速歩のままで回るようにします。
「蹄跡に戻るまで、最後の1歩までちゃんと脚を使いつづけてくださいね。後肢が入っていこうとしてるのに、最後の1歩で脚を使うのをやめちゃうと、うまく蹄跡に戻れないですよ」最後の1歩か。そう言われれば私、馬の前駆が蹄跡に戻った時点で安心して、内方脚で押し込むのをやめているかも。ちゃんと後躯が入るところまで使わないといけないのね。
あ、N子先生に前肢旋回のとき、「あと1歩なのよ!」と言われたのも、そのことなのか。

馬場の内側にパイロンを置いて、「あのパイロンの周りを半巻きしてみましょう」という指示。先週I野先生に、内方姿勢のとらせ方が間違っていると指摘されたので、それに気をつけながら回転。でもずいぶん大きく回ってしまいそうだったので、慌てて開き手綱で内方に誘導すると、急な角度でかくんと蹄跡に入ったような、慌てた感じの半巻きになってしまいました。
「僕の歩測によれば、そのパイロンを中心に回るくらいが10mの半巻きでした。もう少しスムーズに蹄跡に入れるようにしましょう」。続けて反対の蹄跡にも同じようにパイロンを置いて、反対手前でも半巻き。今度はスムーズに蹄跡に戻れるように。「そうですね、今のはいいですよ。それ以上、自分が内側に倒れないように」。

「では僕がここに立ってますから、ここを目安に巻き乗り」馬場のほぼ中央に先生が立ち、そこを円の頂点と考えて巻き乗り。でも、蹄跡に向かってつぶれたようないびつな巻き乗りになってしまった。「これがちゃんとできて10mのはずだったんで、今のは9mくらいですね。これが正規馬場だと、大きさが測りやすいんですけどね。幅が20mだからこの半分が10mとか、長さが60mだったら3分の1が20mとか、目測できますから。でも、自分の感覚で10mを覚えておくことも大事なんですよ」。

「そこから半巻き。蹄跡に入ったら、慌てないで自分の出せると思うところからでいいですから、駈歩」
左手前で、蹄跡に入ったところがちょうど内方姿勢がとらせやすいから、出るかな? と思って駈歩発進してみましたが、速歩になってしまいました。「そこは砂が深いから難しいかもしれないですね」あ、そういうことか。最近馬場に砂を入れたばかりらしく、カガミ側の蹄跡は少し砂が深くなっています。そこを通り過ぎてから、あらためて駈歩発進。うん、出た。先週この子でうまく駈歩が出せなかったので、ちょっとショック受けてたんですが、やっぱり駈歩の出しやすい子ではある。

でも今日のジュンちゃんは、やっぱり重いみたい。駈歩の持続に力がいる。クラブハウスからカガミに向かう短蹄跡で速歩に落ちてしまいました。「あー、そこはね、上り坂になっている上に砂が深くなり始めるところですから、馬も力がいるんですよ。ちゃんと推してやらないと続きませんよ」。
もう一度駈歩で走らせると、また同じところで止まってしまいました。「計ったように同じところで止まっちゃいましたね。がんばれ頑張れ、ダンスはもっと重いんですよ」わぁん、そうだった。午後はダンスに乗るのに、こんなことじゃ駈歩すら出せないぞ。うーん、今度は止まらせずに頑張りたいな。
今度はそこで止まると分かっているので、脚も使い鞭も(軽くだけど)使い、どうにか止まらせずにそのポイントを通過。でも坂を上りきったところで止まっちゃったけど。

常歩に落として半巻き、右手前に換えて駈歩。右手前だと駈歩の出にくい子ですが、やっぱりなかなか出ない。つい速歩が出てしまい、それが速くなるばかり。「さっき1度駈歩出てるんですから、絶対出せます。頑張って」常歩に落とし、もう一度気合いを入れて駈歩発進すると、出た出た。
…あれ、なんかヘンだ。なんか反動がおかしい感じがする。駈けながら、「先生、これ手前合ってます?」と聞いてみると、「合ってますよ」という返事。でもなんか座りにくいなー、と思いながら駈けていると、やっぱり上り坂(右手前なのでさっきと反対側の短蹄跡)で速歩に落ちてしまいました。
「確かにジュンヨーの右手前ってヘンな反動ではあるんですけど、馬場やる人は駈歩の手前は分かるようになりましょうね。まぁジュンヨーの場合、右手前で反対駈歩出すのはすごく簡単なんですよね。発進のときに顔を外に向けるだけでOK」いや、別にやりたいわけじゃないですけど。

もう1度右手前で、駈歩発進。よし出た出た。…ん〜?? さっきよりもさらにヘンな感じが。隅角で全然内側に入れないし、ヘンに傾いているような気もする。と、O先生が「分かります?」「あっ、反対ですか?」「そうです。正駈歩と反動が違うでしょう」うーん、そう言われれば違うような気もするけど、劇的に違うっていうより、さっきのよりもさらにヘンっていう程度の感じなのよねぇ。しかし、みょーに歩度は伸びていたりして、かえって速歩に落ちないのはなんでだろ。
常歩に落とし、「反対駈歩だと、外に投げ出されるような反動になってると思いますよ」とO先生は言うのですが、「うーん、そう、かな? あと、隅角ヘンでした」「そうでしょうね。反対駈歩のままで、あんまり隅角通過やりすぎると、馬の肩を痛めますから」ふうん。…いやしかし、考えれば考えるほど、自分の感覚に自信がなくなってきた。アルフォンスで反対駈歩をやった(もとい、出された)ときには、けっこうお尻の下の感覚の差が分かったんだけど、ジュンヨーの右手前に関しては全然分からんわ。

時間がきたので、沈静化してレッスン終了。ジュンちゃんは午後もお仕事があるので、馬装解除はしますが肢巻だけそのままにして、馬房へ戻します。馬房へ入ると、「ボクのごはんはー」と馬房の中をうろうろしはじめるジュンヨーに昼飼いをあげて、自分もクラブハウスへ。
この時点で12時過ぎ、次のレッスンが13時からなので、ダンスくんの馬装の時間を考えると、お昼休憩がほんの少ししかありません。
余談ですが、私がジュンヨーに乗るのを見ていた人(もうすっごい上級者)から、全く邪気のない笑顔で「今日は反対駈歩の練習してたの? 上手くできてたじゃない」って言われました。がくー。違うの。できてたんじゃなくて出されちゃったのぉ〜。

日の出乗馬倶楽部の馬場
↑日の出乗馬倶楽部の見取り図
(緑字:貸与馬、青字:自馬)

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