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(2003.12.21 八王子・八王子乗馬倶楽部)
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練習馬場にて速歩
練習馬場にて速歩。
昨今の私の騎乗姿勢の中では、割と座れてるほう
いよいよ今週は、八王子乗馬倶楽部(以下HRC)での乗馬大会。12月20日・21日の2日間にわたって行われる大会で、1課目に出場することにしていますが、当初の予定では1課目は1日目の第2競技でした。ところが寸前の金曜日になって、I野先生から連絡が入り、1課目は2日目の第1競技に変更されたとのこと。あとでプログラムを見ると、2課目・3課目のエントリーがあまりに多すぎ、エントリーが少ない1課目を2日目に回したようです。
しかも両日とも、朝9時の予定だった競技開始が7時に繰り上がりって、あんまりじゃないのよぅ…。

本当は1日目も、お世話係として行くつもりだったのですが、ちょっと体調がすぐれなかったので自宅休養にさせてもらいました。2日目、朝の4時起床。HRCでは更衣室が貸してもらえないので、あらかじめ白キュロの上にナイロンのゆるいパンツを履いて、競技用白シャツの上からはフリースを着てジャンバーを羽織り、電車に乗ります。空にはまだ星が出ているし、寒い寒い。防寒着としても正解だったかも。
同じく障害競技に出場するAさんの車に拾ってもらい、HRCに到着したのが6時すぎでした。車のコンソールに表示された外気温は0.5度。薄明のなか、駐車場でブーツや拍車を装備し、倶楽部の中へ。

競技場となる馬場は半分に仕切られ、奥の半分にはすでに置きラチ(っていうのか定かでないけど、馬場競技用の高さ10センチ程度のもの)と経路標識が並べられています。手前の半分ではスタッフさんが馬を動かしていて、ここがたぶん控え馬場になるんだろう。
1課目に出る8名中、私の出番は1番最後。馬はアモンと決まっています。アモンは以前に日の出チームがHRCの試合に出たときにも貸してもらった馬で、私は乗ったことはないけど、見ていた限りでは素直そうで、駈歩もふわふわ出ていた感じだったので、ちょっと安心かな。
本番の馬場を眺めながら、もう1度自分の中で経路確認。よし、経路は大丈夫。先週O先生に言われたとおり、見とおしが良くて広く感じるけど、かえって広いほうが演技しやすいような気がします。

日の出チームの面倒を見てくれるのは、HRCのインストラクターH先生。前回HRCでの試合に参加したとき(障害だったので私は出ていませんが、お世話係で行った)も日の出チームの面倒をみてくださった先生で、なじみがあります。
試合の前にちょっと乗せてもらえるかな、という期待で早めに来たんですが、それはちょっと無理っぽい。出番が一番最後ですが、アモンは2番目の人も乗るので、その人の出番が終わったら乗り替わりのはず。それまではやることもないので、ストレッチをしながら待機馬場を見学。おえー、1課目なのに燕尾服着てる人いるよ。私の認識では「燕尾服はセントジョージ以上」は大げさにしても、せめて4課目以上のもんだろーと思っていたんですが、ここではそうでもないらしい。
2番目の人の演技をラチ外で見学。あんまりガンガン行くタイプの馬じゃなさそうだから、がんばって前に出さないとな。隅角はもうちょっと深く回せそうだ。

そうしているうちに、日の出の技術顧問・I野先生登場。私の演技に間に合うように来てくださったようですが、今日は日の出のスタッフが手薄なので10時にはいなくなるとのこと。
2番目の人の演技が終わり、上らんの上から着ていたジャンバーを脱いで準備していると、H先生が「すみません、調子の悪い馬がいて、急遽アモンを替わりに使うことになったんで、もう1人お待ちください」と言ってきました。あー、残念。2番目から8番目までなら、待機時間含め約5分×5人で25分くらい乗れるはずだったのにな。
結局アモンは5番目に使われて戻ってきました。控え馬場の外で前の人が降りて、H先生に「ここで乗っちゃいましょう」と言われたので、相方に足上げをさせて騎乗。アモンくん、意外と小さくて座りやすいなぁ。鐙が少し長いようだったので、1穴短くします。これでもすこーしだけ長めだったけど、馬場だからちょっとくらい長くても、ほんの4分だけ我慢できればいいんだから。
H先生に馬の口をとってもらって、待機馬場の中へ入ります。

出番が一番最後なので、待機馬場の中には私のほかに2組の人馬しかいません。「最初は軽速歩で、馬場全体使って動いてみましょう」とH先生に言われ、速歩発進。「おお、軽い軽い」と思わず嬉しくなって言うと、H先生に「あんまり軽いようなら鞭使わないで、持ってるだけでも違いますから」と気を遣われてしまいました。いや、軽いとは思ったけどロゼッタに比べてのことで、このくらい前に出ると嬉しいんですってば。
適当に方向転換を入れながら、両手前で軽速歩をします。「いったん停止して、次の準備しましょう」とH先生に言われて停止しますが、ちょっとバタバタした停止をしてしまいました。「体起こしてから停止しましょうね、手綱だけで止まろうとすると今みたいになっちゃいますよ」とH先生に言われ、「あっそうですね」と反省。今の停止、半減却を使うことも忘れていた。やっぱ緊張してるのか、私。

そこから速歩発進。おーおー、速歩も座りやすいし、動くこと。いいんじゃないの、これ。座れることが分かったので、姿勢に気を遣って乗れるな。できるだけ腰を張って、座骨で押すように乗ることにします。とは言いながら全然使えていなくて推進力がないので、やっぱり脚や鞭を使うことになるんですが。
ふたたびH先生から「停止して、次の運動の準備しましょう」と言われて停止。当然次は駈歩だよな、と思って指示を待つと「はい、じゃあ駈歩してみましょう。ちょっと外方を大げさに引いてあげるといいです」ってことは、外方で動かす馬なのね、この子は。
言われたとおり、常歩からちょっと大げさに脚を使って駈歩発進。おや、簡単に出るよ。駈歩に移行するときもふわっと出る感じで、1歩目が大きかったりしなくて楽だなぁ。大きく輪乗りをしますが、駈歩を始めると急に手綱が長く感じてしまう。かなり拳を腹に引きつけるようにして持ちますが、どうしようかな、本番ではもう少し短く持ったほうがいいのかなぁ。

前の出番の人が出ていき、馬場は他のスタッフさんと私の2組の人馬だけになりました。両手前の駈歩をやって、いったん馬を止めます。H先生が「馬はどうですか?」と聞くので、「素直ですねー!」と返事。だって、私がやって欲しいことはちゃんとやってくれるし、ぶっとんでいきそうなピーキーなところは全くないし。
「じゃああとは、ここらへん(待機馬場の中では入場点に近い半分)で速歩で輪乗りしていましょう。ちょっと鞭使って、最後に軽くぽんぽんって鞭を使ってから鞭捨てましょうか」うーん、鞭を捨てるほど軽いかなぁ。推進に自信ないので持っていたいけど、そういう指示ならそれなりの理由があるのだろう(実は鞭は禁止だとか。1課目あたりじゃそんなことはないと思うけど…)。

入場ベル代わりの車のクラクションの音がして、馬場が空いたようです。それでもH先生からは輪乗りをやめる指示はないので、しばらく輪乗り。うーん、ちょっと内方姿勢をとらせにくいかな?
2周ほどして、「じゃあぽんぽんって鞭使って、鞭捨てて入場しましょう」とH先生の指示があり、輪乗りをしながら入場点へ馬を向け、ぽんぽんと鞭を使ってから地面に捨てました。入場点に向かおうとしたとき、同じ待機馬場内でにいたスタッフさんの馬がちょうど線上に入ってきました。向こうは私が輪乗りをすると思ったのかよけてくれなかったのですが、残念ながら輪乗りではなくて、私はその向こうへ行きたいのよ。仕方なく馬をいったん停止させ、その人馬が通り過ぎるのを待ってから入場点へ向かいます。あーあ、今ので鞭を使った意味がなくなったな。

入場点では、HRCの使役らしい人たちが置きラチを持ち上げたまま待機していました。その置きラチがどかされているところの真ん中当たりがA点だと判断して、そこから馬を左に回転させ入場。同時にC点を見やると、うげっ、すこし右にずれてる。A点と思った位置が少し手前すぎたんだわ。C点を見てからA点の位置を決めれば良かったと思ってもあとの祭り、さてどうしよう。C点でポイントずれないように少し斜めにいくか、でもこの直線って審査員席に向かう方向だから、斜めに行くと「真っ直ぐ馬を動かしていない」という評価になるだろうし。
X点まで少し迷ってよれてしまいましたが、X点で馬を停止させ、敬礼。あまりの寒さのゆえか、審査員席はC点の外に停められた車の中。車の位置がちょうど日陰で、しかも逆光だったので、答礼してくれたかどうかが見えません。おそらく答礼してくれただろう、と思うくらいの間を置いてから、速歩発進。発進は楽に出ましたが、やっぱりC点はすこしずれてしまいました。それでも、ここがC点だという顔をしてできるだけきっちりと曲がらせます。
(あとでジャッジシートを見たら、2人の審査員のうちの1人に思いっきり「直線よれ」「X点・C点ポイントずれ」をつけられてました…。)

蹄跡を速歩で行進、E点へ。自分の前の演技を何人か見ましたが、なぜかみんなE点を深く回っていないように見えたので、自分はきっちり回ろうと思って、O先生に先週言われたように「自分の肩が標識に触れるようなつもりで」回転。回転してB点へ直進…っておい、B点がずれてるよ。E点の進入がずれたせいか、と思いましたが、ずれるほど深く回っていない。もともとE点とB点が直線上になかったとしか思えない。なるほど、みんなE点を手前気味に回っていたのはそのせいか、なんて今納得している場合じゃない。このまま直進を選ぶべきか、すこし斜めに直進してB点をきっちり回るべきか。瞬時に前者を選び、蹄席にたどり着いたところはB点より30センチほどずれていましたが、できるだけ鋭角的に蹄跡に進入することでカバーしよう(当然ながらジャッジシートには「ポイントずれ」がつけられていて、全然カバーにならなかったんですけど)。
A点からの進入にしろ、ここにしろ、1つ先のポイントではなく、もっと先を見るんだとO先生に言われたのはこういうことだったんだなー。せめて2つ先を見て動かないといけないんだな。

次のポイントはV点からの斜め手前変換・中間軽速歩。そこで歩度を伸ばすために、脚で前に出して拳でつめないと。脚で前に出して、それでもロゼッタより前に出てるから大丈夫だと思うんだけど。その次の隅角、馬がいい加減1課目が分かっているのか、勝手に隅角を浅く回ってしまいました。自分では「やっちまった!」と思ったくらい隅角を深く回ることを大事に思っていたのですが、意外にもジャッジシートでは特別低い評価ではありませんでした。部班競技もそうなんだけど、日の出チームが気にしていたほどHRCでは隅角は大事なポイントではないのかしら。
V点で斜め手前変換と同時に、拳をゆるめて脚を使い、軽速歩。あー、ぜんぜん伸びないや。今、いま鞭が欲しいぃ。(ジャッジシートの評価は「伸展せず」)。軽速歩の脚を蹴るように使いますが、あんまりやると脚がバタバタになって見苦しいだろうしなぁ。
蹄跡に入って、C点で常歩に落とします。S点から斜めに手前を換え、ここからは自由常歩。手綱を最大にゆるめて、この子はロゼと違って真っ直ぐ歩くみたいなので、一度沈静化のつもりで自分と馬をリセットしよう。自分の体重をすべて馬の下に落っことすつもりで、思いっきり力を抜いて常歩。アモンは首を下げてリラックスし、すたすた歩いています。いいねいいね。

P点の少し手前から手綱を持ち直し、蹄跡に入ります。ここからは中間常歩、少しさくさく歩いてもらわないと。うーん、手綱が長く感じるな。手綱は短めのほうがコントロールが楽だし(とララミー牧場のH先生にも言われた)、少し強めに持つことにするか。
A点より速歩、自分の体がA点を通過したときには速歩になっていなければいけないので、馬の鼻がA点を通過する直前くらいから速歩の扶助。よしよし、ちゃんと出た。その前の常歩に勢いがなかったから、出ないかと思ってハラハラしちゃった。
そこから右手前の輪乗り。さっきH先生が「K点から2メートルくらい先で蹄跡に触れるようにすれば、絶対20mの輪乗りになります」というアドバイスをくれたのを思い出し、一瞬だけ蹄跡に触れるようにしてから輪乗り。うーん、やっぱり内方姿勢をとらせるのが難しいな。ありゃっ、外方の鐙外しちゃった。外れっぱなしでも次の駈歩は出せるかもしれないけど、とりあえず今の内に履き直そう。でも鐙を踏み直す間に扶助がおろそかになってしまうのも困りモンだし、もう少し前へ出したいなー、と思ってこっそり軽い舌鼓を使います。本当は馬場では舌鼓は禁止なのですが、昨日3課目に出たあーちゃんから「審査員は車の中ですから、舌鼓したって見えなきゃ減点されませんよ」と言われていたし。

A点に戻ってきて、ここから駈歩。さっき練習馬場で速歩から駈歩への移行をやっていないので、ちょっと不安はあったけど、ここで行ってくれなきゃ話にならない。馬の鼻がA点に入るよりちょっと前、H先生に言われたように外方脚を大げさに引き、内方脚をくいっと入れると、きっちりA点から駈歩になりました。よっしゃー!
日の出の小さい馬場では駈歩で隅角を深く回らせることが全然できませんでしたが、この馬場ならできるな。隅角にまっすぐ突っ込ませて、寸前で方向転換するつもりで隅角通過。ここから60mの蹄跡行進、うへー、朝日がまぶしいよぅ。ちょうど朝日に向かって走っていく格好になるので、この60mが長いったらない。練習のときに比べて、駈歩に勢いないしなー(あとで考えると、P点で手綱持ちすぎて、私が控えちゃったんですね)。
C点で速歩に落とし、R〜X〜V点で斜め手前変換。ここは「いっぱい体後ろに倒して、伸びてなくても『伸ばしてる』アピールをするんだよ」とN子先生に言われたように、上体を倒し気味に腰を張って、もちろん脚も使って速歩を伸ばします…が、あんまり伸ばせませんでした。

今度は左手前で、A点より輪乗り。ここからはF点より2mだけP点寄りのところを目指して輪乗りをすればいいわけですが、ナゼかその目指す線上にハトが3羽…。近づいたら飛ぶかなー、早いうちにいなくなってくれればいいけど、馬の目の前で羽ばたかれたら馬がびっくりしちゃうんじゃないかしら。あと2mというところにまで近づきましたが、ハトはびくともしないで地面をつっついています。えーい踏んづけてやろうか、でもそんなことしたら馬がびっくりするかな、という迷いが馬に伝わってしまったのか、私が指示を出す前にアモンがハトを避け、輪乗りを外れてしまいました。うわー、図形を乱してしまった。結果的につぶれた円を描いてしまい、あわてて輪乗りの図形に戻りましたが、それでもハトは堂々と地面をつついたままでした。くっそー、あのハトめ。当然ながら、ジャッジシートの評価は「図形悪し」。私は今日からハトが嫌いです。嫌いですったら。

A点から駈歩になるので、気合いを入れて駈歩発進、でも馬の反応が薄い。うわ、出ないか? と思って内方の脚を強くした瞬間に駈歩になりました。これでA点よりもほんの少し遅れた駈歩発進になってしまったけど、この駈歩は大事に持っていこう、もう少しだから。
さっきと同じで、朝日に向かって駈歩なのでまぶしいんですが、なんとか蹄跡行進。私の脚が甘くなったのか、もともと手綱で控えすぎだったのか、R点の少し手前で駈歩の勢いが落ちました。やべー、このままじゃ速歩に落ちちゃうよ、と思ったときにはもう遅く、アモンくんが速歩に落ちてしまいました。落ちたものは仕方ない、なんとかリカバーしないと。速歩のまま駈歩に移行できるかなー、と思って外方を引いてみると、一瞬駈歩が出かかったのですが、やっぱり速歩になってしまいました(ってことは、やっぱり控えすぎだったんですね)。常歩に落としてから、と思っても、もう隅角まで来ています。駈歩が出る寸前まで持ってきた速歩を止めるにはもう時間がない。あきらめるな私、なんとかもう1回駈歩。あーダメだ、もうC点。速歩に落とすしかない。

そこからE点まで蹄跡行進、X点に向かって半巻き。ここはロゼッタなら、黙っててもきれいに内方姿勢をとってくれるところなんですが、なかなか思うようにはいかないもんだ。
X点からG点までは直進、あーアモンくん止まらないの、もう少し、もう少しだっちゅーに。G点の1歩手前で、アモンくんが完全に止まろうとしたので軽く蹴っ飛ばし、どうにかこうにかG点へ。停止して敬礼、今度はX点よりも近いので、審査員が車の中で答礼するのが見えました。手綱を伸ばし、馬の首をたたきながら馬場の外へ。E点あたりのラチが開けられ、待機馬場へ出ます。
背後から、日の出チームのMさんの「良かったよー」という声。うーん、騎乗姿勢は悪くはなかったと思うけど、日の出でロゼッタで踏んでいるときに比べればよっぽど馬が動いていたけど、最後の駈歩が納得がいかない。もともと左手前の駈歩は上手くないんだけど、やっぱりこういうとき、不得手なところって出てしまうものだな。

待機馬場の端でH先生が待っていて、「馬場に入ったとたんに固くなっちゃいましたね。まぁ場数を踏むことが一番ですよ」。あー、やっぱ練習馬場のときのほうが動きが良かったですよねぇ。
H先生に馬の口を取られて馬場の外へ出て、そこで下馬。あー、膝が震えてるよ私。なぁんだ、緊張してたんじゃないの。I野先生には、「うまくまとめてたんだけどな。前進気勢が足りなかったな。それにしても左手前の輪乗り…」と言われる言葉を遮って、「先生、言い訳させて下さいっ! 図形の上にハトがいたんです、ハトが!」と言うと、「そうなのか!」と同情してくれると思いきや、「そんなものは蹴散らせ!」だそうです。はい、ごもっとも。
しばらくして貼りだされた結果は、8人中7位で、46.33%でした。あー、またブービーかい。とりあえず50%は出さないと、2課目踏ませてくださいなんて言えないな、こりゃ。

つづいて日の出チームからは駈歩部班、クロスバー、バーティカルジャンプ(垂直H70)に選手が出場。うちの相方は、クロスバーにボスキーくん(この子は1月の試合のとき、私が拍車の使い方が分からなくて全然動かせなかった子)で出場。相方ときたら、普段の練習は速歩で飛んでいるのに、今日は全部の障害を駈歩で回ってる。しかも最後の障害を飛んだあと、2ポイントの駈歩のまま片手手綱にして、もう片手で馬の首をたたく、なんていうベテランじみたことをやってました。初めて対外試合に出る人とは思えない舞台度胸だよ、全く。
午前中で日の出チームの出番はすべて終了。全部の競技が終わるまで待たせていると何時になるか分からない、と HRCが考えたのかどうか分かりませんが、午後の障害競技を残して、ここまでの競技の表彰式が行われました。うちの相方は3・4級認定者部班で3位に入り、賞品をもらってきました。賞品の中身は入浴剤。ありがたく使わせていただきます。

そのあと、せっかくなので障害競技を全部見ていくことにしました。いくつめの試合だったか、H80〜H100くらいの試合だったと思います。芦毛の馬(馬名も所属も分かるけど、敢えて書かないことにします)が最初の障害に向かおうとして右手前で回転した瞬間、「コキン」というような音が聞こえました。馬の動きが一瞬止まり、その脚もとから土塊かなにかが飛んだように見えたので、落鉄? と思わず立ち上がってその方向を見たとき、そのまま走ろうとした馬がガクンと大きくバランスを崩すのが見えました。それでももう1歩前に出ようとする馬、でも前肢をつこうとするとガクンと崩れます。次の瞬間に騎手が飛び降り(試合は下馬と同時に棄権。迅速な判断だったと思う)、なおも歩こうとした馬の左前肢は地面につくことができず、ぶらぶらしていました。立っていることはできるけど、もう自力で歩くことさえままならず、騎手とスタッフに支えられながら馬場の外まで歩いていく馬。あの「コキン」という音がしばらく耳について離れず、ほかの馬が障害に向かって回転するたびにあの音が聞こえる気がしていました。あの馬の無事を祈るばかりです。

長靴やメットなどの荷物を置きに、もう暗くなりかけてから日の出に戻りました。
ちょうど自馬の大介を洗っていたN子先生を見つけたので、「先生、ダメでしたー」と報告すると「そんなことないんじゃない? どのくらいだったの」「46%です」「充分、充分。貸与馬だからね。やっぱり馬場は自馬にはかなわないからねー、そんなもんよ。そういうとこで馬場は敬遠されちゃうんだよねー」だそうです。8人中7位だったことも報告すると、「いいの、いいの。下がないんだから、次は上げていくだけじゃないの。1位ずつ上げていけば、7回踏めば1位だよ」。その割には、後でジャッジシートを見せると「こんなにポイントずれ取られてて、よく46%ももらえたねー」とヘンなところで感心しているN子先生でした。
それにしても、今年の頭には速歩部班(5級認定者班)でHRCの試合に出て、今年の終わりにはもう1課目か。この1年、けっこう頑張ったんじゃないの、私。

練習馬場にて駈歩
練習馬場で駈歩。背後は本馬場です。
本番でもこれくらいの勢いを作れたら良かったのにね。

あ、本番はビデオ撮ってもらったので、写真はナシです。

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